独占》TSMC・NVIDIAがカギ握る 台湾企業が米国で存在感拡大 『選択アメリカ投資サミット』で半導体・AIに注目集まる

2025-06-30 20:24
(左一)AIT所長の谷立言氏が5月にテキサス州ヒューストンのXPONENTIAL台湾館を訪れ、台湾の無人載具システム分野における産業力と世界的貢献をさらに理解した様子。(AITフェイスブック)

世界のサプライチェーン再編とハイテク戦略競争が激化する中、「2025選択アメリカ投資サミット」(2025 SelectUSA Investment Summit)がアメリカ・台湾の産業深化の鍵となるプラットフォームとなった。アメリカ在台湾協会(AIT)は特に3つの主要テーマ産業の代表団を組織し、台湾企業がアメリカの核心技術拠点に深く入り込むことで、半導体・AIと量子・無人機など未来の重要技術の最新発展を掌握できるよう支援した。

AITは書面で《風傳媒》の質問に対し、今回のサミットが台湾企業のアメリカ市場参入における具体的成果と戦略的意義について詳述した。

質問1:現在の世界サプライチェーン再編の背景において、AITは今回の代表団が米台の半導体、人工知能および量子技術などの重要分野での協力を進展させる上での実質的な影響をどのように評価するのか?

米台のパートナーシップは以前よりもさらに堅固で深いものであり、アメリカの台湾支援は常に党派を超え、揺るぎないものである。私たちの経済的同盟関係も重要な転換点にあり、台湾はアメリカ再工業化の目標を支援し、新たな経済機会をもたらす素晴らしい機会を得ている。

「選択アメリカ投資サミット」(SelectUSA Investment Summit)で強調される通り、アメリカで活動する企業は世界で最も強力な消費力を持つ市場に直接アクセスでき、競争優位を有する。アメリカの市場、ビジネス環境、資源は革新に富み活力あるグローバル企業を引き付ける。

ワシントンで行われた「選択アメリカ投資サミット」の開幕式で、アメリカへの投資で成功を収めた3社が表彰された。うち2社はドイツの大手企業ベンツとシーメンス、そして3社目は台湾企業の環球晶円(GlobalWafers)である。

「選択アメリカ投資サミット」に出席した5000人以上の参加者にとって、環球晶円の例は米台経済関係の相互補完性を十分に示し、特に半導体分野での関係を際立たせた。サミット終了後数日で環球晶円は35億ドルを投入して建設したウェーハ製造工場を正式に稼働し、更に40億ドルの追加投資を発表、計画を拡大するとした。

環球晶圓德州新廠開幕典禮, AIT處長谷立言(左一)、環球晶圓董事長徐秀蘭(左四)、環球晶圓總經理Mark England(右三)、經濟部長郭智輝(右二)、駐美大使俞大㵢(右一)出席。(環球晶提供)
環球晶圓(GlobalWafers)テキサス新工場開所式典にて、AIT処長谷立言氏(左1)、環球晶圓会長徐秀蘭氏(左4)、環球晶圓最高経営責任者Mark England氏(右3)、経済部長郭智輝氏(右2)、駐米代表俞大㵢氏(右1)が出席。(環球晶圓提供)

主要なサミットに加え、AITは130社以上の台湾企業と180名を超えるビジネス関係者を率いて訪米し、ワシントンおよびアメリカ各地で開催される多くの副次的活動に参加した。特に半導体、AIと量子技術、無人機の3つの戦略的産業に焦点を当てている。

今後の展望として、台湾の活力あるロボティクス産業を活用し、アメリカの先進製造能力を強化して、米国産業基盤をさらに発展させる多くの機会がある。 (関連記事: ソフトバンク・孫正義氏、TSMCを米国に誘致か AI産業で145兆円規模の巨大プロジェクト構想浮上 関連記事をもっと読む

質問2:台湾企業とアメリカの州政府、経済開発機関や潜在的ビジネスパートナーとの有意義な連携を促進し、具体的な投資と協力を進める上で、AITの役割は何か?

AITは台湾企業とアメリカの州政府、経済開発機関、潜在的ビジネスパートナーとの間に実質的な連携を築く上で重要な役割を果たしている。双方の利害関係者と積極的にコミュニケーションを図り、協力と投資の機会を創出している。