「第66回 2025年 報道写真展」が12月10日より日本橋三越本店で開幕
東京写真記者協会(新聞・通信・放送〈NHK〉33社加盟、会員581名)は11月25日、2025年の東京写真記者協会賞グランプリおよび各部門賞、奨励賞を発表した。今年は17社から79作品の応募が寄せられ、厳正な審査の結果、朝日新聞社・内田光記者による「シリア 絶望の収容所」がグランプリに選ばれた。紛争地シリアの収容施設の現実に迫った作品で、報道写真としての高い完成度が評価された。
一般ニュース部門では、毎日新聞社・後藤由耶記者の「名コンビ誕生!?日米首脳が米空母で演説」や共同通信社・深井洋平記者の「真夜中の避難 ロシアからの攻撃で火災」が受賞。企画部門では、国内から読売新聞東京本社の「国内最大級の山火事に襲われた岩手県大船渡市」、海外から毎日新聞社・和田大典記者の「怒りと悲しみと歓喜と 独裁政権陥落のシリア」が選ばれた。スポーツ部門では、産経新聞社・酒井真大記者の「競り合って、称えあって~勝負を分けた0.003秒~」や、サンケイスポーツ・蔵賢斗記者の「顔出しNG?—消えたMLBの“顔”—」が受賞。文化芸能部門は報知新聞社・宮崎亮太記者の「兄さん、ですよね」「妹、でしたっけ、、、」が選ばれた。

グランプリは朝日新聞・内田光記者「シリア 絶望の収容所」
奨励賞には、共同通信社・武隈周防記者の「初の女性首相に“熱視線” 第104代首相に高市氏」や、朝日新聞社・藤原伸雄記者の「家族も家も失った ウクライナ侵攻3年」などが選ばれたほか、日本経済新聞社、読売新聞社、朝日新聞社、スポーツニッポン新聞社、中日スポーツなど、幅広い媒体の作品が受賞した。また、特別賞である2025年度新聞協会賞には、北海道新聞社・野澤俊介記者の「JR貨物脱線事故 破断した腐食レール」と、中国新聞社・河合佑樹記者の写真連載「里海の今」が選ばれた。
これらの受賞作品を含む約300点が展示される「第66回 2025年 報道写真展」が、12月10日から日本橋三越本店で開催される。本展は13日間にわたり、本館7階催物会場で行われ、政治、経済、社会、スポーツ、文化など多彩な分野から選りすぐられた報道写真が紹介される。
展示には、大谷翔平選手がサヨナラ本塁打後に見せた新ポーズ、東京2025世界陸上での世界新記録、5月に開幕した大阪・関西万博の活気、能登半島地震の復興へ向かう人々の姿など、2025年を象徴する瞬間が並ぶ。また、終戦80年、阪神淡路大震災30年、御巣鷹山事故40年といった歴史的節目も、当時と現在を比較する構成で展示されている。
さらには、引退した「ドクターイエロー」T4編成のラストラン、航空自衛隊ブルーインパルスの展示飛行、三越の浴衣姿の従業員による来店客のお出迎え、全米オープンを制した小田凱人選手の姿、村竹ラシッド選手が決勝で見せた表情、ドジャースを牽引した大谷翔平・山本由伸・佐々木朗希らの躍動、羽生結弦さんの祈りの演技など、多彩なテーマの作品が鑑賞できる。
日本橋三越本店での会期終了後、展示は銀座三越(12月27日〜2026年1月5日)へ巡回し、続いてニュースパーク(横浜・日本新聞博物館)で2026年1月10日から4月19日まで開催される。入場は無料(一部会場を除く)で、幅広い世代が報道写真の力を体験できる貴重な機会となる。
編集:小田菜々香 (関連記事: 東京駅でクリスマスイベント開幕 謎解き企画「東京駅サンタ謎」や111周年記念コンサートを開催 | 関連記事をもっと読む )
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