公益財団法人ユニジャパンは11日、2026年10月26日から11月4日まで開催される「第39回東京国際映画祭(TIFF)」の公式ポスタービジュアルを発表した。
今年のテーマには「CONNECT ― 映画が繋ぐ、その先の世界」が掲げられており、政治や経済、文化、宗教、性別など様々な分断が進む現代において、映画が持つ「壁を越えて世界を繋ぐ力」を信じ、制作や鑑賞、発信を通じて多様な世界を結ぶことを目指す。
ポスターは子供に大人の服を着せることで子供と大人の垣根を外す象徴的な存在を描き出し、誰もが映画に触れて新たな世界へと繋がっていく高揚感を表現している。
呉美保監督が公式ポスターを監修 テーマは「CONNECT」
今回のポスター監修は、『そこのみにて光輝く』や『ぼくが生きてる、ふたつの世界』などで知られる映画監督の呉美保(お・みぽ)氏が手掛けた。出演には呉監督作『ふつうの子ども』で主演を務めた嶋田鉄太、撮影も同作の田中創が担当し、デザインは昨年に引き続いて大島依提亜が手掛けた。
呉監督は「子どもと大人、女と男、仕事と恋愛。私たちは、さまざまな境界を作りながら生きています。けれど本来、それらはきっぱり分けられるものではありません。
社会と映画もそう。異なる言語や文化、価値観に触れながら、誰かの痛みや喜びを自分に繋げてきました。この世界から分断や対立が無くならない今こそ、違いを認め合い、ともに生きる希望を持ちたい。」と述べた。
その上で、「暗闇の中、一人スクリーンを見つめながら同じ光を分かち合う。その小さな体験の積み重ねが、私たちの未来を着実に変えていく。『映画に夢をのせて。』そんな思いを『第39回東京国際映画祭』のポスターに込めました」とコメントを寄せた。
国内外で評価を受ける呉美保監督 代表作多数
呉監督は三重県出身で、大阪芸術大学映像学科を卒業後にスクリプターを経て映画界に入り、初長編脚本『酒井家のしあわせ』でサンダンス・NHK国際映像作家賞を受賞して2006年に監督デビューを果たした。
『オカンの嫁入り』で新藤兼人賞金賞を受賞したほか、『そこのみにて光輝く』でモントリオール世界映画祭最優秀監督賞を受賞し米アカデミー賞国際長編映画賞の日本代表に選出された。
『きみはいい子』でモスクワ国際映画祭最優秀アジア映画賞を受賞し、9年ぶりの長編作『ぼくが生きてる、ふたつの世界』は上海国際映画祭コンペティション部門に選出され、続く『ふつうの子ども』もズリーン国際映画祭コンペティション部門に選出されるなど国内外で高い評価を受けている。
チケット料金を改定 学生料金は一部値下げ
あわせて、映画祭を取り巻くコスト環境の変化を受け、安定的な運営を維持するためのチケット料金改定も発表された。
一律の値上げではなく、若い世代が映画祭に親しみやすくなるよう学生料金は一部作品を除き1100円(当日料金700円)へと例年より値下げされる。また一般向けには「TIFFメールマガジン」会員を対象に会期中に使用できる500円割引クーポンを配布するなど、ファンへ還元する柔軟な料金体系が導入される。なお、国立映画アーカイブでの溝口健二特集は別料金となる。
さらに、昨年2546万円の支援金を集めて最高額を更新したクラウドファンディングが、11日正午から10月9日午後10時までプラットフォーム「Makuake」にて実施される。本プロジェクトは寄附控除対象となっており、所得税や住民税などの優遇措置が受けられる。
集まった資金は運営などに充てられるほか、初日10月26日のレッドカーペットイベントでは日比谷開催後初となる一部歩行者コースのリニューアルを行い、支援者との接点を増やすとともに、鑑賞券をはじめとする各種特典が用意される。
第39回東京国際映画祭は10月26日から11月4日までの10日間にわたり開催され、併催されるマルチコンテンツ・マーケット「TIFFCOM 2026」は10月28日から30日までの3日間開催される。
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編集:小田菜々香


















































