米イラン交渉が決裂 トランプ氏、ホルムズ海峡封鎖を表明 原油高と世界経済への影響

2026年3月23日、アラビア湾を航行し、ホルムズ海峡へと向かう船舶。(写真/AP通信提供)
2026年3月23日、アラビア湾を航行し、ホルムズ海峡へと向かう船舶。(写真/AP通信提供)

バンス米副大統領が21時間に及ぶマラソン交渉を終え、合意に至らなかったと発表した。1979年のイラン革命以来、最高レベルの直接対決となった今回の会談は、結局のところ平行線に終わり、市場の期待は完全に裏切られた。これを受け、トランプ米大統領は米東部時間13日午前10時より、米海軍がイランの港湾および海岸線を全面的に封鎖すると宣言。世界経済は再び、底知れぬ恐怖と不透明感に包まれている。

交わらぬ主張、米イラン交渉の決裂

双方が妥協不可能な「台本」を持ち寄ったパキスタンでの交渉は、行き止まりに終わる運命だった。米『フォックス・ニュース』によると、米代表団を率いたバンス氏は、これを「最終かつ最善の条件」と自称し、以下の6つのレッドラインを提示した。

  1. ウラン濃縮活動の全面停止
  2. すべての主要核施設の解体
  3. 高濃縮ウランの引き渡し
  4. 地域の同盟国を含む広範な平和および緊張緩和枠組みの受け入れ
  5. ハマス、ヘズボラ、フーシ派などの代理組織への資金援助停止
  6. ホルムズ海峡の全面開放と通行料徴収の禁止

しかし、これらの条件はイラン側が提示した10項目の要求とは、完全に「噛み合わない」ものだった。モハンマド・バーゲル・カリバフ国会議長とアッバス・アラグチ外相率いるイラン代表団は、会談開始前に4つの「交渉不可能な」先決条件を突きつけていた。それは、ホルムズ海峡の完全な主権、米国による戦争賠償の全額支払い、凍結された海外資産の無条件解除、そして西アジア全域での恒久的停戦であり、双方に歩み寄りの余地は皆無だった。

激しさを増す非難合戦

​パキスタンでの交渉が決裂した後、双方は直ちに非難合戦を展開した。イランのアラグチ外相は、米国を「極限の圧力をかけ、恣意的にゴールポストを動かしている」と猛烈に批判。47年ぶりとなる最高レベルの集中交渉にイランは善意を持って臨み、「イスラマバード覚書」の締結まであと一歩のところまで迫っていたにもかかわらず、米側の不当な要求に阻まれたと主張した。カリバフ議長は、米国がイラン代表団の信頼を得ることは不可能だと述べ、「近いうちに、ガソリンが1ガロン4〜5ドルだった時代を懐かしむことになるだろう」と挑発的な警告を発した。

一方、バンス氏はイスラマバードを離れる直前の記者会見で、米側はレッドラインを明確に示しており、条件を拒絶したのはイラン側だと強調。「交渉の決裂は、米国にとってよりもイランにとって、間違いなく最悪のニュースになるだろう」と断言した。『フォックス・ニュース』によると、バンス氏に続き、スティーブ・ウィトコフ特使やジャレッド・クシュナー氏ら米交渉チームの全員が、12日までにイスラマバードを撤収した。

トランプ氏による強硬手段 ホルムズ海峡の全面封鎖を宣言

​交渉決裂を受け、トランプ大統領は「ちゃぶ台返し」とも言える直接的な強硬手段に転じた。トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿および『フォックス・ニュース』の独占インタビューを通じ、ホルムズ海峡を通過してイランへ出入りしようとするすべての船舶を封鎖し、イラン側に通行料を支払う船舶に対しては「臨検および拿捕」を行うと発表した。トランプ氏の語気は極めて激しく、米軍や商船に発砲するイラン部隊があれば「地獄へ吹き飛ばす(BLOWN TO HELL)」と警告した。

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