米国株式市場の下落を受け、アジア太平洋市場では29日、ハイテク株の売りがさらに拡大、特に台湾、日本、韓国の半導体関連銘柄が下落を主導した。韓国の半導体大手、SKハイニックス(SK Hynix)は、四半期ベースで過去最高の売上高と利益を記録したものの、市場のアナリスト予想を下回ったため、株価は1日で15%以上急落した。同社最大の競合であるサムスン電子(Samsung Electronics)も同様に8%以上の大幅安となった。
しかし、この連日の急落に対し、アバディーン・インベストメンツ(Aberdeen Investments)のアジア太平洋地域投資ディレクター、キエロン・プーン(Kieron Poon)氏は、今回の軟調な値動きは韓国市場で進行中のデレバレッジ(債務圧縮)のプロセスと、世界的なハイテク株の過熱感の緩和を反映したものだと指摘している。同時に、チームとして半導体セクターの長期的見通しを強気とする姿勢に変わりはないと強調した。
日韓台の半導体株が全面安
29日は韓国総合株価指数(KOSPI)の急落に加え、日本の半導体関連株も連れ安となった。フラッシュメモリ大手のキオクシア(Kioxia)が単日で14%急落したほか、半導体製造装置大手の東京エレクトロン(Tokyo Electron)が12.6%安、英アーム(Arm)株式を保有するソフトバンクグループ(SoftBank Group)も10%近く下落した。

台湾、香港、および中国の株式市場においては29日、半導体受託製造(ファウンドリー)世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)株が3.5%下落したほか、中国の創業板(チャイネクスト)300指数が0.63%の小幅下落、香港のハンセン中国企業半導体指数は6%以上の大幅下落となった。
今回の下落は、実のところ米国市場における半導体株の軟調な地合いを引き継いだものだ。インテル(Intel)が6%近く下落したのをはじめ、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が8%安、メモリ大手のマイクロン・テクノロジー(Micron)およびシーゲイト・テクノロジー(Seagate)がいずれも8%以上の下落となった。さらにウエスタンデジタル(Western Digital)が7%近い大幅安となり、サンディスク(SanDisk)に至っては14%の急落を記録した。
調整局面は「買い場」か
急激な下落にもかかわらず、前出のプーン氏は半導体セクターに対する強い自信を維持している。同氏は今回の売り局面をファンダメンタルズの悪化ではなく、むしろ「買い場」と捉えている。プーン氏は海外メディアに対し、市場の調整によってバリュエーション(投資尺度)がより魅力的な水準まで押し下げられ、投資家にとって優良企業をより適正な価格で買い増す好機が生まれていると述べた。
また、リーデル・リサーチ・グループ創業者のデビッド・リーデル氏も、人工知能(AI)関連半導体株の調整は、投資家がこれまでのバブルをガス抜きしているに過ぎないと指摘。AI関連の資金調達や中国との潜在的な競争が市場の懸念を引き起こしているものの、市場全体は依然として極めて健全であり、各メーカーの業績も引き続き堅調に推移するとの見解を示した。

アジア太平洋市場が全面安の様相を呈する中、香港市場に上場する中国のインターネット関連大手は逆行高を見せ、下値の堅さを示した。騰訊(テンセント)と美団(メイトゥアン)がそれぞれ4%、2.49%上昇したほか、阿里巴巴(アリババ)、百度(バイドゥ)、快手(クアイショウ)もそろって高値で始まり、プラス圏で取引を終えた。また、新規上場を果たしたばかりの中国メモリ大手、長鑫存儲(CXMT)は29日も上昇基調を維持し、単日での上昇率は3.83%に達した。
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編集:平松靖史 (関連記事: SKハイニックス、AI半導体需要で好調 自己都合退職率0.5%、採用数は前年3.4倍に | 関連記事をもっと読む )


















































