2026年7月、日本と台湾では厳しい暑さが続いている。日本の気象庁は7月16日に発表した1か月予報で、北日本、東日本、西日本では、期間の前半を中心に気温がかなり高くなる見込みだとしている。
特に注意が必要なのが、自分の体調を十分に言葉で伝えられず、体温調節機能も成人とは異なる子どもだ。保護者が自分自身の体感を基準に「まだ大丈夫」と判断している間に、子どもの体温が急速に上昇する可能性がある。
日台で厳しい暑さ 子どもの体温上昇は成人の3~5倍
こうした暑さの中、過去に台湾で発生した痛ましい事故が、改めて熱中症の危険性を示している。
台湾の高雄市に住む5歳の男児が家族とともに澎湖を旅行していた際、突然、激しい嘔吐を繰り返し、その後意識を失った。男児は病院へ緊急搬送されたが、救命措置のかいなく死亡した。
医療チームは、暑さによる重度の熱中症が主な原因だった可能性があるとみている。
保護者は、自分自身の体感温度を基準にして、「自分がそれほど暑くないのだから、子どもも大丈夫だろう」と判断してしまうことがある。
朱柏齢医師によると、子どもは成人と比べて汗腺の機能が十分に発達しておらず、汗をかく能力(量や速度)が成人に及ばない。体の熱を効果的に外へ逃がしにくいため、子どもの体温は成人の約3~5倍の速さで上昇するという。
「遊び疲れただけ」と思わないで 子どもの熱中症の前兆
子どもは体調が悪くても、その状態を正確に言葉で伝えられないことがある。
めまいや体に熱がこもるような不快感があっても、それが熱中症の兆候だと理解できず、自分から保護者に訴えない場合も少なくない。
そのため、保護者が初期症状を見逃し、激しい嘔吐や意識障害が起きて初めて、事態の深刻さに気づくことがある。
朱医師は、暑い日に子どもを連れて外出する際には、十分な飲料水を用意するとともに、清潔なタオルを少なくとも2枚携帯するよう勧めている。
遊んでいる途中で、普段は元気な子どもが突然ぐったりしたり、食事の時間になっても食欲を示さなかったりした場合、「遊び疲れただけ」と判断してはならない。
このような時は、子どもの皮膚に触れて状態を確認する必要がある。
皮膚が乾燥して熱く、長時間にわたって尿が出ていない場合は、熱障害が起きている可能性がある。こうした兆候がみられた場合は、直ちに屋外での活動を中止し、子どもの体を冷やさなければならない。
直腸温43.5度、20分で命の危険も
重度の熱中症で突然意識を失った場合、多くの人はまず119番に通報し、救急車の到着を待つ。
しかし朱医師は、一般の人だけでなく、一部の救急現場でも、重度の熱中症患者に対する「緊急冷却」の重要性が十分に認識されていないと指摘する。
救急車の到着を待つ間、何もせずに「病院に到着してから治療すればよい」と考えていると、高い体温が患者の臓器に損傷を与え続けることになる。 (関連記事: LINE内で完結する新サービス「Yahoo! ほけん」が登場し熱中症とコロナ治療薬の保険を提供開始 | 関連記事をもっと読む )
朱医師は、冷却を始めるまでの時間が極めて重要だとして、『国際スポーツ医学雑誌』に掲載された研究データを紹介した。


















































