【SMBC日本シリーズ2025第3戦】ソフトバンク、投手陣の粘りで2勝目! 阪神は再三の好機生かせず

ソフトバンクが山川の本塁打と投手陣の粘り強い投球で阪神を下し、2勝1敗とリードを奪った。(資料写真/丁勤紜撮影)
ソフトバンクが山川の本塁打と投手陣の粘り強い投球で阪神を下し、2勝1敗とリードを奪った。(資料写真/丁勤紜撮影)

10月28日、SMBC日本シリーズ2025の第3戦が阪神甲子園球場で行われた。阪神は才木浩人、ソフトバンクはリバン・モイネロと、両リーグの最優秀防御率タイトルを分け合った二人のエースが先発登板し、予想通りの緊迫した投手戦となった。

初回、阪神の才木は柳田悠岐を二ゴロ、周東佑京を空振り三振、柳町達を遊ゴロに打ち取り、わずか8球で三者凡退に抑える完璧な立ち上がりを見せた。すべて直球勝負という力強い投球で、甲子園の観客を沸かせた。その流れに呼応するように阪神打線もモイネロを攻め、一死から中野拓夢がカーブを捉え二遊間を破るヒットで出塁。森下翔太が三振に倒れたものの、続く佐藤輝明が内角高めのカーブを右翼線へ二塁打とし、先制点を挙げた。

反撃に出たいソフトバンクは4回、主砲の山川穂高が才木の甘く入ったスライダーを完璧に捉え、バックスクリーン左へ同点のソロホームランを放った。「甘く入ってきたスライダーを一振りで仕留められた。自分のスイングができた結果」と山川は振り返り、シリーズ2本目の一発となった。

試合が動いたのは6回。一死二塁の場面で柳町が右翼線ギリギリにタイムリー三塁打を放ち、勝ち越しに成功。「ここで打たなければとプレッシャーをかけて打席に入った」と語り、渾身の一打でチームを勢いづけた。続く山川が四球を選び一死一・三塁とすると、藤川球児監督はマウンドへ。才木は5回1/3、84球を投げて5安打3四球2失点で降板。後を受けた及川雅貴が栗原陵矢を併殺に打ち取り、ピンチを断った。

阪神はその裏、無死一・二塁の好機をつくったが、モイネロが大山悠輔を中飛、代打ヘルナンデスを投ゴロに抑えて二死。さらに坂本誠志郎の打球を今宮健太が背走からジャンピングキャッチする好守を見せ、ピンチを脱した。モイネロは6回108球、4安打2四球1失点とエースの役割を果たした。

7回、阪神は相手のミスから一死三塁のチャンスを得たが、ソフトバンク二番手の藤井皓哉が近本光司、中野拓夢を連続三振に仕留め無失点。ソフトバンクも8回、二死満塁の追加点機をつくったが、阪神三番手・岩崎優が栗原を投ゴロに打ち取り、試合は1点差のまま最終回へ突入した。

9回裏、ソフトバンクは今季途中から守護神を務める杉山一樹が登板。阪神は一死一・二塁とサヨナラの走者を出す粘りを見せたが、杉山が中野を中飛、森下を遊ゴロに打ち取り試合終了。ソフトバンクが2勝1敗と勝ち越した。阪神は4回以降毎回得点圏に走者を進めながらも、あと一本が出ずに敗れた。

試合後、小久保裕紀監督は「6回以降はピンチの連続だったが、よく逃げ切った」と投手陣の粘りを称賛。モイネロから藤井、杉山へとつなぐ継投が光り、リリーフ陣が阪神打線を封じた。

第4戦は10月29日、同じく阪神甲子園球場で行われる。阪神は髙橋遥人、ソフトバンクは大津亮介が先発予定。勢いに乗るソフトバンクが王手をかけるのか、それとも阪神が巻き返すのか、注目の一戦となる。

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