米連邦議会の超党派議員は17日、人工知能(AI)を活用した軍事システムが致死的な武力を行使する際、人間の意思決定を判断の中心に据えるようにする法案を提出した。
米ニュースサイト、アクシオス(Axios)の報道によると、ミシガン州選出のトム・バレット米下院議員(共和党)、バージニア州選出のドン・ベイヤー下院議員(民主党)、およびカリフォルニア州選出のサラ・ジェイコブス下院議員(民主党)は共同で『自律型兵器に対する人間の権限法案(Human Authority over Autonomous Weapons Act)』を提出した。同法案は、米軍が配備する自律型およびAI駆動の兵器システムに対する明確な人間の監視を義務付ける法的枠組みを構築するものだ。
軍のAI利用を規定する法的枠組みの構築
同法案は米国防総省に対し、自律型またはAI支援兵器システムを利用して致死的な攻撃を実施する際、必ず人間による監視や承認、あるいは「ヒューマン・イン・ザ・ループ(人間の関与)」プロセスを維持することを求めている。この要件は、軍事作戦において自律型システムが致死的な任務を遂行し得るあらゆる状況に適用される。
法案の条文によれば、軍の司令官は法案発効後5年以内に、AIが生成した目標情報を非AIの情報源を用いて検証することが義務付けられる。これは、AIのターゲット識別システムに生じ得るエラーや予期せぬ結果を防ぐための安全メカニズムとして機能する。また、同法案にはミサイル防衛システムに対する適用除外条項も盛り込まれている。
現代の戦争において自律型兵器システムの普及が急速に進む中、今回の法案成立に向けた動きは、両党の議員が軍のAI利用を規定する法的枠組みの構築を積極的に推進している実態を反映している。現在、米国防総省は武力行使の際に適切な水準での人間の判断を求める方針をすでに設けているが、同法案は人間の監視要件を連邦法に組み込み、単なる行政上の指針にとどまらない法的拘束力を持たせることを目的としている。
同法案が提出された背景には、軍事AI分野におけるいくつかの重要な進展がある。今年初め、米国防総省が奇襲作戦においてAIを活用し、ベネズエラ大統領のニコラス・マドゥロ氏を拘束したことを巡り、米新興AI企業のアンソロピック(Anthropic)社との間に緊張関係が生じた。同社は以前から自律型兵器や大規模な監視活動へのAI応用について一定の制限を設けており、これが最終的に米国防総省との法廷闘争へと発展した。この事態は、軍事領域におけるAI技術の配備方法や、それに伴う倫理的配慮に対する関心がますます高まっている現状を浮き彫りにした。
宗教団体、AI兵器に対する実質的な人間の制御を要求
さらに今年4月、宗教指導者らによる超宗派の連合体が米連邦議会に対し、AI支援兵器システムに対する有意義な人間の制御を義務付けるよう要求した。これにより、自律型軍事技術の広がりに対する社会全体の強い懸念が示された。
今回の法案の提出者らは声明の中で、同措置の倫理的および現実的な必要性を強調している。ベイヤー氏は法案発表のプレスリリースにおいて、「いかなる機械にも、人間の殺傷を独自に決定する権限を与えてはならない」と指摘。一方、バレット氏も早期に安全対策を講じる必要性を訴え、「これら技術が倫理的かつ透明性が確保された形で使用されるよう、我々は直ちに安全保障上の防護措置を講じなければならない」と述べた。
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編集:平松靖史


















































