トランプ氏「G2サミット」宣言　釜山で習主席と会談、米中関係の新局面へ　世界が固唾をのんで注視

アメリカのドナルド・J・トランプ大統領と中国の習近平国家主席による首脳会談が10月30日、韓国・釜山で行われた。これはトランプ氏の大統領復帰後、初めての米中トップ会談であり、今後数年間の世界経済と国際政治の行方を左右しかねない「世紀の駆け引き」として世界の注目を集めている。両首脳が関税障壁、ハイテク規制、地政学的緊張といった難題の中で、いかに妥協点を見いだすかが焦点だ。

「空軍一号」と専用機が相次ぎ到着　「G2サミット」の舞台は釜山

米メディア「AP通信」のライブ映像によると、トランプ大統領と習主席の車列は午前中、相次いで釜山・金海空軍基地に到着した。トランプ氏の専用機「エアフォース・ワン」が先に会場隣の滑走路に着陸し、本人は降機後すぐに会場へ。その後、習近平主席の専用機も到着し、米国務省儀典局長モニカ・クロウリー氏の出迎えを受けながら会場入りした。

トランプ氏は自身のSNSで今回の会談を「G2サミット」と呼び、世界経済の行方を決定づける重要な機会であると強調。実際、両首脳の動向には金融市場、産業界、各国政府の視線が集中している。

関税報復と稀土規制の応酬　米中の「経済戦争」に一時的な緊張緩和も

​トランプ政権が今年1月に復帰して以降、米中関係は報復関税と制裁、そして一時的な休戦の間を激しく揺れ動いてきた。米国は一時、最大145％にのぼる懲罰的関税を発動。これに対し、中国は稀土輸出の制限措置という「切り札」で応戦した。

この対立は両国経済に深刻な影響を与えただけでなく、世界のサプライチェーンにも大混乱を招いた。半導体、ハイテク、海運など、主要産業がすべて米中対立の“駒”と化し、国際市場の不安定化が進んでいる。

ただし、先週末にマレーシア・クアラルンプールで行われた米中閣僚級会談では、両国が「対立より安定を優先する」姿勢を見せ、一定の進展もあったとされる。双方とも、これ以上の経済的損失を避けるための「時間稼ぎ」を模索しているとみられる。

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編集：梅木奈実 （関連記事： トランプ・習会談、6年ぶりの再会へ　米中貿易戦争に転機なるか　レアアースとチップを巡る攻防も焦点 ｜ 関連記事をもっと読む ）

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