澎湖観光といえば、跨海大橋や玄武岩の景観を思い浮かべる人も多い。しかし、波が岩壁に打ちつける迫力を感じ、海岸を歩きながら澎湖本島南部の自然や文化に触れたいなら、「台湾好行」の媽宮澎南線(マコン・ポンナン線)を利用するのも一つの方法だ。
媽宮澎南線は、馬公港を起点に、風櫃洞、澎湖県水産種苗繁殖場、山水ビーチ、鎖港子午塔などを巡るクルーズ型の観光バス。レンタカーを利用せずに、澎湖南部の海岸景観や海洋文化に触れられる。
それぞれ異なる表情を持つスポットを巡りながら、雄大な海岸から穏やかなビーチまで、澎湖本島南部ならではの景観を楽しめるルートとなっている。

風櫃洞 玄武岩に入り込む波が響かせる轟音
最初に訪れるのは、澎湖本島南西部の風櫃半島に位置する風櫃洞だ。この一帯では玄武岩の柱状節理が発達しており、長年にわたる波の浸食によって海食溝や海食洞が形成されている。
波が海食洞に入り込むと内部の空気が圧縮され、岩の隙間から海水が噴き出すとともに、低く響くような音が発生する。その音が昔の送風器具「風櫃」を思わせることから、この名で呼ばれている。
黒い玄武岩と青い海が織りなす景観も風櫃洞の特徴だ。波が高い日には白いしぶきが岩岸に大きく打ち上がり、荒々しい澎湖の海岸風景を間近に見ることができる。
澎湖県水産種苗繁殖場 海洋資源の復育を知る
次に立ち寄るのが、澎湖県水産種苗繁殖場だ。
同施設は台湾で最も早く設けられた藻類養殖施設で、長年にわたり澎湖の海洋生物の種苗生産や人工的な資源復育に取り組んできた。現在は一般にも公開されている。
館内には養殖、映像、展示、触れ合い体験などのエリアが設けられ、海洋資源の復育や保全について学ぶことができる。
風櫃洞で澎湖の海が生み出した自然地形を体感した後、海洋資源を守る取り組みに触れられるのも、このルートの特徴の一つだ。

山水ビーチ 砂浜と青い海が広がる南岸の景勝地
続いて向かうのは、澎湖本島南部に位置する山水ビーチだ。
海岸には砂浜と青い海が広がり、澎湖を代表するビーチの一つとして知られている。澎湖国家風景区管理処によると、砂浜は200メートル以上にわたって続き、周辺の緑と砂浜、海が織りなす景観が特徴だ。海岸沿いを散策したり、波の音を聞きながら海を眺めたりと、ゆったりとした時間を過ごせる。
波が比較的大きいことから、澎湖ではサーフィンを楽しめるビーチの一つとしても知られている。風櫃洞の荒々しい玄武岩の海岸とは異なり、開放感のある砂浜と青い海が広がり、同じ澎湖南岸でも異なる海の表情を楽しめる。

鎖港子午塔 海と暮らしてきた集落に残る石塔
旅の最後に訪れるのは、鎖港に立つ「鎖港子午塔」だ。
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鎖港の南北にはそれぞれ石塔があり、北側は「子塔」、南側は「午塔」と呼ばれる。二つを合わせた正式名称は「子午宝塔」で、澎湖を代表する鎮風塔の一つとなっている。強い季節風が吹く澎湖では、風を鎮め、地域を守る願いを込めて石塔などが築かれてきた。














































