台湾積体電路製造(TSMC)は7月28日、九州で発生した強い地震を受け、熊本県内の半導体工場で緊急時の避難対応を開始した。地震の影響で数千戸が停電したほか、新幹線が一時運転を見合わせ、有明海と八代海の沿岸には津波注意報が発表された。
TSMCは同日発表した声明で、日本子会社JASM(Japan Advanced Semiconductor Manufacturing)が運営する熊本工場について、地震の揺れが社内の避難基準に達したと明らかにした。
同社は従業員の安全を最優先し、あらかじめ定めた緊急対応手順に基づいて、屋内外にいた従業員の避難と安否確認を進めているとした。
JASMの熊本第1工場は2024年初めに量産を開始した。日本の半導体生産基盤の強化を支える中核拠点であるとともに、世界の半導体供給網においても重要な役割を担っている。

熊本で最大震度7、ソニーも影響を確認
気象庁によると、地震は28日午後4時27分ごろ、熊本県を震源として発生した。震源の深さは約10キロで、地震の規模は暫定値でマグニチュード7.1と推定されている。
熊本県宇城市と氷川町では、日本の震度階級で最大となる震度7を観測した。気象庁は有明海と八代海の沿岸に津波注意報を発表し、海岸や河口付近から直ちに離れるよう呼びかけた。
熊本県内に施設を持つソニーも、地震による影響を確認していると明らかにした。

新幹線が一時運転見合わせ、人的被害を確認中
熊本市南区、八代市、宇土市、益城町などでは震度6強を観測した。長崎県や鹿児島県の一部でも強い揺れが記録された。
NHKの映像には、震源付近で倒壊したとみられる複数の建物が映っていた。宇城市の消防には、市内各所で発生した火災などに関する通報が相次いだ。
地震の影響で新幹線は一時、運転を見合わせた。一部の道路が通行止めとなったほか、公共交通機関にも影響が出た。
日本政府は官邸危機管理センターで被害情報の収集を開始し、人的被害やインフラへの影響について確認を進めている。
2016年熊本地震の被災地域に近い震源
今回の震源は、2016年の熊本地震で大きな被害を受けた地域に近い。再び同じ地域でマグニチュード7を超える地震が発生したことに、懸念が広がっている。
2016年4月14日、熊本県ではマグニチュード6.5、最大震度7の地震が発生し、当初は本震とみられていた。しかし、その約28時間後となる4月16日未明、同じ地域をマグニチュード7.3、最大震度7の地震が襲い、後にこちらが本震と位置づけられた。
同じ地域で短期間に震度7を2度観測したのは、日本の観測史上初めてだった。その後も余震は数カ月にわたって続き、体に感じる地震は1800回を超えた。
一連の地震では熊本城の石垣が大規模に崩れ、阿蘇大橋が崩落した。道路や鉄道、住宅にも甚大な被害が出た。
直接死と災害関連死を合わせた死者は約276人、負傷者は2700人以上に上った。およそ20万棟の建物が損壊し、一時は18万人以上が避難を余儀なくされた。2011年の東日本大震災以降、日本で発生した内陸地震の中でも、特に深刻な災害の一つとなった。
同じ地域で再びマグニチュード7を超える地震が発生したことを受け、今後の強い余震や、交通機関、公共サービス、重要インフラへのさらなる影響に警戒が続いている。
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編集:梅木奈実 (関連記事: 【地震速報】熊本で最大震度7、M7.1 有明・八代海に津波注意報、熊本3地点で到達中か | 関連記事をもっと読む )













































