欧州議会および欧州各国、カナダなど31カ国の国会「友台議員連盟」の代表が共同議長を務める「フォルモサ・クラブ(Formosa Club)」の2025年年次総会が、初めて台北で開催された。
欧州議会と欧州17カ国の国会から40名を超える議員団が訪台し、28日午後に記者会見を開いた。蕭美琴(シャオ・メイチン)副総統はあいさつの中で、「フォルモサ・クラブの訪問は、台湾が決して孤立していないという明確なメッセージである」と強調し、海底ケーブル分野に加えて、より広義の安全保障および国防概念についても、台欧間で意見交換を続けたいと述べた。
台湾初開催の年次総会 蕭美琴氏「民主主義の連帯を体現」
フォルモサ・クラブは前夜、台北市内で初の年次総会を開催した。翌28日午前には、外交部と国家科学技術委員会(国科会)が指導するシンクタンク「科技・民主・社会研究センター」と共催で「2025台欧海底ケーブル協力フォーラム」を開き、午後には蕭副総統と記者会見を実施。夕方には総統府を訪れ、賴清徳総統との会見が予定されている。
蕭副総統は「皆さまの訪台は、台湾と欧州の長年の友情を象徴する力強い証であり、競争と緊張が高まるこの世界において、民主主義の連帯を体現する深い実例でもある」と語った。
「リヒャルズ・コルス氏は長年の友人」文化・青年交流への期待も
今回の代表団を率いたフォルモサ・クラブ年会議長で、欧州議会外交委員会のリハルズ・コルス(Rihards Kols)議員について、蕭氏は思い出を語った。「最後にお会いしたのは、私が副総統に就任後、欧州歴訪の際に立ち寄ったリトアニア・ヴィリニュスで、バルト三国の外交委員長と共に夕食を共にしたときだった」と振り返った。
さらに、「コルス氏が台湾を最初に訪れたのは12歳の時、舞踊団の一員として宜蘭を訪れた際だった。ぜひ再び訪問してもらいたい」と述べ、人と人との交流や文化的な結びつき、若者の相互理解が、最終的には両国民の絆をより深めると語った。
「インド太平洋と大西洋の安全保障はこれまでになく密接に」蕭美琴氏
蕭副総統は、フォルモサ・クラブが31カ国の友台議員によって構成され、台湾の強固なパートナーとして活動してきたことを高く評価した。クラブの影響力は年々拡大しており、ラテンアメリカ、アフリカ、西アジア、インド太平洋地域でも新たな支部設立を促すなど、台湾への支持と理解を国際的に広げていると述べた。
また、同クラブが台湾の国際機関への有意義な参加を継続的に支援し、中国による圧力や干渉に懸念を表明しつつ、各国との関係強化に努めている点を称賛した。「台湾海峡の平和と安定の維持がいかに重要かを強調し、台湾・EU・欧州諸国の協力深化を呼びかけてくれていることに心から感謝する」と述べた。
さらに蕭氏は、「インド太平洋、欧亜、大西洋の安全保障はこれまでになく緊密に結びついている。権威主義の拡張最前線に立つ台湾は、民主主義への誓いを揺るがせることはない」と強調。フォルモサ・クラブの訪問は、「台湾は孤独ではない」という明確なメッセージを世界に発信するものだと語った。



















































