トランプ政権のテヘラン空爆、背景に15年前の戦略提言書か 対イラン強硬策と「対中エネルギー封鎖」の深層

2026-03-22 07:15
2026年3月13日、インドネシアのジャカルタにある米国大使館の外で「アル・クドゥス・デー(エルサレムの日)」の集会が開催され、抗議者たちが米国とイスラエルの国旗、ならびにトランプ氏とネタニヤフ氏の写真を踏みつけている。(AP通信)
2026年3月13日、インドネシアのジャカルタにある米国大使館の外で「アル・クドゥス・デー(エルサレムの日)」の集会が開催され、抗議者たちが米国とイスラエルの国旗、ならびにトランプ氏とネタニヤフ氏の写真を踏みつけている。(AP通信)

「アメリカを再び偉大に(MAGA)」と叫び、終わりのない戦争の終結を公約に掲げたドナルド・トランプ大統領。地政学者のグレン・ディーセン氏は、国力衰退と財政赤字に直面する米国が戦略的撤退を選び、国内の負債や社会の分断解決に注力するものと一時期待していた。しかし、トランプ氏が下したテヘラン空爆指令「エピック・フューリー(壮絶な怒り)」作戦は、その期待を根底から覆すものとなった。

介入主義に警鐘を鳴らし続けてきた地政学アナリストのブライアン・ベルレティック氏は19日、「米国は自称するような民主主義のリーダーではなく、利権団体にハイジャックされ、絶え間ない拡張なしには生存できない『地政学的ウイルス』だ」と痛烈に批判した。この体質ゆえに、米国は均衡のとれた多極化世界を受け入れることができない。多極化は、米国による利益と権力の無制限な拡張を阻むからだという。

シナリオ通りの展開か 政策提言書『ペルシャへの道』の冷酷な予言

現在の中東における米イスラエル連合の軍事行動を、制御不能に陥った報復の連鎖と捉える向きは多い。しかし、2008年にブルッキングス研究所が発表した政策報告書『Which Path to Persia?(米国がイランにどう対応すべきかという政策オプション)』を紐解けば、現在の戦火が15年前のテキストと驚くほど正確に一致していることに気づかされる。元米海兵隊員のベルレティック氏は、この報告書こそが、エリート層が「ディープ・ステート(深層国家)」のために仕立て上げたイラン解体マニュアルであると指摘する。

ベルレティック氏の分析によれば、ジョージ・W・ブッシュからバイデン、そして2024年にホワイトハウスへ返り咲いたトランプに至るまで、歴代政権は報告書に記された破壊的な選択肢を忠実に実行してきた。これは超党派による米国外交の本質を露呈している。報告書の「経路」と今日の現実が重なる主なポイントは以下の通りだ。

  1. 航空回廊の確保:米イスラエル連合によるシリア防空システムの破壊。
  2. イスラエルの挑発者としての利用: 在ダマスカス・イラン領事館へのイスラエルによる攻撃。
  3. 「防御的戦争」への偽装: 米軍の軍事行動を、イスラエルの「生存権」を守るための措置としてパッケージ化。
  4. 政権交代と経済的絞殺:エネルギー施設や民生インフラへの攻撃。

「ビビに任せろ」イスラエルを身代わりにするホワイトハウスの二面性

ベルレティック氏は、ワシントンがイスラエルを「使い捨ての代理人」かつ「スケープゴート」として巧妙に利用していると分析する。これは報告書内にある有名な「ビビ・プラン(Leave it to Bibi)」、すなわち「最も汚れ仕事はネタニヤフ(愛称ビビ)に任せる」という戦略を指す。 (関連記事: 【揭仲の視点】イラン地上戦は「勝利」か「泥沼」か トランプ政権が特種部隊と第31海兵遠征部隊を動員する「最後の手段」 関連記事をもっと読む

イスラエルがイランのエネルギー施設を攻撃し、世界的な動乱を引き起こした際、トランプ氏はSNSで「私はやめるよう言ったが、彼らは強行した」と発信し、涼しい顔で関与を否定することができる。この米イスラエルによる「善玉・悪玉」の役割分担は、米国がその手を血で染めながらも、依然として「平和の仲裁者」という偽善的なイメージを維持するための芝居に過ぎない。

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