長崎市で8月9日に開かれた原爆犠牲者慰霊平和祈念式典を巡り、台湾代表の座席が外交使節団の区域外に配置されたことを受け、台湾の李逸洋駐日代表が欠席した。
李氏は、長崎市による座席配置について、台湾の「国の尊厳」と国家としての地位を意図的に貶めるものだとして抗議した。
これに対し、在日中国大使館の報道官は、「台湾は国家ではなく、『国の尊厳』などというものは存在しない」と主張。台湾側について「身の程をわきまえず、至る所で存在感を示すことは、自ら恥をかくだけだ」と述べた。
長崎市側、意図的な排除を否定
長崎市の原爆犠牲者慰霊平和祈念式典は毎年8月9日、平和公園で開かれ、原爆犠牲者を追悼するとともに、世界の恒久平和を祈念している。
今年、長崎市は台湾代表の座席を外交使節団の区域外にある「海外席」に配置した。これを受け、李氏は厳重に抗議し、抗議の意思を示すため式典を欠席した。
李氏のほか、蔡明耀、周学佑両副代表も出席せず、代わりに台北駐福岡経済文化弁事処の陳銘俊処長が参列した。
長崎市側は、今年台湾側に用意したのは昨年と同じ「海外席」であり、台湾を意図的に外交使節団の区域から外したものではないと説明している。

李逸洋駐日代表、長崎市の姿勢を「親中的」と批判
李氏は声明を発表し、「長崎市の姿勢は親中的だ」と批判した。
昨年については、台湾にとって平和式典を通じ、平和を堅持する決意を世界に示す初めての機会だったことを重視し、「屈辱を忍んで出席した」と説明した。
また、今回の座席配置について、長崎市が台湾の国家としての地位を意図的に否定し、台湾の主権と尊厳を完全に無視したと主張。台湾がこれまで日本の中央・地方の行事に参加してきた中で、経験したことのない対応だとした。
さらに李氏は、長崎市について、自らの決定が中国による台湾への「法律戦」、すなわち「台湾は国家ではなく、主権を持たず、中国の一部である」とする主張を実行するための道具になっていることに気づいていないと批判した。
在日中国大使館「台湾は国家ではない」
在日中国大使館の報道官は、台湾地区のいわゆる「駐日代表」は先日、「国の尊厳」と地位を意図的に低く扱われたとして、極めて遺憾かつ失望を表明し、「厳正に抗議した」としたことに反論した。
報道官は、「台湾は国家ではなく、『国の尊厳』などというものは存在しない」と主張した。
さらに、「世界には一つの中国しかなく、台湾は中国の領土の不可分の一部であり、中華人民共和国政府は全中国を代表する唯一の合法的政府だ。これは国際社会の基本的な共通認識だ」と述べた。
その上で台湾側について、「身の程をわきまえず、至る所で存在感を示すことは、自ら恥をかくだけだ」と批判。国連における台湾の呼称は「中国台湾省」だとも述べた。
世界を、台湾から読む⇒風傳媒日本語版 X:@stormmedia_jp
(関連記事:
長崎原爆式典欠席の台湾代表「SNSでは8割超が支持」 「日台友好は自己欺瞞」に反論
|
関連記事をもっと読む
)
編集:梅木奈実


















































