ワーク・ライフ・バランスの改善や生活費の負担軽減を求め、海外移住を選ぶ人も少なくない。しかし、医療体制が整った欧州から成長の可能性を持つアジアまで、移住先の選択肢は幅広く、どこに生活の拠点を置くかを決めるのは容易ではない。
最新の「2026年ルマヴィ世界移住指数(Rumavi Global Relocation Index 2026)」では、世界の移住先を評価した総合ランキングが発表された。
首位はエストニアで、シンガポール、マレーシアが続いた。台湾は良好な治安や医療体制、デジタルインフラなどが評価され、香港や英国を上回る5位に入った。
2026年「世界の移住先」上位10カ国・地域
| 順位 | 国・地域 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 1位 | エストニア(Estonia) | 子育て世帯や起業家に適し、金融インフラや財産権の保護が評価された。 |
| 2位 | シンガポール(Singapore) | 商業、金融、デジタルインフラが充実。住宅費と永住権取得のハードルが課題。 |
| 3位 | マレーシア(Malaysia) | 退職者やデジタルノマドから高評価。生活費が比較的低く、英語も広く使われている。 |
| 4位 | ポルトガル(Portugal) | 温暖な気候やD7ビザ、私立医療体制が移住希望者を引き付けている。 |
| 5位 | 台湾(Taiwan) | 治安、医療体制、デジタルインフラが充実。言葉や在留資格取得のハードルに注意が必要。 |
| 6位 | リトアニア(Lithuania) | 緑地が多く、金融システムや財産権保護も安定。家族での定住に適している。 |
| 7位 | 香港(Hong Kong) | 金融、交通、ビジネス環境が充実する一方、住宅費や生活費が高い。 |
| 8位 | セントクリストファー・ネイビス(Saint Kitts and Nevis) | カリブ海の移住先。温暖な気候と税制上のメリットが特徴。 |
| 9位 | チェコ(Czechia) | 治安や金融システムが安定し、財産権も手厚く保護されている。 |
| 10位 | マルタ(Malta) | 英語が公用語の地中海の島国。国外所得の送金に関する税制上の仕組みがある。 |
1位 エストニア|総合点72.8
首位のエストニアは、安全で安定した欧州の国として知られている。
銀行・金融インフラやビジネス機会が整っているほか、非市民の財産権を保護する法制度もある。「女性・平和・安全保障指数」では11位に入り、子育て世帯の移住先としても高い評価を得た。
物価も比較的手頃とされ、ロンドンから首都タリンまでの片道航空券は23英ポンド、約5000円から購入できるという。
2位 シンガポール|ビジネス環境と子育て面で高評価
2位のシンガポールは、通貨・金融の安定性、気候リスクへの対応力、デジタルインフラの分野で高い評価を得た。起業家や安定した生活環境を求める子育て世帯に適した移住先とされている。
一方、住宅費の高さや永住権取得の厳しい条件は、移住を検討する際の課題に挙げられた。
3位 マレーシア|退職者やデジタルノマドから注目
3位のマレーシアは、退職者やデジタルノマドにとって有力な選択肢となっている。
ビザ制度には一部変更があるものの、生活費は欧米と比べて低く、海外源泉所得には通常、税制上の優遇がある。熱帯性の気候に加え、英語が広く使われていることも、海外からの移住者を引き付ける要因となっている。
4位 ポルトガル|D7ビザが移住希望者の選択肢に
ポルトガルは日照時間が長く、生活のペースも比較的ゆったりしている。生活費が比較的抑えられることから、近年は移住者が増えている。
給与以外の収入がある人を対象としたD7ビザや、質の高い私立医療体制も移住希望者の選択肢となっている。
ポルトガル統合・移民・庇護局の統計によると、同国に居住する英国人は2014年から2024年までの10年間で約3倍に増え、4万8000人に達した。
5位 台湾|総合点71.4
台湾は、良好な治安や自然環境に加え、デジタルインフラと医療体制が評価され、5位に入った。
首都・台北には、台北101や四獣山トレイルなどの観光スポットもある。一方、言葉の壁や気候リスク、長期滞在・永住資格を取得する際のハードルは、移住前に検討すべき課題とされている。 (関連記事: エコノミー座席が広い航空会社ランキング JALとANAが世界トップ2を独占 | 関連記事をもっと読む )
6位 リトアニア|緑豊かな東欧の移住先
リトアニアは、安定した銀行・金融システムや豊かな緑地、財産権を保護する制度を備え、家族での移住に適した国と評価された。

















































