SMBC日本シリーズ2025第2戦が10月26日、福岡市のみずほPayPayドームで行われ、福岡ソフトバンクホークスが阪神タイガースに10-1で大勝。対戦成績を1勝1敗のタイに戻した。
試合は初回から動いた。阪神は初回、4番・佐藤輝明の適時打で先制。しかしその裏、ソフトバンクは5番・栗原陵矢のタイムリーで同点に追いつくと、6番・山川穂高が右中間フェンス直撃の2点適時打を放ち、逆転に成功した。
2回には周東佑京、近藤健介のタイムリーで加点。阪神先発のジョン・デュプランティエをわずか2回途中でノックアウトした。さらに二死一、二塁から再び山川が左中間スタンドへシリーズ第1号となる3ランを放ち、一気に試合を決定づけた。山川はこの日、走者一掃の二塁打と3ランを含む5打点の活躍で4番の役割を果たし、打った瞬間に本塁打を確信する完璧な当たりで球場を揺らした。
2番の周東は三塁打、二塁打を含む5打数5安打の猛打賞を記録し、日本シリーズの1試合最多安打記録を更新。同シリーズの歴史に名を刻んだ。
先発の上沢直之は味方の大量援護を受けつつも冷静な投球を見せ、阪神の反撃を2回以降完全に封じた。6回を投げて被安打6、1失点(自責1)で降板。その後は3投手の継投でリードを守り切った。
一方、阪神は2桁失点で大敗。レギュラーシーズンでも安定感を誇ったデュプランティエが2回途中6安打7失点で降板し、打線も初回の先制以降は沈黙。2試合連続で2ケタの三振を喫するなど課題を残した。
試合後、阪神の藤川球児監督は「立ち上がりで押し切られた。(初回の)もう1個のアウトのところで栗原選手のタイムリーが大きかった。今日はこういう日だったのだろう」と淡々と振り返り、「勝つか負けるかだけ。今日は終わったので、明日移動日を挟んで甲子園で3つ戦う。1勝1敗。それだけ」と前を見据えた。
大勝でタイに戻したソフトバンクの小久保裕紀監督は「昨年ここで3連敗して、皆さんの前で勝ちを見せることができなかったので、今日はうれしい」と笑顔を見せた。山川については「素晴らしいバッティングだったが、その前の栗原の同点打が大きかった」と評価。周東のシリーズ新記録についても「体が万全でない中、歴史に名を刻んだ」と称賛した。さらに上沢についても「初めての日本シリーズ登板で出し切ってゲームを作ってくれた。次回も期待したい」と信頼を寄せた。
シリーズは10月27日が移動日となり、28日から兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で第3戦から第5戦が行われる。1勝1敗のタイで迎える甲子園決戦は、激戦必至の展開となりそうだ。
第2戦の試合前には、SMBC日本シリーズのタイトルパートナーである三井住友銀行のコーポレートキャラクター「ミドすけ」が始球式を務めた。人生初のマウンドに立ったミドすけは緊張しながらも堂々としたフォームで投球し、スタンドの観客から温かい声援を受けた。
ミドすけは「こんなにも大きな舞台で、人生初めての始球式!貴重な挑戦、忘れられない経験になったよ!みんなの声援のおかげでボールがまっすぐに飛んで嬉しかった!」とコメント。「今回マウンドに立ってみて、SMBC日本シリーズはたくさんの人の挑戦する想いが詰まった特別な場所なんだと感じたよ。どんなことでも挑戦する姿勢ってかっこいいよね。このあともSMBC日本シリーズを全力で応援するよ!」と、大舞台での挑戦の喜びと今後のシリーズへの想いを語った。
編集:梅木奈実 (関連記事: SMBC日本シリーズ2025、阪神が逆転勝利で白星発進 ソフトバンクとの11年ぶり対決制す | 関連記事をもっと読む )
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