マレーシア航空MH370便の行方不明から11年、再捜索を決定!「約1085億円の報奨金」で航空史最大の謎解明を目指す

マレーシア航空MH370便、ボーイング777-200ERが2014年3月8日にクアラルンプールを出発後、謎の失踪。機内には239名がおり、その生死は不明。(AP通信)
マレーシア航空MH370便、ボーイング777-200ERが2014年3月8日にクアラルンプールを出発後、謎の失踪。機内には239名がおり、その生死は不明。(AP通信)

マレーシア航空MH370便の失踪から11年が経過したが、機体の残骸やブラックボックスなどの重要な機材は依然として見つかっておらず、この事件は航空史上最大の未解決問題の一つとなっている。マレーシア政府は、乗客や乗員の家族に答えを提供するため、12月30日から再度MH370便の捜索を開始し、最大7,000万ドル(約1085億円)の報奨金を提示して、調査会社にこの謎を解明することを期待している。

BBC報道によれば、マレーシア政府は、当初3月に再開予定だった捜索計画が悪天候により延期されていたが、12月30日から55日間の捜索を再開することが決定した。

今回の捜索は再びアメリカの探査会社「オーシャン・インフィニティ」(Ocean Infinity)が担当し、「発見できなければ報酬なし」(no find, no fee)という契約のもとで行われる。マレーシアの交通大臣、陸兆福氏は、厳しい条件が設けられているが、もし機体の残骸が見つかれば、この会社には最大7,000万ドルの報酬が支払われると述べた。

MH370便は2014年3月にクアラルンプールから北京へ向かう途中で行方不明となった。搭乗していたのは227名の乗客と12名の乗員で、使用されていたボーイング777-200ER型機(登録番号9M-MRO)は今も見つかっていない。この事件は、世界の航空史上最も大きな謎として位置づけられており、事故当初から現在に至るまで多くの議論を呼んでいる。

マレーシア航空MH370便疑似残骸(AP通信)
マレーシア航空MH370便の疑似残骸(AP通信)
2023年11月27日、失踪航班MH370の乗客家族が北京裁判所外で抗議。その日に犠牲者の賠償聴聞会が開かれた。失踪したMH370客機の墜落原因と場所は依然不明であるが、最終的にマレーシア政府は航班の事故を正式に確認し、機上の239名全員の死亡を認定した。(AP通信)
2023年11月27日、失踪したMH370便の乗客家族が北京の裁判所外で抗議。その日に犠牲者への賠償聴聞会が開かれた。MH370便の墜落原因と場所は依然として不明だが、最終的にマレーシア政府は事故を正式に確認し、機上の239名全員の死亡を認定した。(AP通信)

これまでの捜索活動では、わずかな機体の破片が見つかり、金属識別や関連テストを通じてMH370便と確認されたが、主要な部分やブラックボックスなどの重要装置は依然として行方不明のままだ。

オーシャン・インフィニティは2018年に依頼を受け、インド洋南部で3ヶ月にわたる捜索を行ったが、最終的には重要な残骸を発見することができなかった。それ以前には、26カ国からなる国際的な捜索チームが60隻の船と50機の飛行機を動員し、同じ海域で徹底的な捜索を行ったが、2017年に失敗に終わった。

MH370便は地上の管制塔との通信が途絶えた後、1時間以内に航路を大きく外れ、レーダーにより西方向へ転進し、最終的にはインド洋南部へ向かったことが確認された。失踪後には、推定される事故地点が何度も修正され、現在広く知られているインド洋南部に最終的に特定された。

インド洋のアンダマン諸島は、マレーシア航空MH370便の着地点である可能性があるか?(AP通信)
インド洋のアンダマン諸島は、マレーシア航空MH370便の着地点の可能性があるか?(AP通信)
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