【入管法改正案】政府、電子渡航認証の創設と在留許可手数料の上限引き上げを国会提出 永住許可は最大30万円に
日本政府は3月10日、不法残留を防ぐ事前審査制度の導入と、在留許可手数料の法定上限額を最大30万円に引き上げる入管法改正案を提出した。(写真/黃信維提供)
日本政府は2026年3月10日、出入国管理及び難民認定法(入管法)などの一部を改正する法律案を国会に提出した。今回の改正案は、査証(ビザ)免除対象者らを対象とした新たな「電子渡航認証制度」の創設と、在留資格の変更や永住許可などに係る各種手数料の法定上限額を大幅に引き上げることが柱となっている。厳格な出入国管理を維持しつつ、審査手続きの円滑化を図り、在留外国人の適正な管理に要する費用を確保することが狙いだ。
電子渡航認証を新設、入国審査の迅速化へ
新たに導入される電子渡航認証制度は、観光目的等の短期滞在で査証が免除されている渡航者やクルーズ船の乗客、一部の通過客を対象に、入国前の事前スクリーニングを行う仕組みである。有効な旅券の所持や活動内容に虚偽がないかなどを事前に審査することで、不法残留を企図する外国人の入国を未然に防ぐ。
一方、認証を受けた適格な外国人に対しては、旅券への上陸許可の証印(スタンプ)を省略し、ウォークスルー型ゲート等の記録に代えることで、急増する訪日客の上陸審査にかかる時間を短縮し、手続きの円滑化を図る。
運送業者に報告義務、違反には過料も
新制度の導入に伴い、航空会社や船舶会社などの運送業者には、新たな報告および運送禁止の義務が課される。業者は航空券等の発行時、定められた期日までに出入国在留管理庁長官に対し、予約者の氏名等の情報を提供しなければならない。
審査の結果、日本への入国が不相当である旨の通知を受けた場合、業者は対象者を搭乗・乗船させてはならず、報告の怠慢や虚偽報告、不相当者の運送を行った場合には、50万円以下の過料が科される。同制度は2029年3月31日までの政令で定める日から施行される。
永住許可手数料の上限を30万円に引き上げ
過去最多を記録する在留外国人数を背景に、共生社会の実現に向けた管理体制を強化するため、各種在留許可に係る手数料の法定上限額も引き上げられる。現行法では、在留資格の変更許可、在留期間の更新許可、永住許可の手数料上限はいずれも1万円とされている。改正案では、変更・更新許可の上限をそれぞれ10万円に、永住許可の上限を30万円へと大幅に引き上げる。
実際の手数料の額については、実費に加え、外国人の適正な在留確保や支援に関する事務に要する費用のほか、諸外国における同種の手数料の額を勘案し、引き続き政令で定められる。さらに、上限額の引き上げに伴う配慮として、経済的困難などの特別な理由があり、手数料の納付が困難な外国人に対しては、政令で定めるところにより手数料を減額または免除できる規定も新たに設けられた。この手数料に関する改正は、2027年3月31日までの政令で定める日から施行される。
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