フィギュアスケーターの羽生結弦と衣装デザイナーの伊藤聡美による写真集「Couture on Ice 羽生結弦×伊藤聡美 写真集」の出版を記念した衣装および写真展のメディア内覧会が開催された。
本企画は、伊藤氏が写真集のために新たに制作した衣装を羽生が着用し、アイスリンクを貸し切って撮影された唯一無二の作品となっている。撮影は長年羽生を撮り続けてきた写真家の矢口亨氏が担当し、ヘアメイクは柿崎友美が務めた。

羽生結弦の衣装4着を実物展示、未収録写真も公開
写真集には全6着の衣装が収録されており、今回の展示ではそのうちの4着が実物展示されている。会場には写真集未収録の貴重な写真も多数展示されており、それらはステッカーで明確に区別されている。
また、東京タワーの展望デッキでの特別映像上映のほか、会場や下のフロア、株式会社トゥーヴァージンズの公式ECサイトでは、メイキング映像、コンセプトブック、ポストカードセット、桜の衣装などをモチーフにしたトートバッグなどの関連グッズも販売されている。

内覧会後に実施された囲み取材では、伊藤氏が制作の舞台裏を詳細に語った。
通常、競技やアイスショーの衣装制作においては、クライアントの期待に応える「勝つための衣装」としての機能性やプレッシャーが伴うが、今回は羽生から「好きにやっていい」との言葉を受け、純粋にデザインを楽しんだという。

そのため、競技では使用できない伸縮性のない生地や、重みのある素材があえて採用された。
例えば「エナジー」の衣装ではパンツに5センチほどのプリーツ加工を施してずっしりとした重みを持たせ、他の衣装でも極薄のシルクオーガンジーを何枚も重ねて風を表現するなど、視覚的な美しさが徹底的に追求された。

手縫いのスパンコールも、衣装制作の舞台裏
中でも最も制作に時間を要したのは白い衣装で、手作業でレースを染め、その上から小さなスパンコールを手縫いする緻密な作業が行われた。
この衣装に使用されたレースは、生地の展示会で廃棄される予定だったものを伊藤氏が偶然見つけて買い取ったものだという。
また、桜の衣装については、当初制作したものがイメージと異なったため、途中で薄い素材に変更するなど、試行錯誤が重ねられた。

伊藤氏は、重く伸縮性のない衣装を着用しての氷上撮影について、羽生のストイックな姿勢と圧倒的な表現力を絶賛した。 (関連記事: 日本橋三越で「2025年報道写真展」12月10日開幕 東京写真記者協会賞2025作品含む約300点を展示へ | 関連記事をもっと読む )
何枚も生地が重なっているため動きによって布が持っていかれる難しい条件下でも、羽生は衣装の扱い方を熟知しており、自ら最適な動きを計算して表現を深めていたという。





















































