麻生氏「中国に言われる位でちょうどいい」 高市首相の台湾有事答弁支持

2025-12-04 20:07
2023年8月8日、台湾の蔡英文総統が「日本前首相兼自民党副総裁麻生太郎衆議院議員訪問団」を接見し、日本は台湾にとって重要な国際的パートナーであると強調した。(写真/総統府公式サイト提供)
2023年8月8日、台湾の蔡英文総統が「日本前首相兼自民党副総裁麻生太郎衆議院議員訪問団」を接見し、日本は台湾にとって重要な国際的パートナーであると強調した。(写真/総統府公式サイト提供)

自民党副総裁の麻生太郎氏は4日、国会での高市早苗首相による「台湾有事」答弁をめぐり、首相の姿勢を支持する考えを示した。中国が強く反発したことについては「中国からいろいろ言われているが、言われるぐらいでちょうどいい」と述べた。

時事通信社や日本経済新聞によると、麻生氏は東京で開かれた麻生派議員の会合で、「今まで通りのことを具体的に言っただけで何が悪いのかという態度で臨んでおり、大変喜ばしい」と語った。

さらに、麻生氏は高市氏が日本初の女性首相であることに触れ、「自民が新しく変わる象徴だ」と評価し、「支持率は極めて高い」と称賛した。

日本首相高市早苗。(美聯社)
高市早苗首相。(写真/AP通信社提供)

中国側の批判については「中国からいろいろ言われているが、言われるぐらいでちょうどいい」と述べ、「今までのところ、これによって大問題に発展するわけでもない」と強調した。

こうした麻生氏の発言に対し、ネット上では賛同の声が多く寄せられた。あるコメントには「麻生氏の発言は、日本の政治家としての誇りと矜持を示したもの。高市首相の『台湾有事』答弁は安全保障上、当然の内容であり、中国の反発も想定内だ」との投稿があり、「日本は中国の顔色をうかがって言うべきことを言わないようではいけない。外交では必要な時に明確な姿勢を示すことが重要だ。今回、高市政権は揺るぎない姿勢を示し、麻生氏の支持は日本が自信と主体性を取り戻す一歩になる」と続けられ、このコメントには1,000件以上の「いいね」が付いたという。

2025年11月21日、東京の抗議者が首相官邸の外に集まり、高市早苗の「台湾有事」発言に反対して抗議した。しかし、台湾の主権と国際正義を訴えるデモ参加者もいた。(美聯社)
2025年11月21日、東京のデモ参加者が首相官邸の外に集まり、高市早苗氏の「台湾有事」発言に反対して抗議した。しかし、台湾の主権と国際正義を訴えるデモ参加者もいた。(写真/AP通信社提供)

麻生氏は2024年1月にも「台湾有事」への言及を行っており、その際には、台湾で有事が発生すれば日本政府が「存立危機事態」と判断し、集団的自衛権を行使する可能性に言及していた。
当時、麻生氏は「時代は大きく変わった。台湾海峡で緊張が高まっている。台湾には2万人余りの日本人が暮らしている。さらに多くの日本人が滞在している。もし台湾で緊急事態や戦争が起これば、台湾にいる日本人を救出しなければならない」と述べていた。

また、「そのような状況で台湾は中国と戦うのか、降伏するのか、それとも侵略されるのか。台湾が戦わないのであれば、日本人を無事救出するのは非常に難しい」と語ったうえで、「現在の状況はこれまでとは違い、台湾海峡で戦争となれば、日本は潜水艦や軍艦で戦う。台湾の有事は間違い無く、日本の存立危機事態だ」と述べていた。

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