張鈞凱コラム:2027年に台湾を武力統一する必要はあるのか

韓国・釜山で会談する習近平氏(右)とドナルド・トランプ氏(左)。(写真/ホワイトハウス公式サイト)
韓国・釜山で会談する習近平氏(右)とドナルド・トランプ氏(左)。(写真/ホワイトハウス公式サイト)

「今こそ、両岸統一を語る際の『時(タイミング)と勢(情勢)』という順番を、『勢と時』に入れ替えてみるべきだ。語順の変化が示すのは、歴史的な大勢が統一の時間的な切迫性を規定するということだ」。

最近、北京の重要な対台政策研究者と情勢について意見交換した際、彼が送ってきた一文がこれだ。繰り返し読めば読むほど、「時與勢」から「勢與時」への転換は示唆に富む。客観情勢の変化だけでなく、主体的な実力・能力を強調する意味合いがある。

高市早苗首相の軽率さが、日本に大きな代償をもたらす

日米中が複雑に絡むホットライン外交でも、この研究者の観察の鋭さはよく表れている。

高市早苗氏の「台湾有事」発言は、日中関係を一気に揺さぶり、その波紋は太平洋の彼方にも及んだ。高市氏が語ったのは日本の右派層の「本音」だが、それは中国にとって格好の材料となり、「台湾問題は中国の内政である」「外部勢力の介入には代償を払わせる」というメッセージを世界に示す機会を与えてしまった。日本が戦後の東アジアでアメリカの代理役を担ってきたことは、もちろん米国自身が最も熟知している。

そのためトランプ米大統領は、わざわざ習近平氏に電話を入れた。中国側の発表で最も重要なのは、「米側は台湾問題が中国にとっていかに重要かを理解している」と記した一文だ。米国側の発表にはこの表現はなく、肯定も否定もしていない。さらにトランプ氏は高市氏本人にも電話をかけたが、高市氏が外向けに強調してみせた「私はトランプ氏の友人」という言葉とは裏腹に、内心は相当に追い込まれていたはずだ。つい最近まで、トランプ氏は「米国の同盟国の多くは『本当の友人』ではない」と言い放っていたのだから。

また、中国外交部も、米財務長官スコット・ベッセント氏も、今回の米中電話会談は「トランプ側の呼びかけで行われた」と証言しており、そこに「羅生門」的な食い違いが入り込む余地はまったくない。高市氏が「台湾有事論」の表現を後退させ、日本側官僚が口を濁す対応を続けたことこそ、米国が「このタイミングで日本がトランプの構想を乱すこと」を望んでいない証拠であり、電話が「激励」だったわけでは決してない。

高市氏はその後、「日本はサンフランシスコ講和条約に基づき、台湾の法的地位を判断する立場にない」と説明したが、それは言わない方がましだった。これは事実上、日本版「台湾地位未定論」であり、第二次世界大戦終結時の対中降伏の事実にも、『ポツダム宣言』と『カイロ宣言』にも触れていない。北京と台北の双方が参加していないサンフランシスコ講和条約をあえて持ち出すのは、米国寄りの論法で自らを正当化しようとする意図が透けて見える。

アメリカ的思考を「うまく使ったつもり」の高市氏の小手先の判断は、日本に大きな火種を投げ込んだと言える。中国への侵略、台湾の植民地支配という歴史を持つ日本が、続けざまに「台湾有事論」と「台湾地位未定論」を掲げた以上、北京が反制措置のレベルを引き上げるのは必然だ。

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