トップ ニュース 台湾CPTPP交渉官の死、顔慧欣氏の告発から浮上した加入交渉の深層と波紋
台湾CPTPP交渉官の死、顔慧欣氏の告発から浮上した加入交渉の深層と波紋 行政院通商交渉弁公室の顔慧欣・副首席交渉代表(中央)が死去した。生前の辞表が明らかになり、同室における職場いじめ疑惑が浮上しただけでなく、台湾のCPTPP加入に向けた重大な課題が露呈した。(写真/顔麟宇撮影)
台湾の行政院(内閣)経済貿易交渉弁公室(OTN)で副首席交渉代表を務めていた顔慧欣氏が3月12日に急逝し、その1週間後に訃報が報じられた。旧暦1月3日(2月12日)に集中治療室(ICU)から行政院長(首相に相当)・卓栄泰氏に提出された辞表の内容も明らかになり、国際経済貿易法などの分野で極めて稀有な人材であった同氏が、OTN内部で不遇な扱いを受けていたことが判明した。顔氏の死は職場でのパワーハラスメント問題とも関連しているとされ、父親である元財政部長(財務相に相当)・顔慶章氏は4月15日、実態の全容解明に向けて調査チームに自ら意見陳述を行う意向を表明した。同氏は、行政院の関係官僚を通じていつでも面談に応じる姿勢を示している。
重要なのは、公開された顔氏の辞表により、台湾が推進する「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」への加盟問題が初めて公の場に浮上したことだ。台湾は5年以上の準備期間を経て申請を行い、正式申請からまもなく5年を迎えようとしている。それにもかかわらず、なぜ現在に至るまで進展が見られず、結果として有能な交渉官を失う事態となったのか。
顔氏は、台湾の経済安全保障における強靭性(レジリエンス)に関する知見や、「21世紀の貿易に関する米台イニシアチブ」、CPTPPなどの交渉課題に精通していることが評価され、2024年5月に入閣を果たした。しかし、辞表の内容によれば、OTNでの実務においてCPTPPに関する提言を何度も行ったものの、採用されないばかりか厳しく退けられていたという。同氏は、CPTPPへの加盟は国家元首レベルの対外的な公約であるにもかかわらず、実務レベルでは消極的かつ形式的な対応に終始しており、具体的な計画やスケジュールが欠如していると告発している。
顔氏は辞表の中で、OTNのCPTPP加盟に向けた実務対応が消極的かつ形式的であると告発した。画像はカナダのバンクーバーで開催されたCPTPP会合。(写真/AP通信提供)
CPTPP申請のタイミングと戦略における失策、中国の「奇襲」に翻弄された台湾 事実、台湾のCPTPP加盟申請に向けた動きは、元台湾総統・馬英九氏の在任中である2015年、米国が主導していた「環太平洋パートナーシップ協定(TPP)」の時代にまで遡り、政府は当時から法改正の精査に着手していた。前台湾総統・蔡英文氏の政権下を経て、2021年9月22日に台湾が正式に加盟申請を行うまでに、国内では9つの法改正が完了し、未改正の法律は残り3つとなっていた。しかし、台湾のCPTPP申請は、当初からそのタイミングと戦略において明らかに問題を抱えていた。
(関連記事:
衛藤征士郎氏「台湾のCPTPP加入を断固支持」 日本政府に国際参加の後押しを呼びかけ
|
関連記事をもっと読む
)
2021年9月、当時のOTN首席交渉代表・鄧振中氏は海外メディアに対し、台湾は正式申請の「準備がまだ整っていない」と発言した。ところが、そのわずか2日後、中国がCPTPPへの正式加盟申請を発表した。事情に詳しい関係者によると、台湾は当初、日本が議長国を務める2021年末までに申請を行う意向であり、中国の申請はシンガポールが議長国となる2022年になると予測していた。しかし、中国が予想に反して先手を打ったことで、不意打ちを食らった台湾の交渉チームは混乱に陥り、中秋節の連休明けとなる中国の申請から6日後に、急遽「台湾、澎湖、金門、馬祖の独立関税地域(TPKM)」の名義で正式申請を行う事態となった。
こうした経緯は、台湾の交渉チームが競争相手や情勢を誤認していたことを示している。それだけでなく、ある元政府高官は『風傳媒』の取材に対し、台湾の経済貿易チームはCPTPP加盟の前提条件を誤解していたと指摘した。新規加盟の第一号となった英国は、申請時に白書を公表してビジョンを説明し、市場開放のコミットメントを明確にした。対照的に、台湾は交渉の段階に入ってから条件を協議することに固執していた。しかし実際のところ、CPTPPが新規申請国に求める枠組みは、原加盟国が既に合意した高い基準に準拠し、実現可能な市場自由化の程度を自ら証明することである。同元高官は、「ただ門を叩いて『交渉しよう』と言うのではなく、門を叩く時点で、CPTPPの基準を満たしていることを証明する十分な証拠を用意しておく必要がある」と指摘している。
2021年9月、中国の唐突なCPTPP加盟申請により、台湾は戦略の見直しを迫られた。画像は当時の首席交渉代表・鄧振中氏(右)と当時の副首席交渉代表・楊珍妮氏(左)。(写真/柯承恵撮影)
顔氏の辞表が示唆、OTNはCPTPP加盟を優先課題から除外 さらに不可解なのは、初の新規加盟国である英国が2023年に交渉を完了し加盟協定に署名したのと同じ時期に、台湾も「21世紀の貿易に関する米台イニシアチブ」の第1段階の協定に署名していることだ。関係筋が『風傳媒』に語ったところによると、2024年のCPTPP議長国であったカナダは当時、台湾に対して非常に友好的な姿勢を示していた。また、現在の米大統領・トランプ氏も当時は就任前であり、「相互関税」などの問題も浮上していなかった。論理的に考えれば、CPTPP加盟推進はOTNの最優先課題として位置付けられるべきであった。
しかし関係筋によれば、顔氏の辞表と照らし合わせると、OTNが2024年の優先業務としてCPTPP加盟推進を位置付けていなかったことが窺える。その後、カナダが議長国を務めた2024年のCPTPP第8回委員会共同声明では、6件の加盟申請に留意すると言及されたものの、台湾より後に申請したコスタリカに対してのみ作業部会の設置が発表された。さらに2025年、オーストラリアが議長国を務める第9回委員会の共同声明では、ウルグアイ、アラブ首長国連邦(UAE)、フィリピン、インドネシアのみが「オークランド原則(Auckland Principles)」を満たしていると名指しされ、台湾より後発のウルグアイに対して作業部会を設置することが発表されるにとどまった。
(関連記事:
衛藤征士郎氏「台湾のCPTPP加入を断固支持」 日本政府に国際参加の後押しを呼びかけ
|
関連記事をもっと読む
)
関係筋によれば、2024年は台湾がCPTPP加盟を推進する好機であったが、顔氏の辞表からはOTNがこれを同年の優先課題としていなかったことが窺える。(写真/AP通信提供)
OTNの情報共有と連携不足、外交部はCPTPP推進計画書を把握せず 台湾のCPTPP加盟推進における問題の核心はどこにあるのか。権限と責任の所在が曖昧であることが大きな要因の一つだ。OTNの執行秘書兼シニア交渉代表・徐崇欽氏は4月8日、立法院(国会に相当)経済委員会の質疑において、CPTPP推進の主務および意思決定機関を問われた際、「意思決定となると、行政体系全体に該当する」と答弁し、立法委員(議員)らを呆れさせた。対照的に、外交部長(外相に相当)・林佳龍氏は4月1日の立法院外交・国防委員会で実態を率直に語った。林氏は、CPTPP加盟推進は上位の経済貿易交渉戦略に関わるものであり、顔氏が辞表で指摘した現象や問題は実際に存在していると明言。その上で、交渉戦略やチーム内の役割分担において、より包括的な計画が必要であるとの認識を示した。
『風傳媒』が把握した情報によると、2021年9月22日にOTNがCPTPPへの正式加盟申請を発表して以降、外交部は政策執行機関としてCPTPPタスクフォースを設置した。国際協力・経済事務司およびCPTPP加盟国にある12の在外公館を統合し、少なくとも四半期に1回のペースで進捗状況を確認する会議を開催している。さらに、経済貿易分野を所管し、現在OTN副首席交渉代表の肩書きを持つ外交部政務次長・陳明祺氏も、2025年にカナダ、オーストラリア、英国を歴訪し、現地で直接台湾の加盟に向けたロビー活動を行っている。
しかし、外交関係者が『風傳媒』に明かしたところによれば、CPTPP加盟推進において、外交部とOTNの間で情報共有や連携が滞っているのが実態であるという。行政院OTNのタスクフォース編成上、3名の副首席交渉代表はそれぞれ外交部、経済部(経済産業省に相当)、台湾米国事務委員会から起用されているものの、外交部の次長がOTNの会議に招集されることはほとんどなく、CPTPPを主題とした会議に呼ばれることなど皆無に等しい。さらに関係筋は、CPTPP加盟推進の核心となる政策計画書について、外交部が一度も全容を把握したことがない状況を暴露している。
台湾のCPTPP加盟推進は権限の所在が曖昧だ。外交部長の林佳龍氏(写真)は、顔氏の辞表で指摘された問題が実在することを認めた。(写真/顏麟宇撮影)
70代に達した楊珍妮氏、次世代の台湾交渉官が育たない現状 なぜOTNはCPTPP推進に対して消極的なのか。顔氏が生前に辞表で訴えた3項目の告発は、一部が概括的な記述にとどまっているものの、関係筋の分析によれば、「意思決定プロセスと公文書管理制度」の強化を求めた背景には、自身に対する情報遮断や意思決定に関与する余地の乏しさへの不満があるという。また、OTNが高位の交渉人材を育成しておらず、深刻な人材の断絶が生じているとの指摘は、交渉の最前線で渡り合える人材の不足のみならず、一人で実務を牽引できる後継者が育っていない現状を浮き彫りにしている。
指摘によれば、OTNの現首席交渉代表・楊珍妮氏は既に70代を超えており、政府高層は当初、交渉の重責を段階的に顔氏へ引き継ぐよう育成する意向であったが、引き継ぐ側に別の思惑があったとされる。権限の移譲を躊躇する理由として、後継者の力量不足を懸念した可能性も考えられるが、ある関係筋は『風傳媒』に対し、自身の地位が奪われることへの警戒感があったのではないかと指摘する。そのため、後継者の育成に消極的な姿勢を取り、重要な意思決定や交渉資源を囲い込み、他省庁から派遣された会議の参加者に対しても不満を露わにすることがあり、実際に多くの官僚が厳しい扱いを受けていたという。
(関連記事:
衛藤征士郎氏「台湾のCPTPP加入を断固支持」 日本政府に国際参加の後押しを呼びかけ
|
関連記事をもっと読む
)
過去に楊氏と共に働いたことのある元高官は、台湾のCPTPP加盟案件が優先課題とされなかった背景には、同氏の経歴も影響していると推測する。楊氏はこれまで省庁の幕僚(スタッフ)としてのキャリアが長く、大臣や副大臣といったトップ層のポストに就いた経験がなく、鄧氏のような豊富な海外駐在経験も持ち合わせていない。性格的にも対外交渉をあまり得意としておらず、外交力を用いて経済貿易の壁を突破する能力が相対的に低いとされる。他省庁との調整にも及び腰になりがちで、結果として困難な課題を避け、優先順位を下げる傾向にあったのではないかと指摘している。
OTNの現首席交渉代表である楊珍妮氏は既に70代を超えており、政府高層は当初、顔氏を段階的に後継者として育成する意向であった。(写真/劉偉宏撮影)
台湾のCPTPP加盟、加盟国が「耳にタコができる」ほど訴え続ける外交官 実際には、外交部は「オークランド三原則」を突破し、台湾の加盟に向けた作業部会を設置するよう加盟国にロビー活動を行うための複数の解決策を提起していた。得られた情報によると、台湾は高い基準を満たし、貿易上のコミットメントを遵守するという最初の2つの原則をクリアしているため、唯一のハードルはコンセンサス方式(全会一致)による決定であった。そこで外交官らは加盟国に対し、最初の2つの原則を満たすすべての申請国に作業部会を設置し、すべての交渉が完了した段階で加盟の可否を判断する方式を提案した。あるいは、大規模な単一の作業部会を立ち上げ、すべての申請国をそのプラットフォームに包含するという案も打診した。これは台湾だけでなく、すべての申請国、ひいては影響力の拡大を目指すCPTPP全体にとっても有益なアプローチである。
さらに外交官らは議長国に対しても、各申請国に対する作業部会設置の是非を各加盟国に直接問い、反対意見が出なければ全会一致と見なす方式を提案した。あるいは、特定の国が先に支持と提案を表明し、反対する国には申請国がオークランド三原則のどの基準に抵触するのかを明示させるアプローチも試みた。外交関係者によると、一部の欧米諸国は台湾の主張に理解を示しており、各在外公館や外交部が外国の要人を接遇する際には、幾度となくこの提案を繰り返している。「何度も繰り返し伝えることで、相手の耳にタコができるほどになれば、実務の段階で自然と我々の意向に沿った方向へ進むはずだ。それが我々の目指す努力の方向性である」と関係者は語った。
外交部が台湾のCPTPP加盟を推進する中、在外公館や外国要人との会談で加盟国が「耳にタコができる」ほど繰り返し訴え続けている。イメージ画像、本文の事案とは無関係。(写真/鍾秉哲撮影)
停滞の理由 OTNは「台湾先行」を主張、外交部は「中台の切り離し」を模索 しかし外交関係者によれば、CPTPP加盟推進におけるOTNの姿勢および戦略立案は、外交部の方向性と齟齬を来している。事情に詳しい関係者によると、外交部は中国と台湾の加盟申請を切り離して(デカップリング)処理すべきだと主張しており、中国はオークランド原則の最初の2項目を満たしていないと指摘している。これに対しOTNは、作業部会を設置するのであれば、台湾の加盟手続きを中国より優先させるべきだと主張し、実質的に両者を関連付ける(カップリング)戦略を取っている。OTNが「台湾先行、中国後発」を主張する背景には、かつて世界貿易機関(WTO)に加盟した際の轍を踏むことへの懸念がある。当時、台湾は中国よりはるかに加盟条件を満たしていたにもかかわらず、中国の後でなければならないという北京の圧力に屈し、結果として中国の加盟後にようやく加盟が認められた苦い経験がある。
(関連記事:
衛藤征士郎氏「台湾のCPTPP加入を断固支持」 日本政府に国際参加の後押しを呼びかけ
|
関連記事をもっと読む
)
台湾のCPTPP加盟が再び同じ轍を踏めば、いつ加盟できるか分からなくなるというOTNの懸念は、一見理にかなっているように思える。しかし元政府高官は、「台湾先行」の主張は過去30年以上にわたる国際政治の現実を完全に無視したものであり、中国の国力がWTOの前身である「関税および貿易に関する一般協定(GATT)」の交渉当時とは比較にならないほど強大化している現実から目を背けていると厳しく批判した。「このような方針が一体どうやって導き出されたのか、全く理解に苦しむ」とし、「国際情勢を理解していないわけではなく、単に理由をつけ、到底実現不可能なハードルを自ら設定して、実質的に行動を放棄しているに等しい」と断じた。
それでもなお、政府は一体であるとの原則に基づき、全体的な意思決定と推進方針については、外交部も主務機関であるOTNを尊重せざるを得ないと関係者は語る。元高官は、外交部が果たせる役割はあくまで交渉の糸口を開き、連絡窓口を構築することにとどまり、実際のCPTPP交渉はOTNや関連省庁が主導しなければならないと嘆く。台湾のCPTPPに向けた準備の細部について問われた際、外交官は資料を持っていたとしても、完璧な自信を持って説明することは困難である。現在、OTNは行政院直属の機関に昇格しているため、外交部がその方針に口を挟むことは容易ではなく、独自のプロジェクトを粛々と実行し続けるしかないのが実情だ。
外交関係者は、OTNがこだわる「台湾先行」の主張は、国際政治の現実と現在の中国の国力を無視したものだと指摘している。画像は中国の習近平国家主席(左)。(写真/AP通信提供)
外国要人の支援表明にも具体策を提示できず、露呈した政府高層の当惑 台湾のCPTPP加盟申請は、前台湾総統・蔡英文氏の政権時代から現在の台湾総統・頼清徳氏の政権に至るまで、噂ばかりで一向に具体的な進展が見られない。政府トップはこの現状に異論を唱えないのだろうか。ある与党関係者は匿名を条件に、交渉チームの一部が自らの苦境を雄弁に語り、いかに努力しているかを強調することで、多くの立法委員や政府高層がその言い分を鵜呑みにしている傾向があると指摘した。一方で、別の政府高官が『風傳媒』に明かしたところによると、政府トップがCPTPP加盟国からの要人を接遇する際、毎回加盟への支持を要請しているが、ある要人が「ここに来ていること自体が支持の証だ。具体的にどのような支援が必要か」と尋ねた際、誰も明確に答えることができず、政策文書一枚すら提示できなかったという。この事態に政府高層は強い当惑と不満を抱いたとされる。
いずれにせよ、台湾は日本、カナダ、オーストラリアといった「理念を共有するパートナー」が議長国を務めた黄金期を既に逃している。2026年にはベトナムが議長国となる予定であり、交渉は容易ではないものの、外交筋はベトナムに多くの台湾企業が進出していることから、必ずしも不利な状況ではないと分析している。しかし、もし2026年中に台湾の作業部会設置が議題に上らなければ、2027年から2030年にかけてはペルー、マレーシア、チリ、ブルネイが順次議長国を務めることになり、英国が議長国となる2031年まで、台湾にとって極めて不利な状況が続くことが危惧されている。
ある高官は、作業部会がCPTPP加盟に向けた具体的な計画書すら提示できず、政府高層を当惑させたことがあると明かした。イメージ画像、本文の事案とは無関係。画像は頼氏(左から3番目)が英国国会議員団と面会し、CPTPP加盟への支持を要請した際のもの。(写真/中央社提供)
CPTPP加盟への急務、OTNはまず総統と方針の明確化を 関係筋は、CPTPP加盟の恩恵は単なる多国間枠組みの構築にとどまらないと指摘する。台湾はまず各加盟国と個別に二国間協定を結び、それを積み重ねる形でCPTPP加盟を目指すことも可能である。仮に最終的に加盟を果たせなかったとしても、数十の二国間協定という実利を得ることができる。しかし話題を変えて、同関係筋は頼氏が3月31日に英国国会議員団と面会した際にも、依然としてCPTPP加盟への支持を求めていたことに言及し、「現在の急務は新たな手法を模索することではない。様々な提案をし、顔氏が具申しても叱責されるのなら、一体何のための議論なのか。OTNはまず総統に対し、どのような方向で進めるのかを明確に説明すべきだ。他の議論はそれからだ」と苦言を呈した。
CPTPP推進の進捗について、徐氏は4月8日、病欠の楊氏に代わって立法院経済委員会で答弁に立ち、全12カ国とのコンセンサス形成を引き続き推進する一方、経済貿易チームは各加盟国との二国間経済貿易協定の強化にも取り組んでいると説明した。また、顔氏の辞表で指摘された3つの欠陥について、卓氏は立法院での質疑において、CPTPPタスクフォースの即時見直しを行い、最短期間内にスケジュールと目標を確定させると表明。顔氏が提起した問題を重く受け止め、タスクフォース全体の強化を図ると述べた。顔氏がOTN在籍中に職場内で孤立させられていた疑いについては、行政院が既にパワーハラスメント調査を開始している。楊氏は3月31日、「我々も非常に悲しんでいる」と述べ、関連する事案については調査結果を静かに待つ姿勢を示した。その上で、顔氏を「重要な人材」と称し、生前はオフィスの職員と良好な関係を築いていたとし、その死に深い哀悼の意を表した。
更多新聞請搜尋🔍風傳媒日文版
最新ニュース
トランプ大統領発言で同盟国動揺、独日韓で再燃する核武装論と非核台湾の避戦への道 冷戦終結後、長らく国際社会で軽視されてきた核兵器問題だが、ウクライナ戦争が4年目を迎え、米大統領・トランプ氏が北大西洋条約機構(NATO)への支援打ち切りを示唆し、米国とイランの紛争が2カ月目に入る中、風向きが変わりつつある。さらに、長年非核を掲げてきた日本や韓国でも核保有論が台頭し始め、国際社会において核武装論が再燃する気配を見せている。米国の「核の傘」は......
政府、アジア各国に100億ドル支援へ 原油調達後押しで供給網維持 中東情勢の緊迫化に伴う原油高を受け、日本政府はアジア各国による原油・石油製品の調達を後押しするため、総額約100億ドル(約1兆5000億円)の金融支援を実施する方針を固めた。高市早苗首相は15日、オンライン会合で支援策を表明した。支援の対象は東南アジアなどを含むアジア各国で、国際協力銀行(JBIC)の融資、国際協力機構(JICA)の海外投融資、日本貿易保険(......
台湾、訪日消費額で初の首位 中国は大幅減 2026年1-3月期 観光庁は15日、2026年1-3月期の訪日外国人消費動向調査を発表した。同期の訪日外国人客による総消費額は前年同期比2.5%増の2兆3378億円と推計される。継続的な円安水準に加え、中国政府による訪日自粛要求の影響を受け、台湾からの消費額が中国を抜き、国・地域別で初めてトップに躍り出た。台湾が3884億円でトップ、勢力図に激変統計によると、台湾からの旅行者に......
韓国、エネルギー危機回避へ 大統領特使が4か国歴訪、原油2.73億バレルの確保を発表 石油輸出の要衝であるホルムズ海峡が封鎖され、中東のエネルギーへの依存度が高いアジア諸国が窮地に立たされるなか、韓国は深刻なエネルギー不足の危機に直面している。こうしたなか、大統領特使として石油確保に奔走した姜勳植(カン・フンシク)大統領秘書室長は15日、今年末までに2億7300万バレルの原油と最大210万トンのナフサを導入することが確定したと発表した。この「......
【西武】林安可、京セラ初出場でマルチ安打 オリックス戦で2安打 西武の林安可が14日、京セラドーム大阪で行われたオリックス戦に「7番・指名打者(DH)」で先発出場し、4打数2安打をマークした。今季から日本球界に挑戦する林にとって、京セラドームでのプレーは移籍後初となった。2回の第1打席は空振り三振に倒れたものの、4回1死一、二塁の好機で迎えた第2打席では右前打を放ち、満塁のチャンスを演出。続く6回2死走者なしの第3打席で......
台湾・新北MRT三鶯線、6月にも開業へ 三峡老街や美術館を結ぶ新路線 台湾・新北市の侯友宜(こう・ゆうぎ)市長は13日、MRT三鶯線「三峡駅」の2番出口における開発プロジェクトの起工式に出席し、同路線の動的テストがすでに完了したことを明らかにした。現在、新北市交通局から交通部(国土交通省に相当)へ報告が行われており、初期監査(予備検査)を待つ段階にある。侯市長は「プロセスは非常に順調。予定通り今年中に開通し、早ければ6月の開業......
【オリックス】西武を下し連敗ストップ!3回一挙4得点の猛攻、曽谷龍平が今季初勝利 オリックスは14日、京セラドーム大阪で行われた西武戦に5―1で快勝し、連敗を止めた。これで今季の本拠地・京セラドームでの連勝を「6」に伸ばした。試合の主導權を握ったのは3回裏だった。オリックスは相手守備の乱れに乗じてチャンスを広げると、西川龍馬の2点適時打などでこの回一挙4得点。一気に試合の流れを引き寄せた。3回裏、2点適時打を放つオリックス・西川龍馬。(写......
PayPay、4月末より台湾で「海外支払いモード」を提供開始 40万店舗で利用可能に PayPay株式会社は、PayPayアプリが海外で利用可能となる「海外支払いモード」を、2026年4月末より台湾で提供開始すると発表した。本取り組みは、2025年9月に開始した韓国でのサービスに続く海外展開の第2弾となる。これにより、ユーザーは日本国内と同様の操作感で、台湾での買い物や飲食を楽しめるようになる。「TWQR」ロゴ掲示の40万カ所以上で決済可能本......
台湾の林佳龍外相、リトアニア新駐台代表と面会 半導体・AIなど戦略産業で協力深化へ 「駐リトアニア台湾代表処」の名称を巡る波紋が続く中、リトアニア側が経済協力の強化を目的とした計画文書を台湾側に提示した。これを受け、台湾の林佳龍・外交部長(外相に相当)は14日、SNSを通じ、前日にリトアニアの新駐台代表、カロリス・ピリパウスカス(Karolis Pilipauskas)氏と外交部(外務省)で面会したことを明らかにした。林外相は面会で、リトア......
櫻坂46、初の国立競技場公演で14万人動員 5周年の集大成と次なる挑戦を発表 櫻坂46の単独ライブ「5th YEAR ANNIVERSARY LIVE」が4月11日および12日に、東京・MUFGスタジアム(国立競技場)にて開催された。櫻坂46としてリスタートしてから5周年という大きな節目を迎えたタイミングで行われた今回のライブは、櫻坂46および坂道シリーズ初となる国立競技場での開催であると同時に、グループにとって過去最大規模のステージ......
【独自】 国民党・李乾龍副主席の車両にGPS追跡器 監視疑惑で党内に警戒広がる 最近、複数のメディアに「次の司法の不公正の犠牲者はあなただ」と題された内部告発が届いた。この告発書は、柯文哲(か・ぶんてつ)氏を巡る事件の司法手続きにおける「内幕」や、次に標的とされる政治家のリストに言及している。対象には民衆党の黄国昌(こう・こくしょう)主席をはじめ、国民党の蕭旭岑(しょう・きょくしん)副主席、王鴻薇(おう・こうび)、徐巧芯(じょ・こうしん......
味の素「SIIDA」が銘酒居酒屋「件」とコラボ 六本木の祭典で「だし」の新たな可能性を披露 味の素株式会社は、かつお節の製法や燻(いぶ)し方の違いを愉しむだしブランド「SIIDA(シーダ)」を展開し、2026年4月21日から25日まで六本木ヒルズアリーナで開催される日本食文化の祭典「CRAFT SAKE WEEK 2026 with OMAKASE byGMO at ROPPONGI HILLS」に期間限定レストランを出店する。今回の出店では、東京......
ホルムズ海峡巡り情報錯綜 米軍「通過ゼロ」も一部報道は航行確認 先週、パキスタンで開催された米国とイランの和平交渉が決裂したことを受け、ドナルド・トランプ米大統領は「ホルムズ海峡の封鎖」を宣言した。イランに通行料を支払済みの船舶も通過を認めない方針で、この禁令は米東部時間13日午前10時から施行された。しかし、実施から24時間が経過した現在、海峡の状況を巡り主張が真っ向から対立している。国際メディアが「封鎖は確認できず、......
【舞台裏】台湾民進党、ネット戦略を見直し 頼総統風刺「ライアー校長」に対抗 台湾の最大野党・国民党が2025年に原発問題などを巡って展開した、頼清徳総統を揶揄する「ライアー校長」シリーズの広告は大きな成功を収めた。しかし、党中央の人事刷新に伴い、2025年11月1日に鄭麗文(てい・れいぶん)氏が朱立倫(しゅ・りつりん)前主席から看板を引き継いで就任すると、党の広報体制は大幅に改組された。報道官チームやニューメディア部門が新たな陣容へ......
【独占】習氏は「求同存異」を容認するのか 非公開会談の舞台裏を張栄恭氏が明かす 4月10日、台湾の最大野党である国民党の鄭麗文(てい・れいぶん)主席と中国共産党の習近平総書記による会談が行われた。鄭氏の回想によれば、習氏は「心がひどく暗くない限り(悪意を持っていない限り)、『92年コンセンサス(九二共識)』の真の内容を知らないはずがない」と言及したという。この発言は、習氏にとって「92年コンセンサス(九二共識)」には、共通点を求めつつも......
【舞台裏】頼総統、26年台湾統一地方選の候補調整に苦慮 鄭麗君氏は出馬要請に難色 2026年に控える台湾の統一地方選挙が徐々に迫っている。総統選の「中間評価」とも目されるこの戦いは、各政党の勢力図を塗り替えるだけでなく、有力政治家たちがその実力と基層での支持基盤を示す重要な舞台となる。与野党ともにこの選挙の厳しさを認識し、水面下で戦略立案を急ぐなか、民進党主席を兼務する頼清徳(らい・せいとく)総統も各県市の候補者擁立に奔走している。しかし......
ローマ教皇の対イラン軍事行動批判にトランプ氏が強く反発 異例の対立深まる 世俗の指導者と宗教的権威による衝突は歴史上珍しいものではないが、ホワイトハウスの主と米国出身のローマ教皇が公然と対立するのは極めて異例の事態だ。米国とイランの紛争やホルムズ海峡の封鎖を巡り、国際社会との軋轢(あつれき)を深めているドナルド・トランプ米大統領が今回、中東戦火を批判したローマ教皇レオ14世に対し、激しい非難の応酬に発展した。トランプ氏は自分をキリ......
【新新聞】量子計算を主導するIBM・Google・エヌビディア、台湾勢の参入戦略 生成AI(人工知能)が世界的な演算能力(コンピューティング・パワー)の競争を新たな高みへと押し上げる中、産業界における次なる真の課題は、単に「モデルをどこまで巨大化できるか」ではなく、「AIの継続的な進化を支える演算アーキテクチャが今後どのように変化していくか」に移りつつある。その答えは、今年の「AI EXPO Taiwan 2026」において、Google......
SR渋谷、ホーム青山学院記念館に別れ 4月26日の千葉戦で「メモリアルフォト」企画を実施 B1リーグ所属のサンロッカーズ渋谷は、2026年4月26日に青山学院記念館で開催されるアルティーリ千葉戦にて、長年ホームとして使用した同アリーナでの歩みを振り返るハーフタイム企画「メモリアルフォト」スライドショーを実施する。同クラブは2026-27シーズンより、江東区青海に誕生した新アリーナ「TOYOTA ARENA TOKYO」へのホーム移転が決定しており......
訪台日本人150万人の大台へ 台湾観光署、東京・秋葉原でGW向け大規模イベント開催 台湾交通部観光署(観光庁に相当)の統計によると、2025年の日本人訪台旅行客数は約150万人に達し、海外市場で首位を維持した。観光署は、日本の5月のゴールデンウィーク(GW)および夏季休暇の旅行需要を見据え、台湾観光協会とともに2026年4月10日から14日の日程で、旅行・宿泊業者など34機関からなる計45名の代表団を東京に派遣した。台湾観光署はゴールデンウ......
台北・微風信義にてentakuの「わかってないなぁ展」と「うれしいすぎるよ展」が開催中 2026年4月2日より、日本の体験型クリエイティブチーム「entaku」と「SaltSweeet」による新作展示「わかってないなぁ展(我看你是沒懂喔展)」および「うれしいすぎるよ展(我感到高興的小事展)」が、台北の微風信義(Breeze Xin Yi)にて開幕した。本展示は台北での開催後、続いて台中への巡回も予定されている。4月10日にサンリオピューロランド......
【寄稿】台湾はなぜインド人労働者を受け入れるのか その必要性と制度の意義 台湾の労働部長(労働相に相当)は先日、立法院(国会)での質疑に対し、インド人労働者の導入が今年末にも実現する見通しであることを明らかにした。現在は最終段階の体制構築と行政手続きが進められているという。メディアの報道を受け、社会では再び議論が巻き起こっているが、かつての激しい反対運動に比べれば、今回の反応は相対的に落ち着きを見せている。政府の公共政策プラットフ......
【李忠謙のコラム】トランプ氏、「AI画像」投稿で波紋 ホルムズ海峡めぐる強硬策のリスク ドナルド・トランプ氏がホルムズ海峡の封鎖という強硬策に打って出る直前、フロリダ州からワシントンへ向かう機内で、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル(Truth Social)」にAI生成と思われる画像を投稿した。画像の中のトランプ氏は白いローブと赤いマントを身にまとい、片手には謎の発光体を持ち、もう片方の手を病床の男性の額に当てて回復を祈っている。背景には星......
矢田稚子前首相補佐官、「女性参画と地方経済」をテーマに講演 男女賃金格差の是正を訴える フォーリン・プレスセンター(FPCJ)は2026年4月8日、前内閣総理大臣補佐官(賃金・雇用担当)の矢田稚子氏を招き、「女性の定着で変わる地方経済:男女賃金格差の是正と女性参画の促進」と題したオンライン・プレスブリーフィングを開催した。矢田氏は、岸田内閣および石破内閣で首相補佐官を務めた経験を踏まえ、女性が職業生活において十分に能力を発揮できる環境づくりの重......
【人物】頼清徳総統指名の検事総長候補に異議 公然と批判した陳宏達主任検事とは 台湾の頼清徳総統は、第13代検事総長に最高検察署の徐錫祥(シュ・シシャン)主任検事を指名した。立法院(国会に相当)での人事同意投票を前に、2026年4月8日に開催された公聴会において、受邀した台湾高等検察署の陳宏達(チェン・ホンダ)主任検事が、徐氏について「不適格である」と直言。与野党議員の面前で総統の指名に異議を唱えるという、異例の事態となった。検察内部の......
ネット動画と新たな対立軸が浮き彫りにする「高市現象」の背景 成蹊大学・伊藤昌亮教授が分析 成蹊大学の伊藤昌亮教授は2026年4月9日、日本記者クラブで「高市現象と日本の政治」をテーマに講演した。伊藤氏は、ネット空間における支持拡大の構造や有権者の意識に変容をもたらした新たな「対立軸」について、社会学的見地から詳細な分析を行った。伊藤氏は今回の高市現象を、単なる政局の一過性の動きではなく、現代社会に渦巻く不満や不安が反映された「社会現象」として捉え......
中満泉国連事務次長、NPT空洞化に強い危機感 運用検討会議を前に日本の外交的役割に期待 国連の中満泉事務次長(軍縮担当上級代表)は2026年4月10日、日本記者クラブで記者会見を行い、今月27日からニューヨークの国連本部で始まる核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議を前に、現在の国際情勢と会議の見通しについて強い危機感を表明した。中満氏は、ロシアによるウクライナ侵攻やイラン情勢の緊迫化を背景に、「ポスト冷戦期が完全に終わり、軍拡競争が再燃してい......
【張鈞凱コラム】習近平氏は本当に「統一」に言及しなかったのか? 台湾の最大野党・国民党の鄭麗文(てい・れいぶん)主席は、5泊6日にわたる「2026平和の旅」を終えた。台湾帰還後、自身のフェイスブックを更新し、中国のスマートフォン大手シャオミ(Xiaomi)のミネラルウォーターのボトルに記された「勇気こそ、この時代に対する我々の最善の答えである」」という言葉を引用して、今回の訪問の総括とした。まさにその通りである。誰もが「......
【国際情勢を読み解く】イラン「二重海軍」体制の特異性、ホルムズ海峡を掌握する真の軍事力の正体 世界の海軍体制において、イランは独特の路線を歩んでいる。並行して完全に独立した2つの海上武装部隊を維持しているのだ。この「二重海軍」体制は、1979年のイラン革命以降に段階的に構築された国防の中核的メカニズムであり、同国の内部政治の論理を反映しているだけでなく、ペルシャ湾からインド洋に至る地域安全保障の構図にも深刻な影響を与えている。2026年、中東の戦火が......
台湾、インド人労働者の受け入れへ 労働部長「第1陣は年内の可能性」 台湾における外国人労働者の総数が80万人を突破する中、台湾とインドは2024年に労働協力に関する覚書(MOU)を締結。産業界の人手不足を補うため、インド人労働者の受け入れを目指すこの動きは、発表当時に波紋を呼んだ。これを受け、台湾労働部は今年(2026年)1月上旬に担当官をインドへ派遣し、現地進出の台湾企業によるインド人雇用の実態や労働市場の状況について調査......
米イラン交渉が決裂 トランプ氏、ホルムズ海峡封鎖を表明 原油高と世界経済への影響 バンス米副大統領が21時間に及ぶマラソン交渉を終え、合意に至らなかったと発表した。1979年のイラン革命以来、最高レベルの直接対決となった今回の会談は、結局のところ平行線に終わり、市場の期待は完全に裏切られた。これを受け、トランプ米大統領は米東部時間13日午前10時より、米海軍がイランの港湾および海岸線を全面的に封鎖すると宣言。世界経済は再び、底知れぬ恐怖と......