AI進化、7か月で能力倍増 人類に壊滅的リスクの可能性も研究が警鐘

2025-07-05 07:55
(SD3.5 Largeによる描画)
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2025年7月に発表された最新の研究によると、大規模言語モデル(LLM)の能力は驚異的な指数関数的速度で向上しており、その性能はおよそ7か月ごとに倍増しているという。研究者らはさらに大胆な予測を示し、この傾向が続いた場合、2030年には最先端のAIモデルが、これまで人間の専門家が1か月かけてようやく成し遂げていた複雑な作業を、わずか数時間で完了できるようになる可能性があると指摘している。この発見は、科学技術分野における飛躍的な進展を予感させる一方で、今後の世界的な雇用市場や社会構造、さらには民主制度にまで深刻な影響を及ぼすのではないかとの懸念も広がっている。

電気電子技術者学会(IEEE)傘下の権威ある技術メディア『IEEE Spectrum』は2日、Model Evaluation & Threat Research(METR)がAIの真の能力を評価する革新的な方法を開発したと報じた。研究によれば、大規模言語モデル(LLM)は「7か月ごとに能力が倍増する」速度で進化しているという。METRの研究者たちはさらに、AI知能の本質、現在のボトルネック、そしてこの力がもたらす可能性のある「壊滅的リスク」についても深掘りしている。

METR研究員メーガン・ギニモン氏は『IEEE Spectrum』のインタビューで、AIが軍隊に匹敵するほど強力になった場合、民主国家が転覆される危機に直面する可能性があると警鐘を鳴らし、AIが「意識」を持つかどうかの議論も哲学的な話ではなくなったと述べた。

全新評価基準が驚くべき真実を明らかに:AIの能力は7か月ごとに倍増

従来、大規模言語モデル(LLM)の進歩を測定するのは非常に困難だった。従来のプロセッサ性能指標のような指標は、AIが生成するテキストの「品質」や複雑な問題を解決する「知恵」を効果的に反映するものではない。LLMの目標は、人間と同等、あるいはより説得力のあるコンテンツを生成することであり、これには新しい評価次元が必要であるためである。このため、METRの研究チームは、新しい評価システムを設計した:彼らはまず、簡単から極めて複雑なタスクを定義し、一群の人間の専門家がそれらのタスクを完了するのにかかる平均時間を記録して、異なる世代のLLMモデルが同じタスクに取り組み、どの程度の信頼性や成功率でそれらをこなせるかを観察した。

結果は明確であり、時間が経つにつれ、新世代のLLMはより複雑なタスクをクリアできるようになり、その能力の成長曲線は「指数関数的」であることを示した。この研究の核心的な発見は、LLMの能力が約7か月ごとに倍増することだ。このことは、今日では非常に大量の計算資源と時間を必要とする任務が、7か月後には新世代のAIによって容易に対処される可能性を示唆している。 (関連記事: 日米韓の14大学で発覚! 学術論文に秘密指令を埋め込み、AIが高評価を出す 関連記事をもっと読む

METRの研究論文の一人、ギニモン氏は、「個人的には、このような驚くほど明確な指数関数的成長の結果に驚かされた」と認め、「モデルが急速に進歩することは知っているものの、これほどの速度は予想していなかった」と述べた。