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「日本人の台湾観」世論調査結果公表 68.5%が「日台関係は良好」 イメージは「親日的」が最多 台北駐日経済文化代表処は1日、2025年における日本国民の台湾に対する印象調査結果を公表した。(写真/盧逸峰撮影)
台湾・台北駐日経済文化代表処は1日、2025年の「日本人の台湾に対する意識調査」の結果を公表した。李逸洋代表によると、注目度の高い「親近感」「信頼度」「日台関係」の3項目はいずれも高水準を維持しており、日本社会における台湾への全体的な印象は依然として良好だという。調査では、台湾に「親近感」を抱くと答えた人が 74.5%、「信頼できる」が 63.6%、「現在の日台関係は良好」が 68.5%に達した。
一方、李代表は「親近感」が 2023年調査の 76.6%からやや低下した点に言及。日本台湾交流協会が今年4月に発表した、台湾人の日本への親近感が 81%に上ったとの調査結果と比べると差がみられると説明した。そのうえで、日本の対台湾感情をさらに高めていくためには、代表処が交流促進を図るだけでなく、台湾の各分野が多面的な魅力を示し、より多様な台湾像を発信していく必要があると強調した。
李逸洋代表は、今年発表が二度延期された「日中共同世論調査」にも言及した。同調査では、中国に対して「良くない印象」を持つ日本人が 89%、日本に「良くない印象」を持つ中国側の回答者も 87.7%に上り、今回の台湾に対する調査結果とは鮮明な対比がみられたと説明した。李代表は「外見や言語だけでは台湾人と中国人を見分けにくいと言われるが、日本の皆さんが両者を明確に区別し、行動や文化が大きく異なる存在として認識していることに深く感謝したい」と述べた。
さらに、アジア主要国を挙げて親近感を尋ねた設問では、44%が「最も親しみを感じる国」として台湾を選び、アジア諸国の中でトップとなった。
「台湾」と聞いたときの印象(複数回答)では、「親日的」が最も多く 73.5%。次いで「食べ物がおいしい」(43%)、「日本との歴史的つながりがある」(36.5%)、「観光地が豊富」(26.1%)、「半導体産業が世界的に注目されている」(23.7%)、「台湾有事」(22.4%)などが続いた。親近感の理由(複数回答)としては、「台湾人が親切で友好的」が 72.3%で最多となり、「歴史的交流が長い」(40.5%)、「経済的な結びつきが強い」(31.4%)が続いた。
信頼度に関しては、63.6%が「台湾は信頼できる」と回答。主な理由として「日本に友好的」(69.7%)、「自由や民主といった価値観を共有している」(50.8%)、「歴史的なつながりがある」(37.7%)、「平和志向の国」(33%)、「重要な経済・貿易パートナー」(31%)が挙げられた。
日台間の懸念事項について尋ねた設問では、「台湾海峡情勢が日本に与える影響」を挙げた人が 49.6%で最も多く、「特にない」が 22.5%で続いた。そのほか、「領土問題」(9%)、「経済的な競争関係」(7.2%)などが挙がった。
また、「インド太平洋地域の平和と安定をどのように維持すべきか」という問いに対しては、「外交と対話による協議」が 54.5%で最多。「日米台の協力体制の構築」(36.1%)、「日本の防衛力強化」(34%)、「米国による台湾防衛への積極的関与」(25.4%)、「台湾の防衛力強化」(24.5%)、「日米同盟の一層の強化」(24.4%)などの回答が続いた。
メディアで台湾を目にする機会についての設問では、59.3%の回答者が「近年、テレビ・新聞・インターネットニュースなどで台湾に関する報道を見たことがある」と答えた。内容として最も印象に残っているのは「中国による台湾周辺での軍事演習」(64.9%)で、「台湾グルメ」(48.9%)、「台湾の半導体産業の動向」(38.1%)、「台湾観光や文化の紹介」(37.1%)がこれに続いた。
また、台湾の国連やWHO、ICAOなど国際機関への参加については、61.7%が「中国の干渉により台湾が困難に直面していることを知っている」と回答。支持の有無を尋ねる問いでは、64.8%が「台湾は国際機関に参加すべきだ」と答え、反対意見は 2.8%にとどまった。
今回の調査は 2025年10月24〜28日にかけてオンラインで実施され、対象は日本国内の 20〜89歳の男女。一般社団法人・中央調査社が受託し、有効回答は 1000サンプルだった。
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