中東情勢の緊張が続く中、イランとオマーンによるホルムズ海峡の商船通航を巡る協議が大きく進展し、合意に近づいている。今回の動きは、米国とイランによる停戦協議や核問題を巡る対話再開への地ならしになる可能性があるとみられている。
一方、イラン指導部の運営状況を巡っては、国外から強い懸念が示されている。イランのペゼシュキアン大統領は8月5日、国営テレビのインタビューで、最高指導者のモジュタバ・ハメネイ師と直接連絡を取ることが現在「極めて困難だ」と認めた。
新最高指導者、公の場に姿見せず 父の告別式も欠席
今年2月、米国とイスラエルが「エピック・フューリー作戦(壮絶な怒り)」と呼ばれる空爆を行い、前最高指導者のアリ・ハメネイ師が死亡した。その後、息子のモジュタバ・ハメネイ師が最高指導者に就任した。
モジュタバ師も同じ空爆で負傷したとされている。けがの程度については見方が分かれているが、就任以来、一度も公の場に姿を見せておらず、映像や音声によるメッセージも発信していない。外部との連絡は、署名入りの書面声明を通じてのみ行われ、先月の父親の告別式にも出席しなかった。
テヘラン市政府傘下のメディア『アル・マシャリ』は今週、当局が現在までモジュタバ師の音声を公開していないのは、厳重な安全上の配慮によるものだと報じた。
イラン当局は、外国の情報機関が声紋の特徴や録音の背景にある機器のノイズ、その他の環境音を分析し、最高指導者の具体的な居場所や健康状態を推測することを警戒しているという。
新たな最高指導者の指導力を巡って国外から疑問の声が上がる中、ペゼシュキアン氏はモジュタバ師を公に擁護した。両者のやり取りは極めて有意義だと述べ、最高指導者が大きな善意と緻密な論理を示したと強調した。
また、現在の異例の政治情勢に乗じ、一部の悪意ある者が最高指導者のイメージをゆがめようとしていると述べた。ただ、誰を指しているのかは具体的に明らかにしなかった。
イランとオマーン、航路の座標で共通認識
外交・軍事面では、イラン外務省のバガイ報道官が8月5日、イランとオマーンが提案されている航路の地理的な座標について共通認識に達したと明らかにした。現在、共同声明の最終的な作成と確認を進めているという。
バガイ氏は、第三者による干渉がなければ、双方の主要な懸念事項と共通認識を盛り込んだ共同声明を近く正式に発表できると述べた。
イランのガリババディ外務次官も、両国は未解決だった見解の相違をほぼ解消しており、最終合意は「署名寸前の段階にある」と説明した。
60日間の暫定運用案 最初の30日間に機雷除去
イスラエルのテレビ局『チャンネル12』が報じたところによると、暫定的な取り決めは、当初60日間にわたって試験的に運用される予定だという。 (関連記事: 米が再攻撃なら湾岸のエネルギー施設に報復 イラン、周辺国に警告 | 関連記事をもっと読む )
試行期間中、ペルシャ湾に入る船舶は海峡のイラン側航路を通り、湾外へ向かう船舶はオマーン側航路を通る。期間中、通航料は徴収されない。同時に、関係者は最初の30日間に、海峡の主航路にある機雷の除去に着手する。主航路から機雷が除去された後、同航路では双方向の通航を再開する。












































