MESが描く「Night Museum」六本木・西麻布で7月17日開幕

アーティスト・デュオMESが六本木・西麻布のナイトカルチャーと米軍基地の歴史を背景に、メディアアートの可能性を提示する企画展「210911 -BORN THIS NIGHT-」をWALL_alternativeで開催する。(写真/MEET YOUR ART / WALL_alternative提供)
アーティスト・デュオMESが六本木・西麻布のナイトカルチャーと米軍基地の歴史を背景に、メディアアートの可能性を提示する企画展「210911 -BORN THIS NIGHT-」をWALL_alternativeで開催する。(写真/MEET YOUR ART / WALL_alternative提供)

東京・西麻布の「WALL_alternative」にて、2026年7月17日からREVOLIC presented by MESによる企画展「210911 -BORN THIS NIGHT-」が開催される。本展は、ナイトカルチャーとアートシーンを横断して活動するアーティスト・デュオMESが主宰するパーティーレーベル「REVOLIC -Revolution Holic/革命中毒」名義での「Night Museum(ナイトミュージアム)」となる。

夜に生まれる芸術体験を3つのプロジェクトで提示

MESは活動初期から「Night Museum」のビジョンを持ち、美術や音楽などのシーンに限らず、夜にこそ生まれる芸術体験の可能性の中で制作を続けてきた。

今回の企画では、WALL_alternativeの時間と場所、そして六本木・西麻布のナイトカルチャーを手がかりとして3つのプロジェクトを軸に、さまざまなアプローチから作品を提示する。展覧会初日の7月17日には、カワムラユキとMESによる「Night Gathering #01」を開催するほか、会期中には多様なゲストを迎えたナイト・ギャザリングが実施される。

7月25日にはトモトシをゲストに迎えた「Night Gathering #X トモトシ美術館コラボツアー」が予定されており、以降のプログラムも順次発表される。併設のバーでは、本展オリジナルメニューとして「カリフォルニアロール」「日本茶コーラ」「日本茶ハイボール」が提供される。

日本とアメリカの文化が交差してきた六本木から西麻布の歴史を背景に、現在の街が形づくられてきた記憶をWALL_alternativeがイメージしたメニューによって、味覚でも体験することができる。

六本木・西麻布の夜を形づくった歴史をたどる

本展のステートメントでは、かつて「ディスコ」が「クラブ」と呼ばれるようになり、音楽や法律、商売とともに名前を変えてきた歴史に触れている。

東京では赤坂、六本木、麻布を中心に繁華街が栄え、その後、新宿や渋谷へと重心を移しながら、流行も街も姿を変え続けてきた。その一帯である六本木から西麻布には、東京23区で唯一の米軍基地である赤坂プレスセンターや山王ホテルが存在し、この街の夜は米軍基地のまわりから光りはじめた歴史を持つ。

現在ヘリポートのある場所は、かつて日本軍に接収され、戦後は現在に至るまでアメリカ軍の管理下に置かれており、自由に立ち入ることはできない。日本各地には130か所を超える米軍施設が存在し、軍事的結びつきは強まり続けている。

VJとしてひと晩パーティーを見つめ続けているMESは、人の流れも音も光も絶えず姿を変えていく様子を、まるで焼き窯のように火加減を見極めながら音と人の流れに光と色を加え、時には闇につつんで、時にはさましていく。

光と音の制御を問い、未来の夜へつなぐ

音や光の技術は人を解放する一方で、容易に人を壊すことができるため、その力を最大限発揮しないようにコントロールしているが、コントロールは効かなくなり始めているという。

フライヤーのドローイングは、2019年になる日のカウントダウンパーティーのダンスフロアで、小さな自由帳にNAZEとTAKERUが絵を描き出した際、NAZEが2019年1月1日と書こうとして0と1を間違えたエピソードに由来し、2109年や210911年も一緒に踊っていたいという願いが込められている。

なお、本展は、六本木から西麻布のナイトカルチャーの文脈からメディアアートの可能性を再接続する年間シリーズ「MEDIA ART CIRCUIT 2026」の最終プログラムとして開催され、都市の記憶を未来へ受け渡す新たな「Night Museum」の実践として、同シリーズを締めくくる。

編集:小田菜々香

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