李逸洋・台湾駐日代表と范振国・台湾駐大阪弁事処長ら5人でつくる台湾代表団は6日、世界126カ国・地域の代表とともに、広島市で開かれた平和記念式典に参列した。
戦後、台湾が広島の平和記念式典に参列するのは今回が2回目。昨年、被爆80年の節目に初めて参列した。
李氏は「81年前のきょう、人類史上初めて原子爆弾が広島に投下され、14万人が死亡した。多くの被爆者が生涯にわたり放射線の影響に苦しんできた」と述べた。
その上で、式典は犠牲者を追悼するとともに、被害を受けた被爆者を慰めるものだとし、各国の代表とともに、核兵器のない世界の実現と恒久平和を強く訴えた。
李氏は、人類は戦争がもたらした惨禍から教訓を学び、悲劇の再発を防がなければならないと指摘。災禍の悲しみに満ちた集団的記憶を、国際社会が平和と安定した発展を目指すための共通の力に変えていくべきだと述べた。
原爆投下当時、広島で働いていた台湾人や留学生、台湾出身の日本兵も多数被害に遭ったと説明し、台湾を代表して犠牲者に深い哀悼の意を表すとともに、遺族に慰問の意を伝えた。
一方、李氏は、世界が恒久平和を目指す中で特に警戒すべきなのは、台湾海峡の平和な現状を変え、インド太平洋地域の平和と安定を損なおうとしている中国が、急速に核戦力を増強していることだと述べた。中国を「世界平和に対する最大の脅威」と位置付けた。
李氏は、ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)、米科学者連盟(FAS)、笹川平和財団などの研究結果を挙げ、中国は世界で最も速いペースで核兵器の保有規模を拡大していると指摘した。
また、核兵器不拡散条約(NPT)上の核兵器国である米国、ロシア、英国、フランス、中国の5カ国のうち、核戦力を大幅に拡大しているのは中国だけだと述べた。
李氏によると、中国の核弾頭数は2023年の410発から現在は610発に増えており、2035年には2000発に達し、米国やロシアの保有数に並ぶと予測されているという。
李氏は、広島平和記念式典は平和を希求する力を象徴するものだとした上で、中国が核軍拡によって平和を脅かしている現実を国際社会は直視すべきだと強調した。
「核兵器による惨禍を繰り返してはならない」とし、民主主義の理念を共有する国々が結束し、安定した国際秩序を守り、真に恒久的な世界平和を目指すべきだと訴えた。
台湾代表団の席は外交使節団席に設けられた。隣席には、台湾と外交関係のあるパラグアイとバチカンのほか、イスラエル、インド、アルメニアなどの大使や代表団員が着席した。
李氏は、パラグアイ、ハイチ、バチカン、インドなどの駐日大使らとあいさつを交わした。
世界を、台湾から読む⇒風傳媒日本語版 X:@stormmedia_jp
編集:梅木奈実 (関連記事: 台湾新幹線の新型車両「N700ST」が完成 李逸洋駐日代表、熊本被災地に250万円寄付 | 関連記事をもっと読む )

















































