トップ ニュース 「台湾のシリコンバレー」新竹市長がつくば市を訪問 TSMC研究拠点を背景に産学連携を加速
「台湾のシリコンバレー」新竹市長がつくば市を訪問 TSMC研究拠点を背景に産学連携を加速 市政視察のため訪日し、17日に最初の訪問先として科学技術の拠点・茨城県つくば市を訪れた高虹安市長一行。(写真/新竹市政府提供)
台湾・新竹市の高虹安(カオ・ホンアン)市長率いる市訪問団は17日、日本の科学技術の拠点である茨城県つくば市を訪れ、五十嵐立青市長を表敬訪問した。台湾と日本の「科学技術都市」のトップが顔を合わせ、イノベーションや産業発展、人材育成における新たな協力の可能性について活発な意見交換を行った。
「50嵐」がつなぐ親近感、和やかな交流 会談の冒頭、高市長は台湾で絶大な人気を誇るドリンクスタンドチェーン「50嵐(ウーシーラン)」にちなんだタピオカティーのデザインの一卡通(iPASS)キーホルダーを贈呈した。高市長は「台湾人にとって『五十嵐』という名前は非常に親しみがあり、市長のお名前を聞いてすぐに親近感を覚えた。台湾人に最も愛される日本人市長の一人になるだろう」とユーモアを交えて語り、会場を和ませた。
市のマスコットキャラクターのぬいぐるみを贈り合う、新竹市の高虹安(カオ・ホンアン)市長(左)とつくば市の五十嵐立青市長(右)。(写真/新竹市政府提供)
新竹市とつくば市の共通点と相互連携 高市長は、新竹市とつくば市がいずれも国内屈指の学術機関や国家級の研究機関が集結する拠点であることを強調。新竹市は「台湾のシリコンバレー」として半導体などのハイテク産業で極めて重要な地位を占めるだけでなく、高学歴、高所得、高出生率、そして低い平均年齢という「三高一低」の人口構造を持つ、活力に満ちた都市であることを紹介した。
市訪問団は2023年にもつくば研究支援センター(TCI)やサイバーダインスタジオを視察しており、今回の再訪を通じて、特に先端技術と若手人材の育成面での交流を深めたい考えを示した。また、昨今の野球の国際大会(WBC)での日 台戦を例に挙げ、「台湾のファンは日本代表の素晴らしいプレーに惜しみない拍手を送った。両国は競い合うライバルであると同時に、深い絆で結ばれた友人である」と述べた。
産学連携の深化とMOU締結への期待 これに対し、五十嵐市長は、新竹市が世界の半導体産業において極めて重要な役割を果たしていることを高く評価。「つくば市もテクノロジーを核とする都市であり、発展の背景が似ている新竹市との交流は非常に光栄だ」と応じた。
五十嵐市長は、台積電(TSMC)と日本の研究機関や大学との連携がますます緊密になっていることに触れ、「産学研のネットワークを強化し、未来に向けた協力の基盤を築いていきたい。今回の訪問を機に、テクノロジー、産業、人材育成の分野で関係を深めたい」と述べた。
新竹市が300年以上の歴史を持ち、文化的な深みと先端技術のエネルギーを兼ね備えた都市であることを紹介する高虹安市長。(写真/新竹市政府提供)
文化と歴史、未来への展望 高市長はまた、新竹市が300年以上の歴史を持つ文化都市であることも紹介。旧市街地は台湾でも有数の古跡密集地であり、現在も市役所として使用されている国指定史跡「新竹州庁」が今年で落成100周年を迎えるという歴史的節目についても言及した。
両市長は、新竹市とつくば市が補完的な技術力を有していることを確認し、今後は半導体、スマート技術、スタートアップ支援、科学技術人材の育成などの分野で協力覚書(MOU)の締結を視野に入れた長期的な友好関係を構築していくことで一致した。
新竹市都市マーケティング処の林昱志処長は、今回の訪問が両市の協力における新たな一歩となったとし、高市長から五十嵐市長へ新竹市への返礼訪問を改めて要請したことを明らかにした。
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