トップ ニュース ウクライナ最高会議議員、市民団体代表らが来日 日本の支援に深い謝意示し、制裁強化と技術協力を要請
ウクライナ最高会議議員、市民団体代表らが来日 日本の支援に深い謝意示し、制裁強化と技術協力を要請 ウクライナ最高会議議員や市民団体代表らが来日し、日本記者クラブで会見を行い、日本の支援への謝意と対ロシア制裁強化の必要性を訴えた。(写真:日本記者クラブ)
ウクライナの最高会議議員や市民団体の代表らで構成される「アジア太平洋地域における政治・議会・市民対話発展のためのウクライナ官民合同訪問団」の4人が11月14日、日本記者クラブで会見を行った。
登壇したのは、ウクライナ国家親衛隊アゾフ第1軍団国際協力オフィサーのウォロディミル・ヴェルニホラ氏、ウクライナ勝利国際センター共同創設者でNGO「ANTS」代表のハンナ・ホプコー氏、ウクライナ最高会議議員でウクライナ・日本友好議員連盟共同代表のハリーナ・ミハイリューク氏、同じく最高会議議員で汚職対策政策委員会委員長のアナスタシア・ラディナ氏の4名。訪問団は安全保障、人道支援、文化、教育分野における日本との関係強化を目的に13日に来日し、18日まで滞在して日本側関係者との意見交換を行う。
会見では、冒頭ミハイリューク氏が、日本がロシアの本格侵攻以来、政治・経済・人道面で迅速かつ具体的な支援を続けてきたと述べ、160億ドルを超える包括的支援や病院・学校・家庭に届く人道支援、エネルギー分野での機材提供に対し深い感謝を示した。ロシアによるエネルギー施設への攻撃が続き、国内では1日15時間の停電に耐える状況が続くとしつつ、日本の支援が厳しい冬を乗り越えるための生命線になっていると語った。
続いてホプコー氏は、ANTSが10月に公表した「STRATEGY FOR VICTORY」報告書に触れ、ロシアへの制裁強化により戦争資金を断つ必要性を強調した。ロシア経済への影響は「脆弱であり、圧力をさらに高める必要がある」と述べ、日本に対し凍結資産の活用や北朝鮮・ロシア間の協力への追加制裁、並行輸入の遮断などを含む強い措置を求めた。日本には280億相当のロシア凍結資産が存在するとし、こうした資産を戦争抑止のために活用すべきと主張した。
ヴェルニホラ氏は、アゾフ第1軍団の経緯と現状に触れ、ウクライナ軍が本格侵攻開始以降120万人の侵略部隊を打ち砕いてきたと説明。状況は厳しいものの、「ウクライナは生き残っている」と強調し、日本が重要なパートナーであると語った。
ラディナ氏は、汚職対策の現状について質問に答え、2人の閣僚が告発を受け辞任した recent 事例を挙げながら「ウクライナは汚職を容認する国ではない」と明言。独立した汚職対策機関が機能し、基礎から司法プロセスまで制度が整備されてきたと述べた。また、迎撃ドローンや電子戦能力、ジャミング技術など、戦場で得た軍事技術を日本と共有し、共同生産も視野に入れたいとした。
会見では、日本のエネルギー政策、アジア訪問の理由、G7外相会議での制裁表現についても質問が及んだ。ホプコー氏は、日本がサハリン2のLNG輸入を継続する立場について問われると、1月1日からウクライナはロシア産ガスのヨーロッパ向け輸送を停止したと説明し、「ロシアが第三国への依存を武器化している」と指摘。日本に対してもロシアの戦争マシンを止めるため強い姿勢を求めた。
停戦に関する質問に対しては、ミハイリューク氏が「ゼレンスキー大統領は会談の用意があるが、ロシア側にその意思がない」と述べ、1991年国際的に認められた領土を全て取り戻すことが前提であり、妥協の余地はないと強調した。ラディナ氏は「ロシアは停戦に関心を持っていない」と述べ、大規模制裁なしに態度は変わらないと指摘した。
終盤では、ドンバス地方ポクロフスク防衛についての質問があり、ヴェルニホラ氏は公式立場ではないと前置きしつつ「状況は非常に厳しい」と回答。ロシアが毎日千人規模の損失を出しても戦争を続ける現状を述べ、これが停戦交渉の困難さにもつながっていると語った。
会見の最後に、登壇者らは日本の支援に重ねて謝意を示し、「日本が果たす役割はこれまで以上に重要になっている」と強調。侵略された全ての領土が戻り、平和が回復されることへの願いを述べて締めくくった。
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