米国とイランの対立再燃を受けてリスク回避姿勢が強まり、ドル高が進むなか、円相場は先週、約40年ぶりの安値を付けた。7月23日には一時1ドル=163.99円まで下落し、1986年以来の円安水準となった。
英紙『フィナンシャル・タイムズ』と『ロイター通信』によると、円安に歯止めをかけるため、米財務省は7月31日、外国為替市場で円買い介入を実施した。ニューヨーク連邦準備銀行が米財務省の代理として、ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーを通じ、「ユーロを売って円を買う」異例の取引を行った。
米側の行動に先立ち、日本政府も為替介入に踏み切った。市場では日本当局による円買い介入との見方が広がり、円は急反発した。7月31日にはドルが円に対して1.9%下落し、1ドル=157円57銭となった。
市場関係者が公式の資金需給データを基に試算したところ、日本側の介入額は約8兆4500億円、約528億ドルに達した可能性がある。
米財務省が円を買い、円相場を支援する目的で市場介入を行うのは、1998年のアジア通貨危機以来となる。一方、日米が参加する協調介入としては、2011年の東日本大震災後以来だ。
2011年には、震災後に円相場が急騰したことを受け、主要7カ国(G7)が日本経済への影響を抑えるため、協調して円売り介入を行った。今回は反対に、急速な円安を抑えるための円買い介入となった。
ベッセント氏のメモに「50億~100億ドル相当の円買い」
米国による円買いの方針は、『ロイター通信』が撮影したスコット・ベッセント米財務長官のメモからもうかがえる。
米東部時間7月31日、キャンプ・デービッドで開かれた閣議で、ベッセント氏の机上に置かれたノートが撮影された。下線を引いた「To Do」の文字の下には、「Buy Japanese Yen(JPY)$5-10 bil」、日本円を50億~100億ドル相当買うとの記載があった。
このメモは取引完了を直接証明するものではないが、米側が同規模の円買いを検討していたことを示している。
これに先立ち、ベッセント氏は自身のXで、8月末に米国で開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、長年の友人である日本銀行の植田和男総裁と会うことを楽しみにしていると投稿した。同氏は、日米両国が引き続き強固な関係を保ち、緊密に連携していると強調していた。
一方、日本政府関係者2人はロイター通信に対し、片山さつき財務相が3日、東京とワシントンが外国為替市場で協調行動を取ったことを正式に発表する予定だと明らかにした。両氏は「介入は現在も続いている」とも述べた。
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財務省で為替政策を統括する三村淳財務官は報道陣に対し、「米当局からは、単なる言葉による支持を超えた実質的な支援を得ており、双方は緊密に連絡を取り合っている」と述べた。


















































