【独占】味の素「SIIDA」担当者に独占取材 だしを「味わう」体験と「だしがら」活用が拓く新たな食文化

味の素「SIIDA」は豊富な原料でだしの個性を引き出し、だし割酒やだしがら活用を通じて新たな食体験と日本の伝統的価値観を提案している。(写真/味の素株式会社提供)
味の素「SIIDA」は豊富な原料でだしの個性を引き出し、だし割酒やだしがら活用を通じて新たな食体験と日本の伝統的価値観を提案している。(写真/味の素株式会社提供)

味の素株式会社が展開する新ブランド「SIIDA(シーダ)」について、『風傳媒日本語版(ストームメディア)』は担当者への単独インタビューを実施した。時短や効率化が至上命題とされる現代において、同ブランドの原点は、製法や職人の手仕事による燻し方の違いから生まれるかつお節の個性や奥深さを伝えることで、だしの可能性を広げたいという強い想いにある。その個性が最もストレートに香りや味わいとして表れる形態として、同ブランドはだしパックを採用した。

圧倒的な原料使用量で実現する「だしそのもの」の力強い味わい

最大の特徴は、だし本来の濃厚さをダイレクトに感じられるよう、原料の使用量を2023年度家庭用だしパック販売規模上位20製品の平均重量対比で約4倍にまで高めた点にある。この圧倒的な原料使用量により、余分な味付けをせずとも、だしうどんやだし茶漬け、だししゃぶ、さらには「だし割り酒」といった、だしが主役のシンプルな料理で贅沢なおいしさを堪能できる。

担当者は、「SIIDA」は決して「手間をかけること」そのものを価値として押し出すブランドではなく、だしを単なる味のベースとしての「調味」だけでなく、「だしそのものを味わう体験」として愉しんでほしいと強調した。

個性が際立つラインアップ 焚火のような力強さとスモーキーな風味

開発におけるこだわりとして、個性が明確に異なるラインアップを展開している。

  • 「焚〈HUN〉」:薪をくべて火を起こし、長時間じっくりと燻製させる「荒節(あらぶし)」を贅沢に使用。焚火を思わせる力強い風味とコク、そして酸味のバランスが取れた味わいを実現した。
  • 「燻〈KUN〉」:世界に一つだけの焙乾(ばいかん)装置で燻した荒節を使用。煙の量や質をアレンジすることで、個性的でスモーキーな風味を際立たせている。
  • 「酵〈KOU〉」焙乾したかつお節に黴(かび)付けと乾燥を繰り返して発酵・熟成させた「本枯れ節」を使用。口当たりは甘く上品でまろやかでありながら、深い余韻が残るのが特徴だ。

市場の反応としては、「3種を使い分ける」よりも「この1つが自分の好み」と特定の種類を選ぶ消費者が多く、飲み比べを通じてお気に入りを見つける体験が新たな発見に繋がっている。特に「燻〈KUN〉」のスモーキーな香りは、肉料理やチーズにも合うといった、だしの活用の幅を広げる点でも好評を博している。

「だしがら」まで味わい尽くす、サステナブルな食体験の提案

​サステナブルな食体験の提案として、同ブランドは「だしがら」を料理へと昇華させる試みにも注力している。抽出後のだしがらには、依然として十分なうま味や香りが残っているためだ。そこで「SIIDA」では、一番だし、二番だし、そしてだしがらまで「三度愉しむ」ことを提言している。

銘酒居酒屋「件」とのコラボレーションではこの考えを具現化し、だしがらを使用したメニューを提供。これは単なる食品ロスの削減という視点にとどまらず、素材を最後まで味わい尽くすという日本らしい価値観や、だしの多様な愉しみ方を広げる可能性を秘めている。

「だし割り」で飲用シーンを拡大 料理をしない層へのアプローチ

​さらに、新たな楽しみ方の戦略として、日本酒との「だし割り」ペアリングなど、飲用シーンの拡大を図っている。かつお節の製法や背景にある知識も含めて愉しむことを提案しており、特に「だし割り酒」は、普段あまり料理をしない層でも気軽に取り入れやすい「だし体験」の入り口として位置づけている。味の素は、これらの体験をきっかけに、消費者がだしの多様な魅力へと興味を広げていくことを目指している。

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編集:小田菜々香

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