ユニクロなどを展開するファーストリテイリンググループは6月18日、世界難民の日に先立ち、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と共同でメディア説明会をTOHOシネマズ六本木ヒルズにて開催した。本説明会では、世界の最新の難民情勢が共有されたほか、ファーストリテイリングが展開する多角的な難民支援活動の進捗や新たな取り組みが発表された。

世界の避難民は1億1780万人 UNHCRが長期化する難民問題を報告
説明会にはファーストリテイリング取締役グループ上席執行役員の柳井浩二氏、UNHCR駐日代表の柏富美子氏、ファーストリテイリング財団副事務局長の城間千佳野氏が登壇した。さらに俳優の河合優実氏がゲストとして参加し、バングラデシュの難民キャンプを訪問した際の経験と支援への思いを語った。

UNHCRの柏富美子駐日代表は、2026年が難民条約採択から75周年の節目であることに触れ、紛争や迫害により故郷を追われた人々が2025年末時点で世界で1億1780万人に達している現状を報告した。
難民の約7割が長期にわたる避難生活を余儀なくされている中、UNHCRは2035年までに人道支援に頼る人々の数を半減させる新たな目標「50 by 35」を掲げていると説明し、ファーストリテイリングによる長年かつ専門性を活かした支援体制を高く評価した。
柳井正氏が10億円を寄付 衣料・自立・教育支援を拡充
続いて登壇した柳井浩二氏は、ファーストリテイリングの難民支援が緊急支援、衣料支援、自立支援、雇用支援という4つの柱で構成されていると説明した。緊急支援では、昨今の難民問題長期化に伴う資金不足を受け、2025年末に柳井正氏が個人で10億円をUNHCRへ寄付し、支援物資に充てられたことを明かした。
衣料支援においては、これまでに81の国や地域へ累計6371万点を寄贈し、自立支援としてはバングラデシュのロヒンギャ難民キャンプにおける女性向けの縫製スキルトレーニングを通じて、これまでに1000万点以上のサニタリーショーツなどが生産された実績を報告した。
さらに、チャリティTシャツプロジェクトの寄付金が累計30億円を突破したことや、同社が支援する難民映画基金によって選出された作品が2026年10月の東京国際映画祭で日本初上映されることも発表された。
ファーストリテイリング財団の城間千佳野氏は、日本国内に居住する難民の子どもたちに対する学習支援教室の取り組みが今年で10年目を迎え、受講者が開始時の10倍に増加している現状を報告した。また、今年からバングラデシュのロヒンギャ難民キャンプにおいて、現地のNGOなどを通じた新たな教育および栄養支援活動を始動したことも明かし、次世代の自立に向けた長期的な支援の重要性を強調した。
河合優実さんが難民キャンプを訪問 花を通じた支援参加を呼びかけ
説明会の後半およびその後の個別取材では、2026年1月に柳井浩二氏とともにバングラデシュの難民キャンプを視察した俳優の河合優実氏が登壇した。河合氏は現地での経験について、難民の人々が過酷な環境に置かれながらも、日常の喜びや趣味のダンスを楽しむなど、自分たちと同じ生活を送る人間同士であると強く実感したと語った。
また、単なる統計上の数字や情報としての困難さだけでなく、日々の暮らしの中で感情の起伏を持つ一人一人の生活を直接見たことで、自身の持つ影響力を使って支援の輪を広げたいという思いを強くしたと述べた。
これに関連し、6月19日から全国のUNIQLO FLOWER取扱店舗で展開されるチャリティキャンペーンについて言及し、花の購入という日常的な行動を通じて、多くの人が難民支援に気軽に参加し共感の輪が広がることを期待すると呼びかけた。柳井氏も、支援活動という点が線となり面となって、最終的に一人一人の行動の変化に繋がることの重要性を語り、広く支援への参加を訴えた。
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編集:小田菜々香













































