第38回東京国際映画祭、山田洋次監督に特別功労賞 倍賞千恵子・木村拓哉出演の新作公開も控える 『男はつらいよ』など60年の功績を称える
第38回東京国際映画祭が、日本映画界に長年貢献してきた山田洋次監督へ特別功労賞を授与することを発表した。(写真/東京国際映画祭事務局提供)
第38回東京国際映画祭は、映画文化への長年にわたる貢献を称え、山田洋次監督に特別功労賞を授与することを発表した。山田監督は1961年に『二階の他人』でデビューして以来、60年以上にわたり日本の大衆文化と向き合い続けてきた。
代表作には、『男はつらいよ』シリーズ(全50作)をはじめ、『家族』『幸福の黄色いハンカチ』『学校』など多くの名作が並ぶ。『男はつらいよ』シリーズはギネス世界記録にも認定され、家族愛や故郷を描いた作品群は今なお幅広い世代に親しまれている。
2002年には『たそがれ清兵衛』が米国アカデミー賞外国語映画部門にノミネートされ、時代劇における新たな表現を開拓した。続く『隠し剣 鬼の爪』(2004)は第55回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品され、第7回ジンバブエ国際映画祭で最優秀作品賞を受賞。以降も『武士の一分』『おとうと』『東京家族』『小さいおうち』『母と暮せば』『家族はつらいよ』シリーズなど、多様なテーマで作品を発表し続けている。最新作『TOKYOタクシー』(出演:倍賞千恵子・木村拓哉)は11月21日に公開される。
東京国際映画祭チェアマンの安藤裕康氏は、「山田監督は戦後日本社会を温かい視線で見つめ続け、多くの傑作を世に送り出してきました。映画への深い愛と未来への展望、後進の育成にも力を注いでこられました。その功績に対し、心より敬意を表します」とコメントした。
山田監督はこれまで、文化勲章、紫綬褒章、日本アカデミー賞、日本藝術院会員など、多くの栄誉を受けている。今回の特別功労賞は、その映画文化への貢献を映画祭として改めて顕彰するものとなる。
第38回東京国際映画祭は、10月27日から11月5日まで日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催される。映画祭期間中に授賞が行われ、受賞監督の歩みが改めて注目を集めることになりそうだ。
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