半導体受託製造(ファウンドリ)世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は16日、2026年第1四半期(1〜3月)の決算説明会を開催した。市場予想を上回る好決算を発表したほか、強固なAI需要を背景に、2026年通期の業績見通しを上方修正した。
魏哲家(シーシー・ウェイ)会長 兼 CEO(最高経営責任者)は、先端プロセスへの旺盛な需要とAI関連の勢いが極めて強いことから、2026年通期のドル建て売上高成長率を「30%超」になるとの予測を示した。外部環境におけるマクロ経済や地政学的な不透明感は続くものの、AI向け先端プロセスの引き合いが同社の最も重要な成長エンジンとなっていることを強調した。
第1四半期 純利益5,700億台湾ドル超、利益率も向上
第1四半期の業績は、売上高が前年同期比35.1%増の1兆1,341億台湾ドル(約5.7兆円)、純利益は同58.3%増の5,724億8,000万台湾ドル(約2.88兆円)となり、過去最高を更新した。1株当たり利益(EPS)は22.08台湾ドル(約111.15円)。
米ドル建ての売上高は前年同期比40.6%増の359億ドル。売上高総利益率(グロス・マージン)は66.2%、営業利益率は58.1%、純利益率は50.5%に達し、前年同期および前四半期のいずれと比較しても収益性が向上している。
第2四半期の見通しも楽観的 売上高は最大402億ドルを予測
第2四半期についても、TSMCは引き続き楽観的な見通しを示している。連結売上高は390億ドルから402億ドルの間になると予測。1米ドル=31.7台湾ドルの為替レートを前提とした場合、売上高総利益率(グロスマージン)は65.5%〜67.5%、営業利益率は56.5%〜58.5%を見込む。
ウェンデル・ホァン(黄仁昭)CFO(最高財務責任者)は、第2四半期に未分配利益への課税が計上されるため、単四半期の税率は約20%となるものの、通期の税率は17%〜18%の予測を維持すると述べた。
成長を牽引する「先端プロセス」と「HPC」
製品構成で見ると、先端プロセスが今期の成長と収益を支える主動力となっている。第1四半期のウェハ売上高に占める割合は、3ナノメートル(nm)プロセスが25%、5nmが36%、7nmが13%となり、7nm以下の先端プロセス合計で全体の74%に達した。
プラットフォーム別では、HPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)の売上比率が61%に上昇した一方、スマートフォンは26%となった。これにより、AIサーバーおよびHPC向け需要が今期の成長の主軸であることが鮮明となった。
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