「AIがすべてのエンジニアを消滅させる?」NVIDIAトップ、AIの雇用奪取懸念を否定 対中半導体規制の逆効果を指摘

2026-04-18 07:51
テクノロジー系ポッドキャストのインタビューに応じるジェンスン・フアン氏(YouTubeより)
テクノロジー系ポッドキャストのインタビューに応じるジェンスン・フアン氏(YouTubeより)

昨今、ソフトウェア産業の企業価値評価が変動し、市場では「AIがソフトウェアをコモディティ化し、陳腐化させる」との懸念が広がっている。こうした背景の中、米半導体大手エヌビディア(NVIDIA)最高経営責任者(CEO)・ジェンスン・フアン氏は、米IT系ポッドキャスト司会者・ドワルケシュ・パテル氏の独占インタビューに応じた。フアン氏は米国の対中半導体輸出規制に改めて言及したほか、「AIは未だスーパーAIの領域には達していない」と指摘。「AIは核兵器ではなく、人類の全ての仕事を奪うわけではない。過剰に恐れる必要はない」と呼びかけた。

番組内でパテル氏はまず、「AIによってソフトウェアが安価になりコモディティ化すれば、エヌビディアの『経済的な堀(競争優位性)』も崩壊するのではないか」という鋭い問いを投げかけた。これに対しフアン氏は、コンピューティングの本質は「電子をトークン(言語モデルがテキストを処理する際の最小単位)に変換すること」であると説明。あるトークンを別のトークンよりも価値あるものにする背後には、膨大なアート、エンジニアリング、科学、そして発明が投入されていると語った。エヌビディアは産業チェーン全体において「仲介者」の役割を果たしており、電子を入力として受け取り、トークンを出力している。その上で、同社の使命は「最小限の介入で、最大の能力変換を促進すること」であると強調した。

フアン氏はまた、「ソフトウェア企業はAIによって駆逐される」という悲観論に強く反論した。同氏の観察によれば、米マイクロソフトの「Excel」や「PowerPoint」に加え、半導体設計自動化(EDA)ツールの世界的トップ企業である米ケイデンスや米シノプシスといったメーカーにおいて、AIの利用量は今後、指数関数的な爆発的成長を遂げるという。未来の世界が無数の「AIエージェント」によって人間のエンジニアをサポートする構造になることは事実だが、これらのAIエージェントはかつてない手法で設計空間を探索するため、結果として各種の専門的なソフトウェアツールに対する需要は急増すると指摘している。

2500億ドルに上る巨額の調達コミットメント

エヌビディアのサプライチェーン掌握力はかねてより謎に包まれてきた。パテル氏は著名な半導体調査機関である米セミ・アナリシス(SemiAnalysis)の報告書を引用し、エヌビディアがファウンドリ(半導体受託製造)、メモリ、先端パッケージングに至るまで、最大2500億ドル規模の調達コミットメント(確約)を抱えていると指摘。「エヌビディアの真の『堀』とは、圧倒的な資金力で今後数年間の世界的な希少部品の生産能力を囲い込んでいることではないか」と疑問を呈した。フアン氏はこの見方を否定しなかったものの、膨大な数字の裏にあるビジネス上のロジックをさらに深掘りして解説した。 (関連記事: 【新新聞】台湾の量子権威が警鐘、「Q-Day」による現行暗号体系への深刻な脅威 関連記事をもっと読む

フアン氏によれば、サプライチェーン企業がエヌビディアのために巨額の上流投資を厭わないのは、同氏自身が他社のCEOらに対し、AI産業の将来的な規模と発展の道筋を自ら説明することに多大な時間を費やしてきたからだという。TSMCや米マイクロン・テクノロジーなどのサプライヤーは、エヌビディアが下流における膨大な需要と販売力を有していることを熟知している。フアン氏は特に、エヌビディアが毎年開催する技術開発者会議「GTC」について言及。その本質は上流のサプライチェーンと下流のアプリケーション層を一堂に会させる「デモンストレーション兼教育訓練の場」であり、参加者全員にAI産業チェーンの実際の稼働状況を直接確認させる役割を果たしていると述べた。

最新ニュース
新宿梁山泊 第81回公演『黒いチューリップ』上演へ 金守珍演出で唐十郎のアングラ演劇が花園神社・紫テントに再臨
【揭仲コラム】米イラン交渉への介入を図る中国、その背後にある戦略的思惑
外国人留学生のためのキャリアフェア2026、東京と大阪で開催決定 業界研究から本選考まで幅広く支援
【新新聞】台湾の量子権威が警鐘、「Q-Day」による現行暗号体系への深刻な脅威
【台湾の謎の軍需メーカー1】TSMC隣の電子戦中核工場を初公開 軍用規格の生産現場に迫る
台湾で3交代制の看護配置基準法制化が争点に 過労防止か地域医療維持か
【張瀞文コラム】富の鍵は「つながり」、AIがもたらすデジタル・ルネサンス
イランがホルムズ海峡を再開放 原油価格急落、米株先物は上昇
創業117年の老舗・小牧蒸溜所がウイスキー造りへ 世界初「屋久杉」樽熟成の『Komaki Whisky』2026年冬に始動
赤城乳業、「よい風呂の日」に合わせ『フロリダサンデー』無料配布イベントを開催 銭湯「萩の湯」で新作の先行試食も
マスク氏の「テラファブ」構想、TSMCへの挑戦となるか テスラが台湾で半導体人材の採用強化
日本最大級の自治体・公共向け展示会が5月に開催 生成AI活用やクマ被害対策など社会課題の解決策が集結
【寄稿】「救世主」を演じる米大統領に教皇が警鐘 戦争は奇跡ではない
ピーティックス、ベネチア国際映画祭受賞作『LOST LAND』を製作支援 4月24日より全国順次公開
ホルムズ海峡封鎖で欧州の航空燃油逼迫 IEA事務局長「在庫は6週間分」
【米大統領経済報告2026】対中依存を減らし台湾連携を強化 ホワイトハウスが示した「5つの通商転換」
「SAKETIMES」と「SAKE Street」が運営統合 世界一の日本酒情報インフラ構築へ
「NOTHING 2026 SPRING UPDATE」開催へ 新製品発表に加え、天王洲でのファンイベントや渋谷での深夜レイブも実施
Gallery Commonにて白髪一雄と現代アーティストの共鳴を探る展覧会「REFLECTIONS : PERFORMANCE」開催
台湾、桃園メトロ・グリーンライン2026年末に北側7駅開業へ 桃園空港アクセス向上で注目
米国防長官、イランに追加軍事行動を示唆 米メディアを「ごみ」と批判
日台のAIリーダーが連携、企業の機密を守る「社内データ接続型プラットフォーム」を発表 AI EXPOで注目集める
ポムポムプリン30周年!ハーモニーランドで「POMPOMPURIN 30th Anniversary」が開幕 限定ダイナーも登場
AKOMEYA TOKYOが「母の日フェア」を4月17日より開催 お母さんの「ふるさと」に想いを馳せる「旅するギフト」が新登場
六本木で「CRAFT SAKE WEEK 2026」開催へ 10周年を記念し「JAPAN CRAFT DRINK STAND」が初登場
【オリックス】本拠地8連勝で2位浮上!紅林が逆転V二塁打、先発・寺西は6回1失点で今季初白星
建築家8組が描く「思考のメディウム」としての模型展 WHAT MUSEUMで4月21日開幕
お酒を「原価」で提供!東京23区初進出「原価ビストロチーズプラス」が池袋にオープン
TENTIAL、日中のコンディショニングを支える機能性インナー全8アイテムを新発売 4月10日より販売開始
「GREEN×EXPO 2027」公式ストアが千葉県に初進出 丸善 津田沼店で4月17日オープン
Nothing、Phone (4a) Pro / Phone (4a) の日本発売を正式発表 FeliCa対応で4月15日より予約開始
【寄稿】戦争はもはや破壊ではない 中東紛争が映す文明再編の時代
TSMC、3ナノを日米台で増産へ 次世代A14は28年量産
インド人労働者受け入れ巡り署名1万人超 台湾労働部が3項目の対応方針
TSMC、魏CEO「ファウンドリーに近道なし」 インテルを強敵視、増産には年単位
TSMC、1Q純利益58%増で過去最高 通期売上高見通しを30%超に上方修正
【プロ野球】オリックスが西武に連勝 エスピノーザが開幕3連勝、椋木はプロ初セーブ
台湾で失踪の外国人労働者9万人超 インド人受け入れ巡り野党が追及
【オリックス】椋木蓮がプロ初セーブ!右肘の手術を乗り越え、救援陣の新たな「盾」へ
高市首相、アジアのエネルギー安保強化に向け「POWERR Asia」を表明 1.5兆円規模の支援で「AZEC 2.0」への進化を目指す
西日本初の「台湾華語学習センター」が大阪に誕生 言語を通じた日台交流の新たな拠点へ
揺らぐ「核の傘」 日独韓で核保有論が再燃、台湾はどう向き合うか
【調査】通商交渉官の死が映す台湾CPTPP加盟の混迷 顔慧欣氏の告発とその舞台裏
横浜赤レンガ倉庫「ヨコハマフリューリングスフェスト 2026」開催決定!テーマは親子で楽しむ『Fun & Fam』
TAKANAWA GATEWAY CITY、開業後初のGWイベント開催へ 次世代カルチャーと国際交流が交差する新たな都市体験を提供
政府、アジア各国に100億ドル支援へ 原油調達後押しで供給網維持
台湾、訪日消費額で初の首位 中国は大幅減 2026年1-3月期
韓国、エネルギー危機回避へ 大統領特使が4か国歴訪、原油2.73億バレルの確保を発表
【西武】林安可、京セラ初出場でマルチ安打 オリックス戦で2安打
台湾・新北MRT三鶯線、6月にも開業へ 三峡老街や美術館を結ぶ新路線