かつて台北を代表する観光夜市の一つとして知られた士林夜市。MRT剣潭駅に近く、交通の便の良さや豊富な屋台グルメで国内外から多くの観光客を集めてきたが、近年は以前ほどの人出が見られず、かつての賑わいは徐々に薄れつつある。
台湾で暮らして10年になる韓国人YouTuberの有璟(ヨジン・요찡)氏はこのほど、同じく長年台湾で生活する韓国人YouTuberで作家の「開朗先生(HappyGuy・카이랑)」氏と士林夜市を再訪。現地の様子を確認し、店主への聞き取りを通じて現在の営業状況を探った。
かつての賑わいはどこへ 韓国人YouTuberが目にした空き店舗
有璟氏はこのほど、自身のYouTubeチャンネル「有璟嘿喲요찡」に動画を投稿し、台湾に来た当初、初めて士林夜市を訪れた際の様子を振り返った。
当時は非常に多くの人で混雑し、自分で歩かなくても人の流れに押されて前へ進むほどだったという。開朗氏も、以前はほぼ毎月のように友人と士林夜市を訪れ、時には近くの陽明戯院で映画を見ていたと振り返った。
しかし今回、2人が日曜日の夕方に訪れると、現地の雰囲気は記憶にある賑わいとは大きく異なっていた。
人出が明らかに減っていただけでなく、夜市内の比較的人通りの多いエリアでも、テナント募集の張り紙を出した店舗が複数見られた。2人が歩きながら数えたところ、少なくとも6店舗が入居者を募集しており、かつての盛況ぶりとは大きく様変わりしていた。
外国人観光客の減少を実感 50年続く店の主人が語る経営状況
有璟氏によると、士林夜市はかつて、旅行者が台北を訪れる際の定番スポットで、「行かなければ台北に来たことにならない」と言われるほどだったという。
一方、現在は外国人観光客が明らかに減ったと感じているといい、交通の便が良く、食べ物の選択肢も多い士林夜市の人気が、なぜ以前ほどではなくなったのか疑問を示した。実際の営業状況を知るため、2人は現在も営業を続ける店舗にも話を聞いた。
カキオムレツ(蚵仔煎)の店を50年にわたって営む店主は、コロナ禍以降、士林夜市の人出は確かに減り、特にここ半年は客足の少なさをより強く感じていると話した。
その理由について店主は、観光客の構成や消費スタイルの変化が関係している可能性を指摘。円安によって日本人旅行者の台湾での消費意欲が低下している可能性にも触れ、夜市の店舗の売り上げにも影響しているのではないかとの見方を示した。
士林夜市は転換期? 「ここでしか食べられない」名物が不足
士林夜市の現状について開朗氏は、人気の低下が必ずしも「経済の衰退」を意味するとは限らず、夜市が転換期を迎えている可能性もあるとの見方を示した。消費習慣が変化する中、市場のニーズに合わなくなった店舗が撤退した後、新たな事業者や異なる商品が加わることで、再び人を呼び込める可能性があるという。 (関連記事: 台北の夜市から蘭嶼の星空まで 外国人旅行者が評価する台湾の新たな魅力 | 関連記事をもっと読む )
一方、現在の士林夜市が抱える大きな課題の一つとして、観光客に「ここに来たら絶対に食べたい」と思わせる看板グルメが不足している点を挙げた。


















































