浜崎あゆみ、上海で無観客ステージ完走「空席ライブ」の写真公開　「最も忘れられないショー」

高市早苗首相による「台湾有事」発言が中国の反発を招き、中国側は日本に対して謝罪や発言撤回を求めたものの実現せず、圧力措置を連続して打ち出した。その影響を受けた一つとして日本の歌姫・浜崎あゆみ氏が11月29日に上海で予定していたワールドツアー最終公演も「不可抗力」を理由に中止となった。その2日後、浜崎氏はSNSを通じて、本来なら1万4000人が埋めるはずだった会場の『空席』写真を公開。ダンサーやスタッフへの感謝を述べつつ、「私にとって最も忘れられないショーの一つでした」と胸中を明かした。

浜崎あゆみ氏は11月30日深夜、突然SNSに多数の「コンサート会場の写真」を投稿し、英語で当時の心境をつづった。客席1万4000席がすべて空席という異例の状況だったにもかかわらず、「世界中のTAの愛をとても感じた」と述べている。

さらに、このステージを実現した中国人と日本人のクルー、バンドメンバー、ダンサーの200人に感謝を伝えつつ、「私にとって最も忘れられないショーの一つでした」と笑顔で記した。

公演前、浜崎あゆみ氏はSNSで心境を明かし、「不可抗力による中止」という状況へのやりきれなさを率直に語っていた。同時に、エンターテインメントに対する自身の姿勢は何一つ変わらないと強調し、「エンターテイメントは人と人をつなぐ架け橋であるべきだ」「自分はその架け橋を作る側でありたい」と思いを示していた。

1万4000席が空席のまま、それでも舞台に立ち、公演を完遂した浜崎氏の姿は世界中で話題となった。香港の俳優・黄秋生氏もフェイスブックで会場写真をシェアし、彼女を「本物のアーティスト（a real artist）」だと称賛している。

高市早苗首相の「台湾有事」発言をめぐり日中関係の緊張が続くなか、日本の親中派を代表する一人とされる立憲民主党（立民党）の野田佳彥氏が26日に改めて追及した。これに対し高市氏は、「存立危機事態」の認定は実際に起きた具体的な状況を前提に、政府があらゆる情報を把握したうえで総合的に判断する必要があると説明し、自身の立場は変わっていないと強調したうえで、日本は中国に対して依然として「建設的で開かれた対話姿勢」を維持していると述べた。

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編集：小田菜々香 （関連記事： 浜崎あゆみ公演中止も影響　中国の対日強硬はなぜ？台湾安全保障当局が分析「経済悪化が背景」 ｜ 関連記事をもっと読む ）

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