日本のタクシー車内サイネージメディアであるGROWTHを展開するニューステクノロジーは、初の海外展開先として台湾市場への参入を果たした。同社の三浦純揮代表取締役は、風傳媒(ストームメディア)の単独インタビューに応じ、台湾市場を選定した背景について、台北と東京の都市環境やタクシーの利用実態が極めて似ている点を挙げた。

ビジネスパーソンが移動のために平均15分程度乗車し、頻繁に利用するという共通点に加え、台湾ではすでに台湾大車隊などがタブレット端末を導入しており、広告主や消費者に受け入れられる土壌が形成されていると分析している。
台湾での事業展開を担うベクトル台湾の木下代表によると、現在の設置台数は台北市、新北市、桃園市を中心に約3000台に達している。主な出稿企業は健康食品、美容医療、さらには日系ホテルなどのインバウンド関連企業が中心となっている。中でも健康食品の広告効果は顕著であり、他社のタクシー広告と同等の投資で短期間に期待以上の成果を上げている事例もあるという。台湾の利用者はホワイトカラーの女性が多く、平日のビジネス移動での利用が目立つ特徴がある。

コンテンツの展開においては、台湾市場に特化したローカライズが重要視されている。日本のクライアントに対し、台湾独自の表現方法への修正や、現地の消費者が好む割引キャンペーンなどの施策を提案している。また、ベクトル台湾との協業により、日台共通の顧客紹介といった営業面でのシナジー効果が創出されているほか、日本での経験を基にした技術面での支援も継続して行われている。

今後の展望について木下代表は、2028年頃には台湾での設置台数を7000台へと拡大し、将来的には日本国内と同様の1万台規模を目指す方針を明らかにした。単なる広告枠の提供にとどまらず、日本の多様なコンテンツや車内空間を活用したブランド体験を台湾にも順次導入し、乗客の人生を豊かにする情報空間の創出を図る。
三浦代表は、タクシー車内のデジタルサイネージは世界的にもまだ開拓の余地があると指摘し、台湾での事業を足掛かりとして、韓国やタイ、マレーシア、インドネシアなど他のアジア諸国への展開の可能性も示唆した。
都内最大級のタクシー車内サイネージメディア「GROWTH」を展開する株式会社ニューステクノロジーは、日本で成熟したタクシー広告モデルを台湾に導入した。日本の「GROWTH」は同社が単体で運営しており、東京都内で約1万1500台に導入され、東京都特別区‧武三交通圏において約42%のカバー率を誇る。
一方、台湾版となる「GROWTH TAIWAN」の運営は、ベクトル台湾と台湾大手広告代理店である火星創集股份有限公司が合弁で設立した「新里程科技伝媒」が担う。同サービスは台湾の地元配車プラットフォームであるLINE GOおよびyoxiと深い提携関係を築いており、初期の運営範囲は台北市、新北市、基隆市、桃園市、高雄市などの5大都市圏を網羅している。
タクシーの後部座席に12.5インチの高画質モニターを設置し、乗客が車内で過ごす平均15分間の閉鎖的かつ集中しやすい時間を活用し、高所得層の女性やビジネスパーソンに向けた動画広告を配信する。これにより、台湾企業に精度の高いマーケティングの新たな手段を提供するだけでなく、日台間の旅行や美容医療といった産業の国境を越えたブランド露出をさらに促進することが期待されている。
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編集:柄澤南













































