台北駐日経済文化代表処の李逸洋(り・いつよう)代表は30日、日立製作所と台湾高速鉄道(台湾高鉄)の招待を受け、台湾高鉄の新型車両「N700ST」の出荷記念式典に出席した。
熊本地震の被災地に250万円を寄付
李代表は式典の冒頭、佐々木紀国土交通副大臣をはじめとする日台双方の国会議員や来賓へ感謝を述べるとともに、28日に発生した熊本地震の被災者に対して心からの見舞いの意を表明した。
被災地の早期復旧を願うとともに、個人として微力ながら、被災地の復興を支援するため250万円を寄付することを明らかにした。さらに、これまで数々の困難を日本と共に乗り越えてきた台湾として、必要があればいつでも支援に駆け付けられるよう準備していると強調した。
日台協力で築いた台湾高速鉄道の成果を強調
台湾と日本の高速鉄道分野における協力について、李代表は、台湾が22年前に世界最先端の日本の新幹線技術を採用し、日台が協力して高速鉄道を建設した経緯を振り返った。
車両は日本で製造され世界最高水準の品質を誇る一方、台湾も維持管理と運行面で高い技術力を発揮しており、長年にわたり99.5パーセントを超える定時運行率と高い安全性を維持していると指摘した。故障率や事故率も世界最低水準であるとし、開業から19年間で累計10億3000万人以上の乗客を輸送し、運行期間中の死亡事故はゼロであると語った。
日台が共同で作り上げたこの高速鉄道は、新幹線の海外展開における成功例であり、両国の信頼と協力を象徴する成果だと述べた。
台湾のAI産業と輸出拡大に言及
台湾経済についても言及し、台湾はAI関連機器の製造分野において、世界のサプライチェーンにおける重要な拠点となっていると述べた。
台湾の今年上半期の対米輸出額が1333億ドル(約21兆円)に達し、メキシコ、カナダに次ぐ米国にとって第3位の輸入相手となり、1992年以来初めて中国を上回ったと説明した。
株式市場の時価総額においても、米国、中国、日本に次ぐ世界第4位の規模となっている。今年の輸出総額は約8945億ドル(約141兆円)に達すると予測されており、中国、米国、ドイツ、オランダに次ぐ世界第5位の輸出国になるとの見通しを示した。
李代表は、高い経済成長とハイテク産業の発展を背景に、台湾の総合的な国力は過去最高の水準に達しているとの認識を示した。
AI・半導体分野で日台連携の深化に期待
最後に、日台の今後の連携に向け、高市早苗首相が掲げる「日本成長戦略」に言及した。同戦略では、2040年までに官民合わせて累計370兆円を超える投資を見込んでいる。
李代表は、同戦略の成功と日本が経済大国として再び存在感を高めることに期待を示した。台湾は強い経済を目指す日本にとって最も信頼できるパートナーであり、高速鉄道分野での協力は、その成功を世界に示す代表例だと述べた。
その上で、これまでの協力関係を基盤に、互いの強みを生かしながら、AIや半導体などの先端技術分野で連携を一段と深めたいとの考えを示した。また、台湾と日本が手を取り合って前進することで、双方の国力を高め、互恵関係を築いていきたいと締めくくった。
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編集:小田菜々香













































