イランは高官レベルの外交ルートを通じ、ペルシャ湾岸の近隣諸国に対し、米国が新たな軍事攻撃に踏み切った場合、地域内の米国の主要同盟国に報復すると警告した。これにより、米国が再び軍事行動に踏み切る場合のリスクは一段と高まっている。
このメッセージは、トランプ米大統領が先週、イランのエネルギー網やインフラ施設を攻撃すると威嚇したことを受け、高官級の外交接触を通じて伝えられた。
『タイムズ・オブ・イスラエル』が掲載した報道によると、警告は正式なルートを通じて伝達された。報道は、イラン当局者2人、湾岸地域の関係者2人、関連する協議を知る地域の上級外交官1人の話を基にしている。
トランプ氏は当初、自ら「第2次世界大戦以来最大規模の攻撃」と表現する軍事作戦を計画していたが、その後、中止した。イランの核開発計画を巡る合意を目指すとともに、ホルムズ海峡の通航再開を図るためだという。
イラン「損害を受ければ、より大きな損害で報いる」
ホルムズ海峡は、世界の石油輸送量の約5分の1が通過する重要な海上交通路だ。最近のイランによる商船攻撃を受け、商船の通航はほぼ停止している。
5人の情報筋によると、イランのアラグチ外相は、サウジアラビア、トルコ、カタールの各外相と、パキスタンの陸軍参謀長にそれぞれ電話をかけた。
上級外交官によると、アラグチ氏は米国の地域同盟国に対し、トランプ氏への影響力を行使し、再度の攻撃を思いとどまらせるよう求めた。また、イランへの攻撃は、湾岸地域にある米国の施設や資産、エネルギー施設への報復を招くと警告した。
同外交官は、アラグチ氏が各会談で一貫して次のように伝えたと説明した。「われわれは報復の準備を整えている。しかし、地域全体の緊張激化と破壊を避けるには、外交的な解決を目指すことが最善の道だ」
湾岸地域の情報筋は「イランの警告は極めて明確だ。米国がイランのインフラ施設を標的にすれば、湾岸のエネルギー施設や地域内のほかの標的に報復攻撃を行うというものだ」と語った。
イラン当局者の一人によると、米国が再び攻撃した場合、湾岸各地のエネルギー施設や製油所、電力網、水関連インフラ、交通網、油田を攻撃して応じるとの警告が伝えられたという。
地域紛争の拡大を抑止の材料に
イラン当局者は「敵はイランのインフラを脅かし続けている。イランが損害を受ければ、より大きな損害をもって報いる」と述べた。さらに「彼らはサウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコをまだ覚えているはずだ」と付け加えた。
これは、2019年9月にアブカイクとクライスの石油施設がドローンとミサイルによる攻撃を受け、サウジアラビアの原油生産の半分以上が一時停止した事件を指す。この攻撃では、湾岸地域のエネルギーインフラの脆弱性が浮き彫りになった。
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一連の外交的な動きは、イランが地域紛争の拡大を交渉材料とし、米国によるさらなる軍事行動を阻止しようとしていることを示している。同時に、米軍基地を受け入れる一方でエネルギー輸出にも依存する湾岸諸国は、米国とイランの間で難しい立場に置かれている。












































