台中市の主要インフラ整備が新たな節目を迎えている。北屯区に位置し、高い注目を集める「台中アリーナ(台中巨蛋)」の基礎掘削が完了し、本格的な主体構造物の施工段階に入ったほか、西屯区の水湳経貿生態園区(水湳経済貿易パーク)における「台中スーパードーム(台中超巨蛋)」建設計画も同時に進行している。将来的にこれら2つのドーム施設は、スポーツ大会やコンサート、展示イベント、そして商業機能を統合し、現在計画されている台中都市交通システム(MRT)の紅線(レッドライン)や橘線(オレンジライン)といった交通網と連結することで利便性を大幅に向上させ、北屯区や水湳経貿生態園区、ひいては台中市全体の発展をけん引すると期待されている。
隈研吾氏設計の台中アリーナ、国際スポーツ大会開催も可
北屯区で建設が進む台中アリーナは、日本の世界的建築家、隈研吾氏が設計を手掛け、以下のような仕様となっている。
・メインアリーナ:国際スポーツ大会の開催基準を満たす約1万5500席を設置。大型の屋内展示・イベント空間を提供するほか、各種球技や格闘技の試合会場としても活用が見込まれる。
・サブアリーナ:約3000席を備え、選手の練習やウォーミングアップの場となる。また、中・小型のイベントや発表会など、多目的な用途にも対応する。
・現在の進捗と完成予定:基礎掘削がすでに完了し、主体構造の施工に着手している。完成は2030年を見込む。

台中スーパードームは4万席規模に、複合商業施設やホテルも併設
水湳経貿園区(西屯区)に計画されている台中で2つ目の大型ドーム施設、仮称「台中スーパードーム」の主な特徴は以下の通り。
・施設の規模:4万席を超える大型屋内多目的スポーツアリーナとする計画で、台湾中部における大規模な屋内イベントおよびスポーツ産業の発展を後押しする。
・複合型パーク開発:エリア一帯の総合的な開発方式を採用し、ホテル、商業施設、公園、レジャー施設を統合。スポーツ、エンターテインメント、観光が融合した複合型パークを創出する。
・10万坪の百貨店・商業施設:台湾最大級となる営業面積約10万坪の大型商業施設の併設を計画している。
・完成予定時期:プロジェクト全体で、最短での2031年の完成を目指している。
台中MRT紅線と橘線が接続 台中北部の大動脈を形成
これら2つのドーム施設の稼働に伴う訪問客の増加を見据え、台中MRTの路線網整備も並行して進められている。
・台中アリーナに接続する紅線(崇徳豊原線):台中市中心部、北屯、潭子、豊原などの生活圏を結ぶ予定。台中アリーナ、漢神洲際購物広場(漢神インターコンチネンタル・ショッピングプラザ)、台中洲際棒球場(台中インターコンチネンタル野球場)へのアクセスを担うほか、台湾鉄路(台鉄)の豊原駅や既存のMRT網とも接続する。
・台中スーパードームに接続する橘線(台中空港線):全長約29.23キロメートルで、26駅を設置予定。起点の台中国際空港から大雅、水湳経貿園区、文心中清、一中商圏、台中駅、中興大学、台中軟体園区(台中ソフトウエアパーク)を経由し、終点の立法院民主議政園区(霧峰省議会、霧峰区)周辺に至る路線だ。
今後、紅線、橘線、藍線(ブルーライン)といった路線の整備が順次推進されることで、台中市に包括的なMRT網が構築され、大規模イベント開催時における公共交通機関の輸送能力が向上することになる。
台湾で建設予定の主なドーム施設
| 名称 | 所在地 | 完成・供用開始時期 |
|---|---|---|
| 新北ドーム(新北大巨蛋) | 新北市樹林区樹林機五用地(地下鉄土城樹林線LG18・潭底駅付近) | 2034年〜2036年に完成予定 |
| 桃園航空城ドーム(桃園航空城巨蛋) | 桃園市蘆竹区航空城優先産業専用区(台湾桃園国際空港付近) | 第1期施設は2028年末〜2029年に完成予定 |
| 中壢大ドーム(中壢大巨蛋) | 桃園市中壢区中運段121号 | 2035年に完成予定 |
| 台中アリーナ(台中巨蛋) | 台中市北屯区環中路一段と栄徳路の交差点 | 2030年に完成予定 |
| 台中スーパードーム(台中超巨蛋) | 台中市北屯区大鵬路(水湳経貿園区創研一用地) | 2031年に完成予定 |
| 台南小ドーム(台南小巨蛋) | 台南市東区生産路(南台南駅副都心) | 早ければ2028年に着工予定 |
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編集:平松靖史 (関連記事: 台中に台湾最大級ドーム計画 4.5万人収容、2031年開業へ 日本ハムグループも参画 | 関連記事をもっと読む )
















































