桃園空港を単なる出国前の中継地点だと思っているなら、それはちょっともったいないかもしれない。実はここ、飛行機の滑走路のすぐそばに広がる、隠れた「ミニテーマパーク」のような空間。グルメ、ショッピング、無料で使えるラウンジやシャワー室までそろっていて、空港で過ごす時間そのものが旅の一部になる。
スマホを見ながらただ出発を待つ――そんな過ごし方は、もう昔の話。最近では、あえて早めに空港へ向かって、この「旅行者だけの秘密基地」を満喫する人が増えている。ぼーっと過ごしてもいいし、子どもを遊ばせてもいい。お気に入りのドラマを観たり、SNSにアップする写真を撮ったり、美味しいものを楽しんだり。桃園空港なら、どんな過ごし方も大歓迎だ。
しかも最近では、「文化・技術・持続可能性」をテーマにした免税店も登場。待ち時間と買い物の体験がぐっとアップデートされている。ここはもう、単なる出発地点ではない。来るたびに「また立ち寄りたい」と思わせる、そんな「旅のハイライト」に進化中なのだ。
風傳媒のネット調査『DailyView』は、《KEYPO大データ分析エンジン》を活用して、桃園空港で「無料で楽しめるおすすめスポット」を徹底分析。飛行機に乗る前から癒される場所、思わず写真を撮りたくなる空間、家族で過ごしやすいエリアなどをピックアップした。
このガイドを手にすれば、ただ時間を潰すのではなく、出発前からちょっとした旅気分を味わえる。チェックインが待ち遠しくなる空港体験が、きっと見つかるはず。次の旅では、ぜひ「早めの空港入り」が楽しみになるような時間を過ごしてみてほしい。
No.1 展望台
展望台(写真/桃園国際空港フェイスブックより)桃園空港の展望デッキは、毎日朝6時半から夜10時半まで開放されていて、飛行機の迫力ある離着陸を間近で楽しめるスポットだ。出国しなくても、滑走路を駆け抜ける飛行機の音と風を肌で感じられ、旅の気分を一足先に味わえる。しかも、朝焼けや夕焼けの時間帯には、柔らかな光に包まれた飛行機のシルエットと空が重なって、まるで映画のワンシーンのような風景が広がる。
北側のデッキからは、竹囲漁港の虹橋や海沿いに並ぶ風力発電機が見え、空港らしからぬ絶景に出会える。屋内にはレゴの大型模型やレゴウォール、サボテンのアートなども展示されていて、日差しを避けたい人にもぴったり。南側のデッキでは、高速鉄道が走る様子も見られ、屋内には昔懐かしい街並みのミニチュア装飾もあって、どちらも見応え十分。
ネットでは「南側は視界が広くて離陸の瞬間がよく見える」「飛行機と地上クルーの連携プレイを間近で見られて大満足」「手荷物検査があるけど、それでも何度でも行きたくなる」といった好意的なコメントが並んでいる。
アクセスのコツとしては、MRTでA13駅まで行き、3階のチェックインロビーに向かうのが基本。北側展望台へは1番カウンター付近のエレベーターで5階へ、南側へは22番カウンター側からアクセスできる。
No.2 空港体験ゾーン
空港体験ゾーン(写真/桃園国際空港フェイスブックより)ビジネスクラスでも、クレジットカードの提携特典でもない。桃園空港には、誰でも利用できる無料ラウンジがある。24時間オープン、予約も不要で、ふらっと立ち寄って自由にくつろげる場所。ふかふかのソファに長テーブル、電源コンセントも完備されていて、フライト情報のモニターも設置されているから、時間を忘れてのんびり過ごせる。
「空港で静かに過ごせる場所があるってありがたい」「出国エリア限定だけど、それでも十分嬉しい」「広々していて、ちょっとした仕事もできる」といった声が集まるこのスペースは、まるで“誰でも入れるプライベートラウンジ”。夜行便やトランジットの合間、早めのチェックインを選びたくなる理由になるはず。
しかも、授乳室や無料のシャワールームまでそろっているのがうれしい。バリアフリー対応で、冷水・温水・シャンプー・ボディソープ・ドライヤー付き、1人15分まで使える仕様だ。深夜便の前にさっぱりしたい時、長旅の疲れをリセットしたい時、このシャワーがきっと救世主になる。桃園空港が“旅のスタート地点”じゃなく、“旅そのものを楽しむ場所”になっていることを、ここに来ればきっと実感できる。
No.3 シャワールーム
シャワールーム(写真/桃園国際空港フェイスブックより)旅だからといって、疲れた顔やベタついた体のまま飛行機に乗る必要はない。桃園空港の無料シャワールームを活用すれば、身も心もすっきりした状態で次の目的地に向かえる。施設は男女別で乾湿分離。明るく清潔な空間には、鏡やテーブル、椅子、フックなど必要なものがそろっている。タオルと洗面道具を持参してカウンターで受付すれば、15分間の利用が可能だ。
深夜の移動や長時間のトランジットで疲れがたまったとき、ここでひと息つくだけで旅のクオリティがぐっと上がる。到着先での予定に向けて、シャキッとした自分を取り戻せる空間だ。
場所と開放時間
第一ターミナル
1F(到着エリア)24時間営業
2F(到着エリア)シャワールーム2ヶ所、24時間営業
4F(出発エリア)環亜ラウンジ横、24時間営業
第二ターミナル
1F(到着エリア)6番荷物ターンテーブル横、24時間営業
3F(出発エリア)08:00〜17:00
4F(出発エリア)シャワールーム2ヶ所、05:00〜23:00、24時間営業
5F(非管制エリア)シャワールーム2ヶ所、北側ショッピングモール康是美裏手、南側ショッピングモール金仙滷肉飯近く、08:00〜20:00
No.4 テーマ待合室
テーマ待合室(写真/桃園国際空港フェイスブックより)ゲート前での待ち時間が退屈?桃園空港ではそんな心配は無用だ。搭乗ゲートの一部には、異業種とのコラボで作られた特別なテーマ待合室が点在していて、どこも個性あふれる空間に仕上がっている。地元文化を感じられる内装から、アート心をくすぐる設計まで、どこで写真を撮っても絵になる空港版“文化スポット巡り”だ。
中でも注目なのは、C1ゲート近くにある『木育森林待合室』。自然素材を基調にした温かみのある空間で、木製のユニークなチェアやテーブルにはコンセントもあり、見た目も使い勝手も抜群。台湾の動物たちをリアルに再現した模型や、エコ教育と遊びが融合したインタラクティブ展示があり、親子で楽しめるエリアになっている。さらに、台湾ブランド「一心鋼琴」のリノベーションピアノも設置されていて、自由に演奏できるのも魅力。文化とサステナビリティを体感できる新感覚の待合空間だ。
もうひとつの人気スポットが、C2ゲートの『Hello Kittyテーマ待合室』。ピンクで統一された空間には、ハローキティをはじめ、シナモン、プディングドッグ、バツ丸、けろけろけろっぴなどサンリオの人気キャラが勢ぞろい。ミニ書架やボードゲーム、インタラクティブな仕掛けもあり、子どもたちは夢中になって遊び、大人もグッズを眺めながら癒される。ぬいぐるみが並ぶ壁を背景に写真を撮れば、待ち時間も特別な思い出に変わる。
No.5 子供向けプレイエリア
子供向けプレイエリア(写真/風傳媒提供)子連れ旅行の強い味方といえば、空港にあるプレイエリア。桃園空港の第2ターミナル3階、C5〜C6ゲートの間には、環境に配慮した遊具がそろった遊び場が用意されている。滑り台やブロックウォール、インタラクティブなゲーム壁までそろっていて、遊びながら自然への理解も深まるよう設計されている。
中英文の絵本が読めるスペースもあり、近くには授乳室やオムツ台、洗面台、ローション、温かいウェットティッシュや乾燥ティッシュまで完備。親にとってもうれしい設備が整っている。プレイエリアは24時間オープン、授乳室は6時〜23時まで。多くの保護者からは「床がやわらかくて安心」「細部まで気配りが感じられる」「出発前に子どもが遊べて、大人もリラックスできる」と好評だ。
さらに第1ターミナルA4ゲート(老董牛肉麺の隣)には、人気キャラ「巧虎」の小さな列車型すべり台があり、キッズの笑顔があふれるスポットに。ネット上でも「巧虎、懐かしい!」「飛行機が飛ぶ直前まで遊んでた」「テーマ空間がフォトジェニック」といった声が寄せられている。
No.6 マッサージチェアエリア
マッサージチェアエリア(写真/桃園国際空港フェイスブックより)長時間のフライトや荷物の持ち運びで、肩や腰に疲れがたまっていないだろうか。そんなときは、空港内に設置された無料のマッサージチェアエリアへ。第一ターミナルB7横、第二ターミナルC10-1やD2付近に設けられたスポットでは、まるでプチSPAのようなリラックスタイムが体験できる。
首、肩、脚までじっくりとほぐしてくれる高機能チェアで、たった10分でもスッキリ感が違う。到着後、乗り継ぎ中、出発前…どのタイミングでも使いやすく、リフレッシュしながらエネルギーもチャージできる。
ちょっとしたコツは、近くの免税店やドラッグストアカウンターで「無料トークン」をもらっておくこと。手軽に極上の「ほぐし時間」が楽しめるのは、桃園空港ならではの魅力だ。
No.7 春池琉璃体験池
春池琉璃体験池(写真/風傳媒提供)空港でこんなに幻想的な体験ができるなんて――。2025年、桃園空港第2ターミナルに登場した「春池琉璃体験池」は、SNSでも「夢の世界」と話題の新名所。透き通る青の琉璃(ガラス)プールに足をそっと浸せば、冷たくて心地よい感覚に包まれ、まるでガラスの空を歩いているような写真が撮れる。
この美しい琉璃プールは、台湾の老舗企業「春池ガラス」が手がけたリサイクルガラス製。50年の伝統技術を背景に、サステナブルなものづくりの精神が息づいている。足元から環境配慮を感じられる、特別な旅の一歩が踏み出せる場所だ。
隣には、自然を感じるソファや無料マッサージチェア、簡単なヨガができるリラクゼーションゾーンもあり、体も心も出発前に整う。写真好きにはたまらない、映えスポットとしてもおすすめだ。
利用時は、靴を脱いでから入り、現地のルールに従うのがマナー。滑りにくい床設計も施されていて安心だ。マッサージチェアの無料トークンは、6:00〜23:00の間にC9〜C10付近の「文萃市集」でスタッフから受け取ることができる。
No.8 E世代eスポーツ体験ゾーン
E世代eスポーツ体験ゾーン(写真/桃園国際空港フェイスブックより)出発前に、ちょっとアツくなれる場所がある。桃園空港のeスポーツエリアでは、VRレーシングシミュレーターで本格的なスピード体験ができるほか、PCやヘッドフォンもその場で試せる。ガンダムのモニュメントが空間を彩り、思わず足を止めたくなる。
子どもだけじゃなく、大人も本気になってしまうこのゾーン。ネット上では「夢中になりすぎて搭乗時間を忘れそう」「親のほうが楽しんでた」なんて声も多い。ちょっとした空き時間に、ゲーム感覚でリフレッシュしてみては。
No.9 図書エリア&隠れショップ
図書館(写真/風傳媒提供)実は桃園空港は、アメリカの旅行メディア「MATADOR NETWORK」で「世界で時間がつぶしやすい空港トップ10」にも選ばれている。その理由のひとつが、C1ゲート横にある高さ6.3メートルの2階建て書店「桃禮記書店」。まるで図書館のような静かな空間で、ゆったりと旅前のひとときを過ごせる。
第1ターミナルのA8・B7ゲート付近にも読書スペースがあり、飛行機が離着陸する景色を眺めながら雑誌を読む時間はまさに至福。ちょっと気分転換したくなったら、ぜひ立ち寄りたい場所だ。
また、第2ターミナルC8ゲート近くには「2025年新オープンのおもちゃ&ブックショップ」も登場。LABUBUやMOLLYの限定コラボ、Care BearsやJellycatなど世界中の人気キャラが揃い、台湾発のアート雑貨やフィギュアもずらり。ネット上では「出国前に爆買いしそう」「つい足が止まる」「搭乗時間ギリギリになる予感」といった声も。
C8にはもうひとつ、「ミュージアムショップ」もある。台湾の博物館やデザインブランドとコラボしたアイテムが並び、故宮博物院の手描き雑貨、国立台湾博物館のイラストステッカー、マット陶器のマグや自然モチーフのメモ帳など、他にはない記念品が手に入る。おしゃれで文化的なセレクトを楽しみたい人におすすめだ。
お腹が空いたら、制限エリア内のフードスポットへ。第1ターミナル3F(B4ゲート隣)にはバーガーキングや龜記茗品、Hómee Riceなどが並び、第2ターミナル4Fにはマクドナルド、林東芳牛肉麺、豆豆里DODOLIといった人気店が揃う。
台湾らしい味を楽しみたいなら、C3ゲート前の「街口美利餐館」へ。伝統的な台湾グルメが味わえ、フライト前の最後の「現地の味」を堪能できる。
今回のデータは、風傳媒が運営する《KEYPO大數據關鍵引擎》による輿情分析に基づいている。分析期間は2023年6月9日〜2025年6月8日。Facebook、YouTube、Threads、TikTok、Instagram、ニュース、フォーラム、ブログなど、毎月1,500億件以上の中国語データからAIによるセマンティック分析を行い、ネット上の話題量をもとにランキングを構成したもの。
なお、この調査はアンケートや投票ではなく、あくまでオンライン上での話題性に基づく順位のため、人気や評価を示すものではない。
※本記事・写真はネット温度計DailyView『桃園空港で行ける9つの無料スポット!子供向けプレイエリア、隠れたラウンジの紹介』より許可を得て引用。