トップ ニュース トランプ氏、高市首相と空母ジョージ・ワシントンに登艦 空母で「トヨタを買おう！」と呼びかけ 日米同盟「新たな黄金時代」に突入へ
トランプ氏、高市首相と空母ジョージ・ワシントンに登艦 空母で「トヨタを買おう！」と呼びかけ 日米同盟「新たな黄金時代」に突入へ トランプ大統領が空母「ジョージ・ワシントン」での演説後、YMCAの音楽に合わせて軽快にダンスを披露した。（AP通信）
アメリカのドナルド・トランプ大統領は、日本の新首相・高市早苗氏とともに神奈川県横須賀基地を訪れ、駐日アメリカ海軍の原子力空母「ジョージ・ワシントン（USS George Washington）」に登艦し、乗組員の米海軍兵に向けて演説を行った。
演説の冒頭、トランプ大統領は「高市首相とレアアース（希土類）に関する協定に署名した」と明かし、日本初の女性首相である高市氏を称賛。「日米同盟は新たな“黄金時代”に入る」と強調した。
続いて登壇した高市首相は日本語で米軍関係者に向け、「日本は今後、自国の防衛能力をさらに強化していく」と述べ、GDP比における防衛費の引き上げを示唆する発言を行った。
その後、再び登壇したトランプ大統領は、持ち前の「トランプ節」を展開した。まず「高市首相は非常に手強い交渉相手だ」と冗談を交えたうえで、2020年の大統領選挙で「自分が勝利した」と再び主張し、バイデン氏への敗北を認めない姿勢を見せた。また、「現在のアメリカ経済は非常に好調だ」と胸を張った。 さらに海軍を前にして「米軍の給与引き上げを支持する」と宣言すると、会場は最も大きな歓声と拍手に包まれた。
また、「自分が再び大統領に就任して以来、国民の士気は大きく高まった。海軍の志願者数も急増している」と強調。アメリカは一時期「尊敬されない、覇気のない国になっていた」と批判し、「数年前まで消防や警察に志願する若者が減っていたが、昨年11月の大統領選以降、人々は再び立ち上がった」と述べた。
トランプ大統領（左）と高市早苗首相が、駐日米海軍の空母「ジョージ・ワシントン」にそろって乗艦した。（AP通信）
トランプ大統領が、駐日米海軍の空母「ジョージ・ワシントン」に乗艦した。（AP通信）
トランプ大統領が、駐日米海軍の空母「ジョージ・ワシントン」に乗艦した。（AP通信）
トランプ大統領が空母「ジョージ・ワシントン」に乗艦し、米軍関係者および世界に向けて演説を行った。（AP通信）
話題は経済と投資へと移った。トランプ氏は「アメリカはこれまで日本にたくさん稼がせてきたが、それでいい。日本は我が国への大口投資家だ」と語り、笑顔を見せた。
さらに、トヨタ自動車（Toyota）がアメリカ国内の複数拠点において100億ドル（約1.5兆円）規模の新工場投資を計画していると明らかにし、「Go out and buy a Toyota！（さあ、トヨタを買おう！）」と海軍兵士や視聴者に向けて呼びかけた。
関税についても言及し、「誰も自分ほど関税を理解していない」と豪語。「関税は素晴らしい。関税によってアメリカは数兆ドルもの収入を得ている」と主張した。彼によれば、この政策が海外企業や人々をアメリカに呼び込み、国内消費を押し上げているという。「我々が見たこともない数字だ」と語り、インドとパキスタン間の緊張緩和を含め「自分が戦争や混乱を防げたのも関税のおかげだ」と強調した。
トランプ大統領が空母「ジョージ・ワシントン」に乗艦し、米軍関係者および世界に向けて演説を行った。（AP通信）
トランプ大統領（左）と高市早苗首相が、駐日米海軍の空母「ジョージ・ワシントン」にそろって乗艦した。（AP通信）
高市早苗首相（左）と小泉進次郎防衛相（中央）が、駐日米海軍の空母「ジョージ・ワシントン」に乗艦した。（AP通信）
演説の締めくくりでは、「アメリカ、日本、そして世界中の同盟国とともに、力強く、誇り高く立ち上がろう。我々は戦い、戦い、戦い、そして勝利する。神が我々の軍に、海軍に祝福を与えんことを」と熱く呼びかけた。
スピーチを終えると、会場のスピーカーから流れたのは定番の「YMCA」。トランプ氏はその場でダンスを披露し、音楽に合わせてポーズを取りながら、海軍兵たちがスマートフォンで撮影するのを待つ場面も見られた。その後、笑顔で退場し、大統領専用ヘリ「マリーンワン（Marine One）」に乗り込み東京へ戻った。
なお、この日の海軍向け演説のほか、アメリカと日本は同日午前にも重要な合意に達した。トランプ政権は「造船業を再び偉大に（Make American Shipbuilding Great Again）」との方針を掲げ、中国が世界の市場シェアの大半を占める造船産業に対抗するため、日本と協力して再建を進めることで一致した。
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