メリーチョコレートカムパニーは2026年4月14日、東京・青山の「ルビーオン青山」にて、夏季限定の新商品「シュガーコートミルフィーユ」のメディア向け先行試食会を開催した。1950年に渋谷区青山青葉町で創業した同社にとって、ゆかりの地での新商品発表となった。
これまで同社は、夏場の焼き菓子としてゼリーやプリンを展開してきたが、チョコレート商品は気温上昇による「溶けやすさ」が持ち運びの際の課題となっていた。この課題を克服し、暑い日でも安心して贈れる「夏の手土産」として提案するのが今回の新商品だ。
35度の環境でも品質を維持 ドーナツのグレーズに着想を得た新技術
発表会では、研究開発部焼菓子課課長でパティシエの小柳文弥氏が登壇し、開発背景を説明した。従来のチョコレートコーティングでは夏場の持ち運びが困難なため、ドーナツのグレーズなどに着想を得て発想を転換。独自の「シュガーコート」を新たに開発したという。
会場では、真夏日を想定した35度の恒温庫で商品を1時間保管する実証実験の様子が公開され、外気温にさらされた後でも品質が損なわれないことが証明された。小柳氏は、常温で持ち帰った後に冷蔵庫で30分冷やして食べることで、ブルーム現象(チョコレートの表面が白くなる現象)を防ぎつつ、シュガーコート特有の「シャリシャリ」とした新食感を楽しめると語った。

夏にふさわしい「レモン」と「カカオ」の2種を展開
味わいは、爽やかな「レモン」と「カカオ」の2種類で展開される。
- レモン: 酸味のあるレモンクリームに、同社オリジナルのホワイトチョコレートを配合。シュガーコートの甘みと相まって、夏でも軽やかな後味に仕上げた。
- カカオ: カカオマス配合のクリームを使用。ほろ苦さをシュガーコートが中和し、すっきりとした甘さを実現している。
さらに小柳氏は、同社のこだわりである「144層のパイ生地」についても言及。生地、クリーム、シュガーコートが織りなす絶妙な食感のバランスを追求したと強調した。試食会では、イギリスのアフタヌーンティーのようにクロテッドクリームを添える新しい食べ方も提案され、参加者の注目を集めた。

夏の売上3倍を目指す 百貨店から量販店まで販路を大幅拡大
続いて行われた質疑応答では、ミルフィーユブランドのチームリーダーである小泉氏が登壇し、今後の販売戦略を明かした。小泉氏によると、従来のミルフィーユ商品は冬と夏で売上に5倍の差があり、夏場は保冷剤を添えて百貨店の一部店舗のみで販売するという限定的な体制だった。今回の「シュガーコートミルフィーユ」の投入により、今夏の売上を従来の3倍に引き上げることを目標としている。

販路についても大幅な拡大を図る。30個入、20個入、10個入、5個入のラインアップは百貨店限定とする一方、3個入のパッケージは5月から量販店やスーパーなどでも取り扱いを開始する方針だ。今夏は通常のミルフィーユも一部百貨店で併売するが、基本的にはシュガーコートミルフィーユを戦略の中心に据えて拡販していく。
「口どけ」は妥協しない 独自の技術選定と配送へのこだわり
他社を含めた製菓業界の「夏のチョコレート対策」に関する質問に対し、同社は独自の考えを示した。ユーハイムのバウムクーヘンなど、溶けないチョコレートを開発する企業もある中で、メリーチョコレートとしては「チョコレート自体の融点を上げてしまうと一番大切な口どけや風味が落ちてしまう」と判断した。

そのため、チョコレート本来の口どけを犠牲にせず、あえて「シュガーコート」という異なるアプローチを選択した。
また、購入後の持ち帰りとは別に、配送環境についても言及があった。真夏の配送トラック庫内は70度から80度に達することもあり、高温と振動によるシュガーコーティングの崩れを防ぐため、配送に関しては一貫して「クール便」を指定している。店頭で購入した消費者に対しても、食べる前に冷蔵庫で30分冷やすことを推奨する案内を徹底し、最高の状態で新食感を楽しんでもらう構えだ。
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