歌手の浜崎あゆみは29日、インスタグラムを更新し、中止となった中国・上海公演の会場で「無観客の状態で一曲目からアンコールまで行ってから会場を後にしました」と報告した。浜崎は現地メディアの記事を引用しながら、「会えるはずだった1万4,000人のTAの皆さんに向けて、演者・スタッフ全員で全身全霊で本番と寸分変わらぬ想いをもち、ステージをまっとうさせていただきました」と伝えた。

別の投稿では、「わたしはこのツアーを共に戦い抜いてきた一座の皆と、中国スタッフの皆と、そして日本の大家族と共に前進しています。どうかわたしのことは心配しないでください」と心境を吐露した。さらに「どんなに小さなことでも、心を豊かにしてくれるポジティブなことを見つけて、自分自身を守ってください。エンターテインメントは人と人をつなぐ架け橋であるべきで、自分はその架け橋を作る側でありたいと、今も強く信じています」と、中国のファンに向けてメッセージを送った。
中国政府が高市早苗首相の「台湾有事」を巡る国会答弁に反発し、文化交流への影響が広がる中、浜崎が予定していた上海公演は「不可抗力」を理由に前日に中止が決定した。中国では、近ごろ日本人アーティストの公演中止が相次いでいる。
浜崎の投稿に対し、中国人ファンからも多数の応援コメントが寄せられた。「最近の政治問題により、あなたとこのコンサートのスタッフの皆様に多大なご迷惑をおかけしましたことを大変残念に思います」「政府の立場がすべての一般市民の立場を代表しているわけではないことをご理解いただければ幸いです」といった声のほか、「またお会いできることを願っています」と、再会を願うメッセージも相次いでいる。
上海公演が直前で中止 14,000人のファンに謝罪「言葉になりません」
浜崎は28日、インスタグラムのストーリーズで29日に予定していた上海公演の中止を正式に発表した。
投稿では、「上海公演に関しまして、非常に苦しいお知らせをしなければならない事をお許し下さい」と切り出し、「日本と中国のクルー総勢200名で協力し合い、5日間かけて上海のステージを本日組み終えましたが、午前に急きょ公演中止の要請を受けました」と経緯を説明した。
続けて、約100名の中国スタッフと、日本から渡航した100名のスタッフ、ダンサー、バンドメンバーに対し、「本番を演らせてあげられなかったことが申し訳なく」と自責の念を示した。
さらに、「1万4,000人のTAに直接会って謝罪する機会もないまま、このステージをただ解体しなければならない事が、今はまだ信じられず、言葉になりません。申し訳ありません」と、苦しい胸中を明かした。
アジア各地で活動続く浜崎、新年カウントダウンライブを日テレプラスで独占放送
一方で、浜崎あゆみの恒例カウントダウンライブ『ayumi hamasaki COUNTDOWN LIVE 2025-2026 A We are ayu -ep.Seichi-』が、国立代々木競技場 第一体育館で開催され、CSチャンネル「日テレプラス」で独占生中継されることが決定した。放送後の2026年1月4日には、最速リピート放送も予定されている。
浜崎は2025年、香港、シンガポール、台北などアジア各地でツアーを展開し、急きょ追加された日本公演も各地でチケットは完売となった。また、配信シングル「mimosa」はロングヒットを記録し、12月にはアナログ盤リリースも決定。さらに過去のアルバム作品も同時にアナログ化されるなど、話題が続いている。
編集:梅木奈実
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