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ソフトバンク、台湾最速級158キロ右腕・徐若熙の獲得が決定的 日米争奪戦を制し先発補強の大本命に 味全ドラゴンズで活躍する、別名「竜(ドラゴン)の子」、徐若熙投手。(写真/AP通信社提供)
ソフトバンクが台湾プロ野球・味全ドラゴンズのエース右腕、徐若熙(シュー・ルオシー=25)投手の獲得に動き、入団が決定的となったことが28日、分かった。最速158キロを誇る本格派右腕で、米大リーグのドジャースや日本ハムなど日米複数球団が興味を示していたが、争奪戦を制した。
2018年11月18日に行われた「中信盃ブラックパンサーズ旗」決勝戦で先発登板した桃園・平鎮の背番号18、徐若熙投手。(資料写真/王永志撮影) CPBL(台湾プロ野球)は10月29日、徐が海外移籍制度(ポスティングシステム)を申請したと発表。その後、ソフトバンクは動向を注視し、日本メディアの報道によると、3年総額10億円超とみられる大型契約を提示したもようだ。一方、別の報道では3年総額15億円近い条件を準備していたとされ、球団は先発補強の最優先候補として獲得へ全力を注いできた。
徐は19年ドラフト1位で味全に入団し、23年の台湾シリーズではMVPを獲得。最速158キロの直球に加え、抜群の制球力と高い奪三振能力を誇り、今季は19試合で5勝7敗、防御率2.05の安定した成績を残した。通算成績は64試合登板、16勝18敗、防御率2.42、349奪三振で、奪三振率10.30と圧倒的な数字を記録している。
2018年11月18日に行われた「中信盃ブラックパンサーズ旗」決勝戦で先発登板した平鎮高校野球部の背番号18、徐若熙投手。(資料写真/王永志撮影) 日本のメディアによれば、ソフトバンクは11月上旬、徐が来日した際に福岡市内で極秘交渉を実施。本拠地みずほPayPayドームや筑後市のファーム施設を案内し、環境面を詳細に紹介した。また、王球団会長との会食も設定し、球団としての本気度を伝えた。その後、城島CBOも改めて台湾を訪れ、直接アタックを行ったとされる。
国内では、日本ハムが最後まで交渉を続けていたが、徐側は同球団に断りを入れたことが判明。本人は米大リーグよりも日本でのプレーに高い関心を持っているとされ、ソフトバンク入りがほぼ確定的となった。
日本メディアによると、ソフトバンクは今オフ、先発投手の補強が急務となっていた。3年契約が満了する有原航平投手の去就は不透明で、国内FA権を行使した東浜巨投手も他球団移籍の可能性が残る。モイネロ、上沢、大関、大津らが先発の柱として期待される中、経験豊富な先発2人が同時に抜ける危機を抱えていた。
永井智浩編成育成本部長兼スカウト部長は以前から徐を高く評価し、「球に切れがあるし、変化球もまとまっている。来年ローテーションに入れる力も持っている」と語っていた。
リーグ3連覇と2年連続日本一を目指すソフトバンクにとって、台湾球界のエース右腕の加入は大きな戦力となりそうだ。小久保ホークスは今オフ補強第1弾として、強力な先発投手の確保に成功した形となる。
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