オーストラリア政府は今週、「2026年防衛イノベーション・科学・技術戦略」を発表した。今後10年間にわたって6つの優先分野における技術開発を加速させる方針で、国防省はスピードを最優先し、試験運用のための実行可能な最小限の製品(MVP)プロトタイプを迅速に追求する。
マーク・ハモンド国防軍司令官(大将)は、この戦略により産業界や学術界の能力開発者が「迅速に失敗し、より早く学び、迅速に適応する」ことが可能になると述べている。
また、イタリアのジャンカルロ・ジョルジェッティ財務相は、EUが防衛・エネルギー分野の支出ルールを緩和したことを受け、EUの財政的柔軟性を活用してGDP比0.9%の防衛費増額を賄う計画を明かした。
この追加資金はEUの支出目標から除外され、赤字数字からも除外される。イタリアは2025年にGDP比約2%を防衛費に投じており、2035年までにNATOの目標であるコア防衛費のGDP比3.5%到達を目指している。
米英で潜水艦やミサイルの大型契約相次ぐ
米国では大型の防衛契約が相次いで締結されている。ジェネラル・ダイナミクス・エレクトリック・ボート(GDEB)は、コロンビア級潜水艦5隻の追加製造に向け295億ドル(約4兆6500億円)、バージニア級潜水艦9隻の追加製造に向け421億ドル(約6兆6000億円)を獲得した。
また、ロッキード・マーティンは2030年末までにパトリオット迎撃ミサイルの生産量を3倍に増やす7年間の契約を取得した。さらに、プラット・アンド・ホイットニー(RTX子会社)は、F-35戦闘機に搭載されるF135エンジンの予備部品を供給する13億ドル(約2050億円)のエンジン維持管理契約を獲得した。
欧州およびNATO関連の動きとして、英国政府はBAEシステムズに対し、ドレッドノート級原子力潜水艦4隻の建造進行(初期段階にある2隻の製造および装具取り付けを含む)を対象とした59億ポンド(約1兆3000億円)の契約を授与した。
加えて、英国海軍のスピアーフィッシュ魚雷およびスティングレイ魚雷の維持・修理を担う1億3500万ポンド(約290億円)の契約相手としてBAEシステムズを選定した。
さらに英国は、5月に発注した陸軍の「リモート・コントロール・ハウザー155」72門に搭載する榴弾砲システムをラインメタルに発注した。
一方、NATOはスペイン向けにサイバー耐性を備えた展開型戦術空中航法システムを提供する企業としてタレスを選定した。
また、10月の「Apex Europe」開催を前に「DSEI Gateway」は、NATOがウクライナの戦場における急速なイノベーションと技術適応のペースにどのように合わせるかを分析しているほか、デスティナスとラインメタルの合弁事業についてミハイル・ココリッチCEOがプロトタイプから拡張可能な量産体制への移行モデルを提言している。
EUがウクライナ支援を拡大、無人機や対ドローン技術も加速
ウクライナ支援に関して、EUは900億ユーロ(約16兆円)のウクライナ支援ローンから34億7000万ユーロ(約6300億円)の融資枠を実行した。これには新型のジェット推進ドローン、ミサイル、グリペン戦闘機への資金提供が含まれている。
このほか、米国による水上・航空無人機(USV/UAS)コンペティションの発足、ノルウェーによる防衛用対空レーダーの調達計画、欧州防衛機関(EDA)の徘徊型兵器チャレンジ最終段階への中小企業参入、バブコックと中小企業による新たな対ドローンシステム開発など、各国の防衛調達と技術開発が急速に進展している。
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編集:小田菜々香
















































