インド太平洋戦略シンクタンク(IPST)執行長でジャーナリストの矢板明夫氏が6日午前、台湾中部・台中市で講演に出席した後、黒い服を着た男に襲われ、顔付近を殴られた。矢板氏は唇を切り、口元から出血した。
男は犯行後に逃走し、清泉崗空港(台中空港)から出国しようとしたが、警察が行方を把握し、空港で身柄を確保して逮捕した。警察は犯行の動機や背後関係の有無について調べを進める方針だ。
春雨文教基金会は同日、台中市で研修キャンプを開催しており、矢板氏は講師として招かれ、台中市内の永豊桟酒店(テンプスホテル)で講演を行った。
矢板氏は取材に対し、講演後に1人でホテルのロビーを歩いていたところ、野球帽をかぶった黒い服の男に突然後ろから声をかけられたと説明した。男は一言発した後、拳で矢板氏の口元を強く殴ったという。
この暴行により、矢板氏は唇を切って出血した。当時は反応する余裕もなく、「訳も分からず殴られた」と振り返った。

組織的背景の有無も焦点 男は事前に下見か
矢板氏によると、男は犯行後も極めて冷静だったという。矢板氏は、一般的な突発的暴行とは異なり、組織的な背景を疑わせる印象を受けたと語った。
また、ホテル関係者の話として、男がイベント前日からホテル周辺をうろついていたとの情報もあり、事前に計画していた疑いが浮上している。
矢板氏は、台湾は言論の自由が保障された民主主義社会だと強調した。その上で、発言や主張を理由に暴力を振るうことは「断じて許されないことであり、民主主義社会で決して起きてはならないことだ」と訴えた。
空港から出国図る 警察が33歳の男を逮捕
報道によると、逮捕されたのは33歳の廖(リョウ)容疑者。同日午前11時38分ごろ、廖容疑者はホテルの側門からロビーに入り、矢板氏が階下に降りてきたところを狙って犯行に及んだ。
廖容疑者は、わずか数秒の間に矢板氏に罵声を浴びせた上で暴行を加え、その場から逃走したという。
通報を受けた警察は捜査チームを立ち上げ、廖容疑者の行方を追った。その後、廖容疑者が清泉崗空港へ向かい、飛行機で台湾を離れようとしていたことが判明した。
警察は検察官が発付した令状に基づき、直ちに空港へ向かい、同日午後4時に廖容疑者を逮捕した。
警察は、犯行に計画性があったかどうかや、共犯者の有無について引き続き詳しく調べる方針だ。事件は地方検察署の指揮のもとで捜査が進められ、警察は身柄の勾留を請求する方針だ。
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編集:梅木奈実 (関連記事: 日本で「台湾海峡の平和と安定考える会」発足、超党派の国会議員が参加 政府に政策提言へ | 関連記事をもっと読む )
















































