台湾の李逸洋駐日代表は、台湾の国家としての尊厳を守るとして、長崎市で行われた原爆犠牲者慰霊平和祈念式典を欠席した。この対応を巡っては、台湾と日本の双方で反響が広がり、主要メディアでも大きく報じられた。
李氏は10日、フェイスブックを更新し、SNS上の反応を見る限り、8割以上が自身の決定を支持し、台湾が不当に地位を低く扱われるべきではないとの考えに賛同していると述べた。
一方、この問題を受けて「日台友好は自己欺瞞にすぎない」とする一部の冷ややかな意見については強く反論。就任後2年間における政治・経済面での主な進展を挙げ、「日台関係は史上最良の時期にある」と改めて強調した。
李逸洋氏「日台関係は史上最良」 政治・安全保障面の進展を列挙
李氏は、「日台関係は史上最良」との表現は自身が述べたものだとした上で、その根拠として複数の事例を挙げた。
政治・安全保障面では、高市早苗首相が「台湾有事は日本の存立危機事態に当たる」と明言し、台湾と日本が密接に結びつき、運命を共にする関係にあるとの認識を示したと指摘した。
また李氏によると、昨年の主要7カ国(G7)外相会合では、日本側の主張により、共同声明から「一つの中国」政策への言及が初めて削除されたという。さらに、世界各国の外交官のうち、台湾の在外公館関係者と最も頻繁に交流しているのは日本の外交官だと説明した。
日本の艦艇についても、昨年初めて台湾海峡を通過し、今年も再び通過したと指摘。これは台湾海峡が国際水域であり、航行の自由が認められる海域で、中国の内海ではないことを示すものだとの見方を示した。
TSMC熊本第2工場や貿易、観光でも日台交流が拡大と説明
経済、貿易、投資、人的交流についても、李氏は複数の事例を挙げた。
台湾積体電路製造(TSMC)の熊本第2工場については、製造プロセスが当初の6~12ナノメートルから3ナノメートルへ変更され、投資額も120億米ドルから170億米ドルへ拡大したと説明した。
また、日本の半導体材料大手JSRが台湾の雲林県虎尾と新竹県湖口に工場を設け、TSMC向けの材料を直接供給しているほか、TSMCがソニーと合弁で九州に次世代センサー工場を設立したことにも言及した。
李氏によると、台湾は日本にとって第4位だった貿易相手から第3位へ順位を上げたという。
観光面では、昨年の台湾と日本の相互往来者数が過去最多の824万人に達し、今年は940万人を超えて再び過去最高を更新する可能性があるとした。
災害支援については、東日本大震災や能登半島地震の際、台湾からの寄付が各国の中で最も多かったとした上で、今回の熊本地震でも台湾からの寄付が世界最多になるとの見通しを示した。
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「一つの長崎の事例で日台関係すべてを否定する必要はない」
長崎での式典を巡る問題について、李氏は、日本台湾交流協会と台湾日本関係協会による世論調査を挙げ、双方の相手に対する好感度は平均で約77%だと説明した。













































