トップ ニュース 矢田稚子前首相補佐官、「女性参画と地方経済」をテーマに講演 男女賃金格差の是正を訴える
矢田稚子前首相補佐官、「女性参画と地方経済」をテーマに講演 男女賃金格差の是正を訴える 矢田前首相補佐官が講演し、地方経済活性化に向けた男女賃金格差の是正と女性の多様な働き方の促進を提言した。(写真/FPCJ提供)
フォーリン・プレスセンター(FPCJ)は2026年4月8日、前内閣総理大臣補佐官(賃金・雇用担当)の矢田稚子氏を招き、「女性の定着で変わる地方経済:男女賃金格差の是正と女性参画の促進」と題したオンライン・プレスブリーフィングを開催した。矢田氏は、岸田内閣および石破内閣で首相補佐官を務めた経験を踏まえ、女性が職業生活において十分に能力を発揮できる環境づくりの重要性を強調した。
依然として大きい男女間賃金格差の現状 矢田氏の指摘によると、日本の男女間賃金格差は長期的には縮小傾向にあるものの、欧米主要国と比較すると依然として大きく、男性の賃金を100とした場合、女性は78に相当する水準にとどまっている。この格差は産業ごとにばらつきがあり、企業規模別では大企業の方が格差が大きい傾向にある。特に以下の産業で格差が顕著であることが示された。
政府はこれらの産業を中心に実態把握を進め、職場環境の抜本的な変革に向けた取り組みを加速させている。
女性活躍の推進がもたらす経済的意義 女性の活躍推進は、単なるジェンダー問題の解決にとどまらず、以下のような多大な経済的意義を持つと矢田氏は述べた。
労働供給の拡大: 人口減少下における貴重な労働力の確保。 所得と消費の向上: 生涯所得の向上および老後の備えの強化を通じた個人消費の拡大。 イノベーションの促進: 多様な視点の導入による企業の競争力強化。 現在、追加の就業を希望する女性は310万人に上るが、「仕事内容や勤務条件のミスマッチ」や「年収の壁」に対する意識が課題となっている。これに対し、効果的なマッチングやリスキリング支援に加え、育児・介護を担う人々が短時間勤務やテレワークを選択できる「多様な働き方」の促進が喫緊の課題であるとした。
浮き彫りとなった「稼ぐ力」の格差 ブリーフィングでは有業者の年収分布に関するデータも提示され、深刻な実態が明らかになった。大学を卒業した高学歴の女性であっても、その36パーセントが年収200万円以内にとどまっており、年収400万円以内まで含めると女性全体の66パーセントを占める。
男性との間に存在する大きな「稼ぐ力」の差を是正し、女性が能力を最大限に発揮できる環境を整備することは、地方経済の活性化にもつながるとして、社会全体での意識改革と制度の改善を求めた 。
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